中国 江崎グリコ等日独企業のスナック菓子にGM成分 グリーンピースが二重基準と批判

農業情報研究所(WAPIC)

07.7.4

 グリーンピース北京事務所がこのほど、日系企業の上海江崎グリコの「菜園小餅(トマト味)」など4商品と、小売業世界第3位のドイツ・メトログループの自社ブランド商品「AKAビスケット(チョコレート味)」に遺伝子組み換え成分が含まれていたとの検査結果を公表した。グリコは昨年日本で、遺伝子組み換え原料は使用しないと発表、メトログループもドイツで同様の発表をしている。

 グリーンピースの食品農業担当者は、「中国の消費者は差別待遇を受けるべきではない。グリコとメトロの両社はただちにダブルスタンダードを改め、遺伝子組み換え原料の中国での使用を停止すべきだ」と述べた。彼は、 「われわれは検査結果をただちに両社に通知したが、その対応は冷ややかなもので、遺伝子組み換え成分が検出されたことへの何の説明もなかった」と言う。

 グリーンピースは、北京、広州、上海で販売されているスナック菓子21品目を対象に、独立第三者機関である香港基因晶片開発公司に検査を委託したという。 

 日独企業、中国で遺伝子組み換え食品を販売 人民網日本語版 7.3
 
 なお、江崎グリコはそのホームページのQ & A:原料編で、「
現在、農作物名をパッケージに直接表示している原料については、遺伝子組み換え農産物を使用していません。しょうゆなどの加工原料に使用している農産物については不明 (農水省の表示案での不分別) のものがあります。主原料については、非遺伝子組み換え食品を使用しています」としている。

  遺伝子組み換え品は使っているのですか?

 詳しいことは分からないが、中国で販売する製品にはGM成分を使っているのだろうか。それとも偶然に混入したのだろうか。原料をどこから調達しようと、混入の恐れは常にある。もし前者でないなら、せめて「調査する」と何故答えないのだろうか。

 ついでに。原材料に牛肉と書いてありますが、BSEは大丈夫でしょうか?には、「BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy;牛海綿状脳症)問題について、江崎グリコでは使用する牛関連原料の安全性に関する調査・確認を厳正に進め、当社で販売しております全商品の全原料において安全の確認が完了しています」と言う。グリコは、どんな専門家も「全商品の全原料において」「確認」は 難しいだろう「安全」をどのように確認しているのだろうか。GM成分検出より難しそうだ。世界中の消費者のために、この安全確認の具体的方法を公表してもらえないだろうか。