英国企業、ケイマン諸島野外にGM蚊を大量放出 世界で初めて

農業情報研究所環境感染症ニュース:2010年11月23日

 デング熱を運ぶ蚊を減らすために英国バイテク企業、Oxitecが開発した遺伝子組み換え(GM)蚊がケイマン諸島で大量の放たれた。このGM蚊の雄が普通の雌の蚊と番って生まれる幼虫は、抗生物質、テトラサイクリンがないとある酵素が蓄積して死ぬ。これが昨年、試験的に初めて野外に放出され、今年5月から10月の間に大規模に放出された。

 しかし、これが国際的に公表されたのは、先週(114日)のアメリカ熱帯医学・衛生学会年次大会においてであった。イギリスの研究NPO EcoNexus のコーディネーターのRicarda Steinbrecherは、先月名古屋で開かれたGMOの安全性問題に取り組む第5回カルタヘナ議定書締約国会合でも報告がなかったと驚いている。

 彼女は、ケイマンの試験の完全な長期環境影響アセスメントが行われるまでは、最近発表されたマレーシアの試験も行うべきでないと言っている。

 GM mosquito wild release takes campaigners by surprise,SciDev,11.11
  http://www.scidev.net/en/news/gm-mosquito-wild-release-takes-campaigners-by-surprise.html
( ビデオ付き)