農業情報研究所環境原子力東電福島第一原発事故関係2021年12月5日

福島産品の「おいしさ」発信が「処理水」放出の風評被害対策!? 

 経産省と復興庁が福島第原発「処理水」の海洋放出に伴う福島産品に対する「風評被害」対策として、「県産品のおいしさ」を発信するオンライン・シンポジウムを東京会場で開いたそうである。今後、大阪、名古屋など大消費地でも開くという。

 県産品のおいしさ紹介 経産省と復興庁、処理水風評対策へ初シンポ 福島民友 21.12.5 

 それなりの頭を持っているであろう「役人」がやることにしては余りにお粗末だ。「風評被害」は根拠も不確かな「安全性」への懸念から生じる。「おいしさ」は「安全性」に直接結び付くものではない。人は美味しくても「危険」なものがあるとを知っいる。どんなに美味しくても「危険」なものは食べたがらないだろう。そんなことも分らないのだろうか。

 私は毎年、福島の知人が贈って下さる「桃」を美味しく頂いている。原発事故当初、この桃の畑が放射性物質にひどく汚染されたことは知っている。しかし、その後の除染や検査で、この畑の桃が「安全」であると確信できるようになった。この桃農家が、ただ「おいしいよ、みんな食べて」と言うだけだったら、こんな風に食べることはなかっただろう。 

 この新聞記事も、これで「県産品への風評を未然に防げるかどうか実効性が問われる」と結んでいるが、まさにその通りだ。

 「風評被害」をなくしたいなら、食品検査の結果に関する正確な情報を発信し続けるしかない。消費者がそういう情報を信じなくなったのは、かつてウソの情報を流した政府の責任かもしれない(汚染水 またまた首相が真っ赤なウソ 「食品や水への影響は基準値を大幅に下回っている」 農業情報研究所 13.10.16