豪2州 GMカノーラ商業栽培のモラトリアム解除へ

農業情報研究所(WAPIC)

07.11.28

 オーストラリア・ビクトリア州のブランビィ首相が、来年2月29日に期限切れとなる遺伝子組み換え(GM)カノーラ(菜種)の栽培モラトリアムを延長しないと決定した。また、ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州のマクドナルド一次産業相も、GMカノーラ禁止の結果としてカナダや米国などに輸出機会を奪われているNSWに平等の競争条件を確保すべく、今月中にはモラトリアム解除を決定すると発表した。

 たたし、NSWでGM作物の栽培を許す法律は、産業がGM作物と非GM作物を分別することができるかどうかを評価する専門家委員会を設置する。この委員会が分別はできないことを示せば、大臣はGM作物栽培のスタートを阻止する介入もできるという。

 NSW, Victoria lift GM crops ban,Australian,11.27
 http://www.theaustralian.news.com.au/story/0,25197,22830538-601,00.html

 NSW gives green light for GM crops,smh.com,11.27
 http://www.smh.com.au/news/national/nsw-gives-green-light-for-gm-crops/2007/11/27/1196036858858.html

 モラトリアム解除の経済的利益を期待しつつ、非GM品市場を失う不利益も大きいと恐れているのだろう。