ザンビア GMOフリー確保を目指しバイオセーフティー法制定へ

農業情報研究所(WAPIC)

07.4.13

 ザンビア政府がバイオセーフティー法案を採択した。法案はザンビアも調印したバイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書を国内法化するもので、議会教育・科学・技術委員会が起草、4月3日に議会に提出された。ザンビアをGMO(遺伝子組み換え体)フリー国にとどめることがその狙いという。

 ザンビアはGM作物・食品の栽培と販売を禁止する南部アフリカ諸国のなかの一つであるが、現在はGM製品の研究・開発・輸入・輸出・利用などを規制する法的枠組みをまったく持たない。法案は、その遵守を確保し、実施に関する指針を定める国家バイオセーフティー機関(NBA)と、NBAの活動を監督する科学諮問委員会の設立を定める。

 また、情報・コンサル活動によりバイオセーフティーに関する国民の啓発を促進すること、GMO・GM製品によって人間と動物の健康、非GM作物、社会経済的条件、生物多様性に引き起こされる損害の賠償責任及び回復のためのメカニズムを設けることも定める。

 司法大臣は、現在は輸入GMOを検査する技術を持たないから、この立法で国がそのような製品の”ダンピングの場”になるのを避ける必要があると言う。また、教育・科学・技術委員会議長は、「この法案には、ザンビアがGMOフリー国にとどまることを保証する狙いがある」と言う。

 Zambia takes steps towards biosafety law,SciDev.net,4.12
 http://www.scidev.net/content/news/eng/zambia-takes-steps-towards-biosafety-law.cfm