シンジェンタ社GM作物研究、英国から撤退、英国のGM作物開発は当面壊滅

農業情報研究所

04.7.7

 スイスのシンジェンタ社が、英国での遺伝子組み換え(GM)作物開発研究から撤退、スイス工場は農薬に集中、米国のノースカロライナにバイテク作物研究センターを設けると発表した。GM作物の市場が開けず、研究に対しても敵対的な雰囲気の英国での事業に見切りをつけた。

 英国のGM作物反対者も、賛成者も、英国でのGM作物開発は、予見できる将来、破滅の運命になったと見ている。大学での研究も企業からの資金が増えており、政府も国内で申請のなかった研究に公的資金を投入し続けるとは考えられないからだ。モンサントやバイエルが撤退、シンジェンタは、英国でGM作物開発研究事業を行う唯一の大企業となっていた。

 ニュースソース
 Syngenta moves GM research to America,The Guardian,7.2
 GM research collapses in UK as last big firm quits,The Independent,7.4