マレーシア・サラワク 干ばつと川の汚染で広がる見たこともない皮膚病

農業情報研究所(WAPIC)

09.8.14

  干ばつのマレーシア・サラワクの農村地域で、かつて見たことがないひどい皮膚疾患が広がっている。雨が少ないために川は非常に浅くなっている。この川の水は上流の伐採活動で泥濁り、月に何回かはディーゼルの臭いを発する。しかし、何週間も雨が降らず、地下水が尽き、井戸は干上がっているから、住民はこの川の水で体を洗うしかない。これが、なにかとんでもない皮膚病を引き起こしているらしい。

 ウルバラム地区のロン・バンガのセツルメントに住む22歳の青年・Pesley Mishakは最近、皮膚や肉が剥がれ落ち始め、緊急治療のために、木材搬送道路で13時間かかるミリの病院に担ぎ込まれた。足の裏まではれものがいっぱいで大変な痛み、体を動かしたり、歩くたびに痛く、1ヵ月入院した。

 

   彼の父親の言うところでは、ロン・バンガには、同じようにひどく汚染された多くの支流がある。誰が見ても泥に見える川で、浅く、泥と砂が厚く積もっている。それでも、この川で水浴びし、体を洗うほかない。他の多くの村人も、彼の息子と同様な皮膚の問題に悩まされているという。

 Drought-stricken rural folk in Sarawak now suffer severe skin problems,The Star,8.13
 http://thestar.com.my/news/story.asp?file=/2009/8/13/nation/4507475&sec=nation