シンジェンタ社の未承認GMトウモロコシで欧州委員会が公式発表 

農業情報研究所(WAPIC)

05.4.5

 先にAPの情報により、EUがシンジェンタ社の未承認遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ・Bt10の本格的調査に乗り出したと伝えた。これに関する欧州委員会の公式プレスリリース(Commission seeks clarification on Bt10 from US authorities and Syngenta,4.1http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/05/382&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en)が出たので、これに基づき捕捉する。ただし、基本的事実関係はAPの報道のとおりである。

 それによると、フランス、スペインに輸入されたBt10はすべて破壊された。また、米国当局はBt10が抗生物質・アンピシリン耐性遺伝子を含むと欧州委員会に伝えなかった、この情報は、シンジェンタ社によって3月31日に欧州委員会に伝えられた。ただし、同社はこの遺伝子が不活性化されていると主張している。

 なお、これに関するわが国農林水産省、厚生労働省からの報道発表資料は未だにない。この問題には一切目を瞑るつもりなのだろうか。マスコミも、NGOも沈黙したままである。