農業情報研究所環境原子力東電福島第一原発事故関係2011年9月15日

栃木県の稲もみ殻放射性セシウム検査 60〜100ベクレル検出 白米からの検出例ゼロの怪

  栃木県農政部が14日、県内11地域で行ったもみ殻のモニタリング検査について、全地域とも放射性セシウムは、家畜の敷料、農場の土壌改良、暗渠排水疎水材への使用の暫定基準値(1キロ当たり400ベクレル)を下回ったと発表した。

 検査は8月16日以降、玄米の予備検査に合わせて実施したもので、1〜6市町ごとに11地域に分け、75検体を検査した。

 その結果、日光市で最大100ベクレル、那須塩原市で同80ベクレル、県東(さくら、高根沢、那須烏山、那珂川)と下都賀(栃木、壬生、岩舟、小山、下野、野木)で同60ベクレルを検出、残り7地域からは検出されなかったという。

 もみ殻モニタリング検査 県内全域で敷料利用など可能に 下野新聞 11.9.14

 めでたいと言えばめでたいが、どうもよく分からない話だ。前にも書いたように、畜産草地研究所によると、稲に移行したセシウムは、わら、白米、ぬか、もみ殻、根に、それぞれ73%、7%、10%、7%、3%分布するという。

 これが正しいとすると、玄米(白米+ぬか)からはもみ殻の2.4倍(17%/7%)のセシウムが見つかるはずだ。つまり、日光市の玄米からは最大で100×2.4=240ベクレル、那須塩原市の玄米からは同190ベクレル、県東、下都賀の玄米からは同144ベクレルのセシウムが検出されるはずだ。白米ではもみ殻と同レベルのセシウムが検出されていいはずだ。

 ところが、玄米の検査では、日光市で最大55ベクレルが検出されただけで、那須塩原を含む他の地域の玄米からはまったく検出されていない(玄米から放射性セシウムが検出された例の一覧)。白米から のセシウム検出例はゼロである。

 畜産草地研究所のデータが大きく間違っているとは思えない。今回のコメの放射性セシウム検査、分からないことがまた増えた。検査結果は信用していいものか どうか、もう全然分からなくなった。

  ついでに言えば、藁はもみ殻の10倍以上の放射性セシウムを含むはずだから、飼料としての暫定規制値(300ベクレル)はおろか、堆肥等としての暫定規制値も軽く超えてしまう。藁の検査結果はいつでるのだろう。

 関連情報
 
那須塩原市、那須町のコメ 放射性物質不検出 検査方法に改めて疑問,11.9.8