インド最高裁 GM製品の承認は当面控えるべき 承認機関に独立専門家を

農業情報研究所(WAPIC)

06.9.23

  インド最高裁が22日、遺伝子操作承認委員会(GEAC)に対し、新たな命令が出るまで遺伝子組み換え(GM)製品を承認しないように求めた。

 GMO/種子は重大な健康危害を引き起こすと、その放出の禁止を求めた4人の訴えを受けての判決で、原告弁護人は、政府の政策は、GMOの生物安全性を試験するメカニズムが設置される前に、それに対する迅速な許可を与えるものであることを明らかにし、新たな承認とすべての現場実験を見合わせることを主張した。

 判事は、「被告の立場が分からないこの段階では、すべての現場実験の停止を命じようとは思わないが、すべての関係者の意見聴取に基づくさらなる命令が出るまでは、GEACに承認を控えるように命じるのは適切と考える。政府が、この分野の独立専門家をGEACに加えることも考えられる」と述べたという。

 原告は、GMOは重大な人間の健康問題と野生生物・生物多様性の損失をもたらす恐れがある、遺伝子操作がチェックされずに承認されれば、世界の食品の分子構造が変わるだろうと訴えていた。

 Court: withhold approval for genetically modified products,The Hindu,9.23
  http://www.hindu.com/2006/09/23/stories/2006092317841700.htm