フィリピン 豚からエボラ出血熱ウィルス アフリカの致死的な株とは違うが・・・

農業情報研究所(WAPIC)

08.12.12

 フィリピン・ルソンの少なくとも3つの養豚農場でエボラ出血熱レストン型ウイルスReston Ebora virus)が発見された。このウィルスは1989年、バージニア(米国)・レストンの実験施設がフィリピン・ラグナ州から輸入したマカク猿から発見された。しかし、豚に発見されたのは初めて、どうして豚に感染したのか、謎という。

 このウィルス株はアフリカで人々を殺している株と異なり、人間の健康リスクは低いという。とはいえ、エボラと聞けば消費者に不安が広がるのは避けがたい。安全性も本当に保証されるのか、不確かだ。フィリピン当局とWHOは予防原則に従い、3つの農場に検疫体制を敷き、検査体制も強化した。シンガポールへの輸出も直ちに停止された。

 輸出産業としての成長を目指し、年末の豚肉需要拡大に期待しているフィリピン養豚産業には大打撃となりそうだ。

 Government acts on Reston case, allays fear on ebola virus infection,PNA,12.12
 http://www.pna.gov.ph/index.php?idn=1&sid=&nid=1&rid=175442