タイ:実験施設から60kmの農場でGMパパイヤ発見、種子販売の疑いが濃厚

農業情報研究所(WAPIC)

04.7.31

 バンコク・ポスト紙の報道によると、国の一研究センターが遺伝子組み換え(GM)パパイヤの種子を販売している証拠があがった。グリーンピースがコンケン県の農場でGMパパイヤが栽培されているのを発見、農場のパパイヤ果実のサンプルを収集して香港のGeneScanと呼ばれる独立試験所に送って調べた。6月24日に明らかにされた結果は、サンプルの一つがGMタイプのものだったという。

 このパパイヤは研究センターから60km離れた場所で1年間育てられていたもので、センターが昨年販売したと見られる種子から育ったらしい。GMパパイヤの屋外実験をしているコンケン園芸試験場場長はセンターからの種子販売は否定している。農業省チーフのコメントは得られない。

 このGMパパイヤは、輪紋病ウィルスに抵抗性を持つように特別の遺伝子を組み込まれたものという。グリーンピースはセンターからパパイヤの種子を購入、これもGeneScanに送って調べたが、一部はGM種子だった。

 GM papaya tree found 60km from GM facility,The Bangkok Post,7.31