メキシコ:在来コーンがGMコーンに汚染

農業情報研究所(WAPIC)

01.10.3

 メキシコのとうもろこしの在来種が組み換え遺伝子に汚染され、脅かされている。汚染種子はとうもろこしの多種多様な遺伝子資源の世界的宝庫の近くの地域から収集されており、研究者や環境保護論者は、外来遺伝子がこの国の在来とうもろこし品種やその野生原種の遺伝的多様性を減少させることを恐れている。

 メキシコ環境・自然資源省は、汚染とうもろこしは相異なる15の地方で発見されたとしており、汚染の急速な広がりが懸念される。メキシコ政府はどのような遺伝子に汚染されたか明らかにしていないが、研究者はBtコーンを疑っている。しかし、どのような経路でそうなったかは分からない。メキシコでは遺伝子組み換え(GM)作物の栽培は許可されていないが、食品としての使用のための輸入は合法となっており、グリーン・ピースは、メキシコに対してすべてのGM作物の輸入禁止を要請している。

 ニューヨーク・タイムズ紙は、「研究者は汚染の生物学的影響を数量評価できるかもしれないが、ある人々は、コーンがメキシコ民衆のシンボルである国での文化的コストは計り知れないと言う。メキシコ人であるChapela博士は”民衆はコーンであり、コーンは民衆だ”と語った」と報じている。

Les OGM frappent au Mexique,Yahoo!/transfert,01.9.28
Genetic Modification Taints Corn in Mexico,The New York Times,01.10.2

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