ウガンダ ヤトロファディーゼル計画で土地紛争

農業情報研究所(WAPIC)

09.2.5

  ウガンダのHenry Muganwa Kajura公共事業相が、ホイマ県のアルバート湖畔Kigorobya地区・Kapaapi 村にバイオディーゼル工場を建てる計画を発表した。工場はヤトロファ種子からディーゼルを生産する。大臣は、彼が既に植え、近隣農民に契約栽培を申し出たヤトロファからディーゼルを生産する。既に8万kgのヤトロファ種子が利用可能という。

 彼によると、プロジェクトはホイマの住民に500の職を提供し、契約栽培者はヤトロファの実を工場に販売、何百万シリングも稼ぐことができる。バイオディーゼルは国内・国際市場で売る。それは家庭のランタンを照らし、発電機を動かしもする。

 しかし、George Bagonza地区長は、村の住民を追い出すことになるから、大臣はこのプロジェクトを放棄すべきだと主張している。プロジェクトが立地する土地に住む1000家族を追い出すのは容認できない、大臣が所有する別の地域なら住民を追い出すことはないから、そちらに移すべきだと言う。

 これに対し、大臣は、反対派政治家と結託して彼の計画を失敗させようとしていると地区長を非難しているという。

 Minister to start bio-diesel project,Monitor,2.4
 http://www.monitor.co.ug/artman/publish/regional-special/Minister_to_start_bio-diesel_project_79269.shtml

 とりわけ2020年には輸送用燃料の10%を再生可能燃料にしなければならないというEU立法のお陰で、アフリカ中がヤトロファブームにわいている。アフリカの至る所でこんな争いが起きているのだろう。とりわけ、食糧とは競合しないとばかり、サバンナを有毒なヤトロファで埋め尽くされたのでは、遊牧民はどうやって生きていけというのだろうか。