米国 小児の新型インフルエンザ死 幼児よりも5歳以上の子供で多い ワクチン接種真っ先に
09.9.4
米国疾病管理予防センター(CDC)が、新型インフルエンザウィルス(2009H1N1)による小児の死は、幼児よりも、もっと上の年齢の子供に多という分析を発表した。
CDCが8月8日までに報告された新型インフルエンザによる36人の小児の死を分析したところ、死んだ子供の80%以上が5歳以上だった。前季のインフルエンザによる小児の死に関しては十分な情報はないが、5歳以上の子供の死は半分程度という。
CDCの専門家は、ウィルスは年上の子供の方が危険ということもなかろうが、学校で感染することが多いから、学齢に達したこのグループの死が多くなる可能性はあると言う。
分析によると、死の3分の2は、他の健康問題を抱える子供で起きた。これらの子供の92%は、脳性麻痺や筋ジストロフィーなどの神経系統の病気を持っており、59%には合併症があった。ただし、8人には大きな健康問題はなかった。そのうち2人は肥満だったという。
専門家は、特にこのような基礎条件を持つ子供が発熱した場合、迅速に治療を受ける必要がある、また、このような子供は真っ先にワクチンを受ける必要があると言う。
また、死んだ子供の大部分には細菌感染もあった。インフルエンザにかかると免疫システムが弱り、他の病気にかかりやすくなる。従って、医者は、インフルエンザから回復しても再び病気になった子供から目を離してはならない、抗生剤で二次的な細菌感染に対処すべきだとも言う。
Swine Flu Fatalities Buck
Trend, Strike Older Children More Often,The Washington Post,9.3
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/09/03/AR2009090301855.html
Swine flu shown to be deadliest among children,Globe and
Mail,9.3
http://www.theglobeandmail.com/news/technology/science/swine-flu-shown-to-be-deadliest-among-children/article1275321/
日本の厚生労働省は、「医療関係者、持病のある人と妊婦、幼児、6か月未満の乳児の両親」に対するワクチン接種を最優先する方針というが(新型用ワクチン、年末に5000万人分輸入 YOMIURI OMLINE 9.4)、その見直しも必要になるかも知れない。