農業情報研究所環境原子力東電福島第一原発事故関係20171012

 

  福島原発事故「生業訴訟」 損害賠償完全実施に向けて渡りに船の福島地裁判決も、県には迷惑千万?

  

 福島地裁が10日、福島第一原発事故の被災者が東電と国を相手に慰謝料などを求めた集団訴訟(生業訴訟)で、賠償基準を定めた国の指針(中間指針)では被害が十分に救済されていないとして指針を超える賠償を命じた(福島第1原発事故 集団訴訟判決 要旨 毎日新聞 17.10.11)。

 

 これを受け、原告団は11日、福島県などに賠償の見直しに向け、働き掛けへの協力を求めて回った。しかし、県側は「きょうは意見を聞く場」と繰り返して逃げ回ったということだ。

  

 生業訴訟判決の波紋】原告「動くなら今」 賠償見直し県静観 福島民友 17.10.12

 

 福島県は、「福島の復興・再生には原子力発電所事故による損害が最後まで確実に賠償されることが不可欠であることから、これまで幾度にもわたり、国及び東京電力に対し、損害の範囲を幅広く捉え、被害の実態に見合った十分な賠償が迅速になされるように強く求めたきた。・・・福島県民の総意として、原子力損害賠償の完全実施・・・を強く要望する」としてきた(原子力損害賠償の完全実施に関する緊急要望)。

 

 だとすれ、地裁判決は、このような要望の実現に向かっての渡りに船ではないか。原告が「県が動くなら今だと思う」と意気込むのも無理はない。ところが、この判決で余計の仕事が増えたとでも言わんばかりの県の煮え切らない態度、新聞は「福島地裁の判決通りに今後の賠償が進むとは限らない」(国、東電の控訴で、この判決が覆される)と思っているからかも知れないと言う。

 

 だが、そうだとすれば、「福島県民の総意として、原子力損害賠償の完全実施・・・を強く要望する」するつもりなど最初からなかったのだと思われても仕方がない。本気で「強く要望する」のなら、国(原子力規制委員会)と東電が控訴することがないように全力で働きかけるべきであるろう。県の役人、誰のために(国、東電?)働いているのだろう。