ドイツ 大豆・パームオイル由来バイオディーゼルの利用を排除へ

農業情報研究所(WAPIC)

08.11.14

  マレーシア有力紙によると、世界最大のバイオディーゼル消費国・ドイツの政府が先週、大豆とパームオイルに由来するバイオディーゼルを認定されたバイオディーゼル[つまり、利用を義務付けられる”持続可能なバイオ燃料]のリストから排除すると発表した。新ルールは09年早期に法律となるが、08年9月26日にまで遡って適用されるという。

 これにより、マレーシアは20万トンの輸出目標を達成できなくなる。今年になってからの10ヵ月の間に、マレーシアは14万3805トンのパームオイルディーゼルを輸出した。過去6ヵ月、原油とバイオディーゼルの価格動向は、パームオイルディーゼル生産を利益の出るものにしたが、需要も冷え込んだ。その上、パームオイルディーゼルは北半球の冬季の気温では凝結しやすいから、菜種や大豆に由来するバイオディーゼルに比べて不利になる。

 消費国政府による利用の義務付けと補助金だけが頼りだが、ドイツの決定でマレーシアのバイオ燃料産業は重大な試練に曝されることになりそうだ。

  German ruling dents Malaysia biodiesel export target,Business Times,11.12
  http://www.btimes.com.my/Current_News/BTIMES/articles/lerenof/Article/