日本の閣僚 農産物上限関税受け入れの用意 欧州委員会副委員長が明かす

農業情報研究所(WAPIC)

06.7.15

  AFPの報道によると、グンター・フェアホイゲン欧州委員会副委員長が14日、WTO交渉に焦点を当てた東京での二日間の協議を終えた後、日本から農産物の上限関税を考慮するという保証を得たことを明らかにした。彼は、日本の一閣僚が「関税に上限を設ける問題を考える用意があると私に明確な示唆を与えた」と語ったという。

 Japan to look at capping tariffs: EU official ,AFP via Yahoo! News,7.14

 上限関税反対は日本を含む食料輸入G10グループの確たる主張であり、農業交渉の進展を阻む重要要因の一つをなしてきた。これが事実とすれば、少なくとも難航する一つの分野で交渉の行き詰まりが打開される可能性が出たことになる。

 なお、フェアホイゲン副委員長は、7月13日から14日まで日本を訪問、EUと日本の経済協力強化の方法を探る会合に参加した。ビジネス代表者との会合も含むこの会合については今のところ何の公式発表も新聞報道もないから(AFXの報道を除き)、報道の真偽やこの一閣僚が誰かは確かめようがない。