オーストラリア 初のGM小麦圃場試験へ 厳しい干ばつが追い風?

農業情報研究所(WAPIC)

07.6.16

  オーストラリアで初めての遺伝子組み換え(GM)小麦のハウス内圃場栽培試験がまもなく始まる。

 遺伝子技術規制官局(OGTR)が6月13日、ビクトリア州一次産業省が求めていた干ばつ耐性遺伝子を挿入されたGM小麦の”制限され・コントロールされた”放出の許可を受け容れたものだ。

 試験栽培は、ビクトリア州政府実験農場の二つのサイト(1サイトの面積は最大で0.315f)で、1栽培シーズン(07年5月-08年3月)にわたり行われる。この実験農場では、少ない水で育つ最大30の系統のGM小麦が栽培されることになる。

 OGTR:Notification of decision to issue a licence on application,07.6.13
 http://www.ogtr.gov.au/rtf/ir/DIR071Publicnotification.rtf

 新聞報道によると、この問題をめぐる労働党(近いうち政権を取る見込みもある現野党)内部の論争が激しさを増している。反対派は、現在の厳しい干ばつがGM推進陣営により不当に利用されていると言っているという。

 GM wheat trial gets green light in Victoria,Age,6.15