農業情報研究所農業バイテクニュース:2013年8月1日 

フランス行政最高裁 GMトウモロコシ・MON810栽培モラトリアムは取り消せ 政府は堅持の構え

 フランスのコンセイユ・デタ(最上級行政裁判所の機能を有する)が8月1日、ヨーロッパで唯一商業栽培されているモンサント社の遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ・MON810に対するフランス政府の栽培禁止を解除すべきと決定した。

 フランス政府は、通常作物との共存が難しく、また生物多様性、特に蜜蜂を脅かす恐れがあるとして、MON810栽培の一時禁止(モラトリアム)措置を取った。しかし、コンセイユ・デタは、通常作物で包囲するとか、蜜蜂の巣箱から遠ざけるなど、現行の措置が取られていれば、他のトウモロコシや養蜂との共存は可能だと言う。

 しかし、政府はこの決定に直ちに従うつもりはない。マーティン環境相とフォール農相は同日、2012年9月の環境会議(Conférence Environnementale)の際に行った「他の作物栽培と養蜂業の環境および経済的リスクを予防するためにGM作物の栽培のモラトリアムを維持する」という約束を守るという声明を出した。そのような目的に持続的に適合できる規制の枠組みを創出する、決定は2014年の4月から6月の播種期の前になされようという。

 OGM MON810 – décision du Conseil d’Etat Le Gouvernement réaffirme ses engagements,Le Conseil d'Etat rouvre la porte au maïs transgénique de Monsanto en France,Le Monde,13.8.2

 OGM MON810 – décision du Conseil d’Etat Le Gouvernement réaffirme ses engagements, inistère de l’Agriculture, de l’Agroalimentaire et de la Forêt,13.8.1