ジョージ・ソロス アチェのオイルパーム(油椰子)プランテーションに投資計画
07.9.16
世界一の投機家、そして慈善家の一人としても知られるジョージ・ソロス氏が、インドネシア・ナングル・
George Soros to invest in oil palm
sector in Aceh,Jakarta Post,07.9.14
http://www.thejakartapost.com/news/2007/09/14/george-soros-invest-oil-palm-sector-aceh.html
氏は慈善事業のつもりなのだろう。しかし、この計画がアチェ住民の食料や生計、環境に与える影響はどう計算しているのだろうか。
バイオディーゼルの中心的原料であるパームオイルの調達のため、インドネシアには国内やマレーシアはもとより、中国、欧米、日本などの巨大アグリビジネス、石油企業等のオイルパーム・プランテーション投資が殺到している。バイオ燃料原料争奪のための第二次植民地化の波が押しかけているかのごときだ。米国は政府がその後押しを始める。日本も同じだ。
America
to help Indonesia build biodiesel plant in North Sumatra,The
Jakarta Post,9.13
バイオ燃料用の農産物生産支援、東南アジアに技術指導へ,YOMIURI
ONLINE,9.11
だが、食用油としての需要増大で既に拡大してきたオイルパーム・プランテーション のさらなる拡大は、国連環境計画(UNEP)が、その98%が15年以内に消滅すると予測するインドネシア熱帯雨林の破壊をますます加速することになる。インドネシアには、熱帯雨林に食料と生計を依存する4,500万の住民が住む。現地NGOによれば、政府のオイルパーム・プランテーション拡大計画が作りだす雇用は、最大でも1,000万、森林破壊で3,500万人が食料と生計の糧を失うことになる。
インドネシアとパプアに5万6,000fのオイル・パーム・プランテーションを持つカーギルは、地域住民1万人を雇用し、1万7,000の小農民からパーム・オイル原油を買い付けることで地方経済に貢献していると胸を張る。しかし、このオイル・パーム・プランテーションが何人の地方住民を追い出したかについては何も言わない。ソロス氏は、幾家族を路頭に迷わせ、干ばつや大洪水の頻発にもつながるどれほどの森林を破壊し、あるいはこうし たことは一切なく、2,500家族を養うことができるのだろうか。