米国政府 水素燃料電池車開発から撤退 ”納税者の金を賢く使う”ため

農業情報研究所(WAPIC)

09.5.9

  米国がブッシュ前大統領が称揚していた水素燃料電池車の研究開発から撤退することになりそうだ。

 7日に明らかにされたエネルギー省の2010年度(09年10月-10年9月)予算要求について、スティーブン・チュウ長官は、大統領の約束に沿って「納税者の金を賢く使う−わが国経済の将来への戦略的投資をができるように」、有効でないないプログラムへの支出をカットすると強調したが、その代表的な例として、産業が自身で資金を調達できる深海などの石油・ガス探索への資金供給のカットと並び、燃料電池車の研究開発からの撤退(moving away)を上げる。

 Secretary Chu: President's Energy Budget Creates Jobs, Restores America's Scientific Leadership and Puts Nation on the Path to Energy Independence,09.5.7
  http://www.energy.gov/news2009/7387.htm
 
Budget and Performance
  http://www.energy.gov/about/budget.htm

  ニューヨーク・タイムズ紙によると、チュウ長官は7日、水素燃料電池車は今後10年から20年は実用にならないと語った。もっと早く成果があがる別のプロジェクトに重点を置くということだ。

 U.S. Drops Research Into Fuel Cells for Cars,NY,5.9
 http://www.nytimes.com/2009/05/08/science/earth/08energy.html?ref=science

 日本政府は、納税者の金をバラマクだけだ。