中国 400人の河南省大学生が不明な型のインフルエンザで入院

農業情報研究所(WAPIC)

06.4.3

 中国河南省洛陽市の河南科学技術大学の400人の学生が型が不明のインフルエンザウィルスに関連した高熱で入院した。3月26日に22人が高熱で入院、翌日には88人、28日には208人が発病した。大学当局者によると、400人以上が熱っぽく、一部患者の熱は39.6℃に達したという。チャイナ・デーリー紙がAFPによる情報として伝えた。

 400 students sickened with unknown flu,China Daily,.4.3
  http://www.chinadaily.com.cn/china/2006-04/03/content_558665.htm

  当局者は、どのような型のインフルエンザなのか、このほど多くの学生がどのようにして相次ぎ発病したのか、詳細な説明は拒否した。地方の報告は、医学専門家が二つの型のインフルエンザの可能性を排除したと伝えている。Xinhua(新華社)は、地方保健当局がインフルエンザ株を確認しようと努めていると伝えた。

 大部分の学生はおよそ3日間入院しただけで退院、2日現在で入院しているのは”several dozen”(ということは数十人ということか?)だけという。

 H5N1鳥インフルエンザウィルスが人から人に移るように変身、新型インフルエンザのパンデミック(世界的再流行)につながることが恐れられているときだけに、気になるニュースだ。ウィルスのこのような変身は未だ確認されておらず、中国におけるこれまでのH5N1鳥インフルエンザ感染者16人(うち10人が死亡)は感染した鳥との緊密な接触で感染したと見られている。

 しかし、3月21日に死亡、H5N1鳥インフルエンザ感染が確認された上海の29歳の女性については、どのように、またどこで感染したかは分かっていない。上海では鳥インフルエンザ発生は確認されていないから、感染した鳥との緊密な接触が感染の原因とは言い切れない。感染ルートに関する情報はまったくない。

 Bird flu confirmed in woman's death,China Daily,3.25
 http://www.chinadaily.com.cn/china/2006-03/25/content_552022.htm