遺伝子組み換え(GM)食品で米国FDAが公聴会計画

 農業情報研究所(WAPIC)

99.10

 10月21日付のフィナンシャル・タイムズ紙によると、国内のGM食品反対の声の高まりを受け、米国食品医薬局(FDA)が現在の米国の政策が修正されるべきどうかを消費者に問う一連の公聴会を始めることを表明した。FDAのコミッショナーは、「わが科学者はバイオエンジニアリングを通して現在市場に出されている食品の安全性を疑うべき理由を知らないが、科学に基づくFDAは、それが食品の安全性を監視するプロセスを再評価すべきと示唆するあらゆる有効な情報を考慮に入れるだろう」と言う。

 GM食品の反対者は、長年、FDAのGM食品監視が厳格でなく、長期的影響のテストがまったくされていない、テストは皮相だと批判してきた。他方、FDAはGM製品は基本的には非GM製品と異なるものではなく、一般的には安全と認められるとし、企業がテストをどう行うべきかを示す「ガイドライン」を出しただけであった。大抵の企業はFDAに相談するとはいえ、会社が誰にも知らせずGM食品を市場に出すことは自由である。現在、推定で51の非表示GM食品が消費者に利用可能となっている。