ミネソタ州立大学研究者 GM食品のアレルギー性を検査する動物モデルを開発

農業情報研究所(WAPIC)

06.9.29

  遺伝子組み換え(GM)食品がアレルギーを引き起こす可能性は、GM食品に反対する最大の論拠の一つをなしてきた。しかし、この可能性をめぐる問題に決定的な答えが出ておらず、GM食品の唱導者と反対者の論争がいつ果てるともなく続いている。

 このような論争に終止符を打つべく、ミネソタ州立大学(NSU)の研究者が、GM食品が人間のアレルギー反応を引き起こすかどうかを検査するための初めての動物モデル(マウス)を開発した。大学の発表によると、このモデルが様々な蛋白質で機能するかどうかを検証するために、環境保護庁(EPA)から44万7000ドルの研究資金を受け取った、もしその有効性が確認されれば、検査はおよそ5年以内に商業的 に利用できるようになるという。

  MSU News Release:Will genetically engineered foods cause allergic reactions? Michigan State University scientists receive EPA grant to find out,06.9.27
  http://newsroom.msu.edu/site/indexer/2864/content.htm

 研究者は、アレルギーを引き起こす恐れのあるGM作物の最もよく知られた例は、土壌バクテリアから抽出されたcry9C蛋白質を含むスターリンク・トウモロコシだろう、多くの人々はそれが喘息発作その他のアレルギー反応の原因と信じたが、疾病管理センターの試験では決定的な答えは出なかった、「実際、スターリンクがアレルギー反応を引き起こしたかどうかを決定する適切な手段は存在しない。だから、我々のモデルは非常に 価値ある手段になるだろう。我々は、GM作物が人間または動物の食物チェーンに放出される前に、そのアレルギー誘発性を決定できるようになる」と言う。