米国農業団体 WTO交渉で意味ある市場アクセスを、重要品目で値切られてはならない

農業情報研究所(WAPIC)

06.3.3

  米国の農産商品生産者を代表するアメリカ大豆協会(ASA)に率いられた16の団体が、WTO農業交渉で取り組まねばならない最も重要な問題に関する農家の関心を述べた書簡をポートマン通商代表とジョハンズ農務長官に送りつけたそうである。

 これら団体は、第一にそれぞれの輸出商品について意味のある市場アクセスが達成されねばならず、これは、これら商品を重要品目として指定すること、あるいは特別セーフガードメカニズムを通じて値切られてはならないと述べる。第二に、世界クラスの輸出部門をもつ途上国も先進国に要求されると同じ規律に従うことを求める。これらの問題がモダリティー協定における特別措置を通して取り組まれなければ、続く二国間個別交渉での解決の成功は不可能だと言う。

 これら団体には、ASAのほか、わが国へのコメ輸出の拡大を目指す米国ライス連盟も含まれている。恐らくは「世界クラスの輸出部門をもつ途上国」であろうブラジルの主要輸出品目にかかわるアメリカ砂糖連合、ナショナル・キャトルマンズ・ビーフ協会、ナショナル・チキン委員会、ナショナル・ポーク生産者委員会、ナショナル・コトン委員会なども含まれる。

 米国の攻勢でモダリティー交渉がはますます難航する気配が強まった。

 Sixteen U.S. Ag groups express concerns on World Trade,worldgrain.com,3.2
 http://www.world-grain.com/feature_stories.asp?ArticleID=78167