インド農業・消費者問題相 GM油料種子輸入の奨励が必要

農業情報研究所(WAPIC)

05.1.21

 インド農業・消費者問題相が18日、ムンバイで開かれた油料種子クラッシャーの世界会議で、油料種子と食用油の不足を補うために遺伝子組み換え(GM)油料種子や高脂肪種子の輸入を奨励する必要性があると語った。19日付のThe Hindu:Business Lineの記事(Pawar for import of GM oilseeds) 伝えている。

 現行政策の下では、油料種子輸入は自由化されているが、30%の関税と植物検疫に服さねばならない。GM種子の輸入は事前に政府の許可が必要である。インドは3年前にGMワタを導入したが、油料種子に関しては未だ非GM国である。しかし、食用油の年間消費量は10年後に倍増すると予想され、製品品質を改善し、加工コストを引き上げるために、インフラの改善と古びた圧搾工場の改良が不可欠と言う。

 同相によると、「グローバリゼーションは、製品がコスト・品質の両面で世界的競争力を持つように、いかに速く油料種子の生産性を上げ、加工コストを最小にし、品質を改善するかという大きな課題を農業科学者を含む技術者に突きつけた」。

 しかし、GM技術がこの課題に本当に答えることになるのか、それについては何も触れていない。