日本農林水産業:各地の動き:新聞報道から 過去1週間:農業情報研究所 

 

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2019年9月22日更新

 

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恵那市で豚コレラ 飼育豚8000頭殺処分へ 岐阜新聞 19.9.22

 

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三川にコメ集出荷保管施設が完成 JA全農山形、国内最大の収容力 山形新聞 19.9.21

 JA全農山形(長沢豊運営委員会長)が三川町青山のみかわ産業団地に建設を進めていた庄内南部ライスステーションが完成し20日、竣工(しゅんこう)式を行い稼働を開始した。25137トンと国内最大の収容力を持つコメの広域集出荷保管施設。
 約3万平方メートルの敷地に、鉄骨造り平屋で延べ床面積約13200平方メートルの施設を整備した。1室当たり約2500トン収容でき、室温15度以下の低温保管庫10室を配置。庄内地方特有の強風、地吹雪などの悪天候の際も安定して入出庫できる長さ165メートル、幅15メートルのトラックレーンを備えた。近年増加しているフレコン(フレキシブルコンテナ=1トンほどが入る大型の袋)集荷に対応できる検査場も設けた。
 南部を中心とした庄内地方一円と最上地方のコメを対象とする。総事業費は約24億円。庄内地方に計11ある倉庫の老朽化に伴う再編事業の一環で、鶴岡市内の倉庫4カ所の機能を集約する。今後、庄内北部にも新設予定で、規模や場所は検討中としている。
 式は関係者約70人が出席し、神事に続き長沢運営委員会長が「農業振興につながる施設として多くの人に利用してもらえるように努める」とあいさつした。
 引き続き県産新米出荷式が行われ、代表者13人がテープカットしはえぬき、雪若丸それぞれの玄米を12トンずつ積んだトラック2台の出発を見送った。鶴岡東高チアダンス部員のパフォーマンスも繰り広げられ、花を添えた。

 

ごしょつがる農協・コメ概算金 目安額に300円加算 東奥日報 19.9.18

 ごしょつがる農協(本店青森県五所川原市)は17日、農家に支払う2019年産米の仮渡し金「生産者概算金」について、主力品種の「つがるロマン」を12700円、「まっしぐら」を12500円(いずれも60キロ、JA1等米)にすると決めた。全農県本部が各農協に対し、概算金を定める参考として示した目安額よりもそれぞれ300円高く設定した。

 

果樹園を観光地に 高齢農家の負担減へ、体験交流など企画 秋田魁 19.9.18

 秋田県三種町のグリーンツーリズム団体・田舎ぐらし大学みたね(柴田千津子会長)は、会員農家の果樹園の観光農園化を進める。果物のもぎ取りや生ジュースを作る交流会を開くほか、リンゴの木のオーナー制度も企画している。夏場のジュンサイ摘み取りに続く秋の体験メニューとして定着させ、高齢化が進む農家の収穫作業の負担軽減にもつなげたい考えだ。
 田舎ぐらし大学はこれまでも果物狩りのイベントを開いてきたが、観光客を常時受け入れるのは初めて。交流会やオーナー制度を通じ、より深い関係づくりを目指す。
 観光農園化を進めるのは、同町森岳の安藤果樹園と山田果樹園。リンゴの収穫が始まる今月中旬からもぎ取り体験を受け入れる。3日前までの予約制。入園は無料で、もぎ取った分だけ代金を支払う。10、11月にはリンゴとナシの収穫体験と生ジュース作り、バーベキューを楽しめる交流会を5回ほど開く。
 オーナー制度は、安藤果樹園で実施する。「サンふじ」のリンゴの木1本につき、年間オーナー料1万2千円を支払うと、木に実ったリンゴを全て受け取れる仕組み。希望者は収穫に加え、栽培管理も体験できる。
 オーナー制度の問い合わせ、申し込みは笹村さんTEL090・7794・7720。もぎ取り体験は安藤果樹園TEL0185・83・2245、山田果樹園TEL090・2884・9311

 

キク生産で地域を活性化 男鹿の若手農家集団、奮闘「若い人たちの職業選択の一つに」 河北新報 19.9.18

 秋田県男鹿市の若手農家たちが、仏壇や墓に供える仏花として広く扱われるキクの生産による地域活性化に奮闘している。平均年齢34歳の農家集団は、最新技術を活用したスマート農業で生産性や品質の向上を追求。高まりつつある市場評価を追い風に、地域ブランドを確立しようと意気込む。

 男鹿市船越のキク畑に12日、収穫作業を担う最新の専用農機が投入された。約25メートルに並ぶキクを次々と刈り取って袋の中に束ね、成長した茎が倒れないよう支えていたネットも巻き上げて回収した。
 計50メートル分を刈り終えるまでわずか10分ほど。通常は2人での鎌による手作業で1時間以上かかるという。
 「ここまで省力化できるとは本当にすごい」。就農7年目の吉田洋平さん(29)が声を弾ませた。20~40代の地元農家8人と、露地・ハウス栽培によるキク生産を手掛ける。
 秋田県が推進する園芸メガ団地の整備でキク畑は7.2ヘクタールに拡大。2015年に約3000万円だった販売額は、18年には倍の6000万円を超えた。今年は1億円を目指す。
 キク生産は手作業に委ねる部分が多く、品質にばらつきが出やすい面がある。労働力不足の解消や品質の安定が求められる。
 こうした課題と向き合う吉田さんたちのキク畑は3月、農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)によるスマート農業技術の実証地域に選ばれた。
 効率的な散布で肥料を節減する農機や苗の半自動移植機を導入するなどし、底上げを図っている。そうした実践の一環で12日に投入した専用農機は刈り取りを一斉に行える利点はあるが、キクの成長具合が一定にそろうことが必要だった。
 そのため夜から朝方に赤色のLED(発光ダイオード)電球でキクを照らし開花時期を調整。全体の成長を均一に近づけ、高値で取引される草丈の長いキクに育て上げた。質と量を両立できる増産体制を整えつつ、スマート農業化の模索を続けている。
 秋田県農業試験場野菜・花き部の山形敦子主任研究員は「作業量を減らした上で需要期に集中出荷できるスマート農業は、少人数で担う地域営農と相性がいいはずだ」と強調する。
 「農業を若い人たちの職業選択の一つにしたい」と語る吉田さん。営農の魅力を感じながら稼げるモデルの構築を見据える。

  

寒冷地で大粒イチゴ 新品種「そよかの」新風起こす 東北4県と農研機構が開発 河北新報 219.9.17

 青森、岩手、秋田、福島4県と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、イチゴの新品種「そよかの」を開発した。東北の冷涼な気候に適し、大粒の実がなり収量も多い。端境期の晩春から初夏にかけても安定的に生産・出荷でき、農家の所得向上にもつながると期待される。
 そよかのは多収性の「豊雪姫」と食味が良い「さちのか」を交配して開発した。程よい甘さと酸味が特徴。初夏のそよ風が吹く大地で収穫するイメージが名前の由来だ。
 東北の寒冷地、高冷地での露地栽培やハウス栽培に適した品種で、収穫期は5~7月を見込む。果実の重さは1粒平均16グラム。同じ時期に生産される他品種より実が大きい。
 イチゴは年間を通して堅い需要がある一方、6~11月には生産量が落ち込む。東北でも6月前後にも出荷されているが、小粒で形がふぞろいだったり、変色したりするなど品質維持面の課題を抱える。
 そよかのは変形する個体が少なく、出荷の選別作業時の損失を削減できる。明るい赤色が特徴で、収穫後の変色もない。葉や果実が白くなる「うどんこ病」にも耐性があるという。
 農研機構は「生産量が落ち込む時期に出荷できる品種で、農家の新たな収入源にもなり得る。東北の地域ブランドとして多くの人に味わってほしい」と話す。

    

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千葉の停電、復旧を阻む「真因」は何なのか 荒廃した山林の倒木が電線を切断、難工事に 東洋経済 19.9.21

 

栃木県産米のブランド向上期待 大嘗祭に「とちぎの星」 下野新聞 19.9.19

 11月の「大嘗祭(だいじょうさい」で、高根沢町大谷、石塚毅男(いしつかたけお)さん(55)が生産した本県産オリジナル品種「とちぎの星」が使われることが18日、決まった。平成の大嘗祭(1990年)では、秋田県の「あきたこまち」が使われ、知名度が全国的に広まったとされる。今回の大嘗祭を契機に県内農業関係者は県産米のブランド力を向上させ、販路拡大につなげたい考えだ。

食味ランキング「特A」常連 暑さに強く、多収性優れる 大嘗祭に使われる「とちぎの星」

 平成の大嘗祭では、秋田県五城目(ごじょうめ)町で収穫された「あきたこまち」が使われた。同町を管轄するJAあきた湖東の担当者は「平成の大嘗祭を一つのきっかけに、あきたこまちが全国的なブランドとして有名になったと聞いている」と話す。

 穀物安定供給確保支援機構(東京都)の2018年産「水稲の品種別作付け動向上位20品種」を見ると、あきたこまちの作付け割合は全国で4位を誇る。現在では秋田県だけでなく、コメの生産が盛んな茨城県や岩手県でも生産されている。

   

気候変動に耐性あり 県南で普及 使用の「とちぎの星」栃木) 東京新聞 19.9.19

 「とちぎの星」=写真=は、県南で普及している銘柄「あさひの夢」の弱点を補う後継品種として開発された。暑さ、寒さなど気候変動に耐性があり、病害にも強いのが特徴だ。

 二〇〇二年八月から約九年間、県農業試験場の研究員らが開発に尽力し、新品種の登録申請を行ったのは東日本大震災からわずか三カ月の一一年六月。名には「燦然(さんぜん)と輝く栃木の星になれ」との思いが込められている。

 大粒で粘りが少なく若者に人気の食感。冷めても味が落ちず、すしやにぎり飯にも向くという。日本穀物検定協会の米の食味ランキングでは一七、一八年に特A評価を得ている。

 「栃木のお米が大嘗祭で使われるなんて誇りですね」。宇都宮市のスーパーに勤務する関口真由実さんは、こう顔をほころばせる。店頭に並んでいる「とちぎの星」は売れ筋商品といい、五キロを千八百九十円(税込み)で販売している。顧客からは「甘みがあっておいしい」と評判が高いという。

 関口さんは「農家の励みになる。どんどん作ってもらい、多くの人に食べてほしい」としながら「お店にとっても目玉商品になる。新米が待ち遠しいです」と期待していた。

  

台風15号 農業被害で支援要望(茨城) 東京新聞 19.9.19

 台風15号による農作物などへの被害の拡大が日を追うごとに判明する中、農業関係団体や県議会から、国や県執行部に対し支援を求める要望が相次いでいる。

 県議会は十八日、国に対し、農作物などの被害に対する支援を求める意見書を全会一致で可決した。

 意見書では、多数の農業用施設の損壊・倒壊で被災農家は収入減が見込まれ、復旧が遅れれば地域経済への影響も懸念される、と指摘。被災した施設の再建・修繕に一日も早い支援策を講じることなどを求めている。意見書は、衆参両院議長や首相宛てに送付した。

 この日、JA県中央会や県議会会派のいばらき自民党は、大井川和彦知事宛てに経営資金の低利融資などの支援、資材の早期確保を国に働きかけることなどを要望した。県農業法人協会など四団体も十三日に同趣旨の要望をしている。

 県の十八日現在のまとめでは、台風15号による県内農作物などの被害額は推計三十六億四千二百万円に上っている。

 

県内農作物などの被害34億円超 台風15号で県推計(茨城) 東京新聞 19.9.18

 台風15号による県内の農作物などの被害について、県は17日時点の推計被害額が34億6600万円に上ったと発表した。特に強風でビニールハウスなどが壊れる被害は32市町村に広がり、総額は26億5000万円に達している。

 県農業技術課のまとめによると、農作物の被害は7億5900万円、林・水産業関係施設の被害は5600万円となっている。農作物で最も被害額が大きいのはピーマンの1億4400万円で、ミニトマトの1億1100万円、ニラの1億200万円などが続く。

 県は台風15号の農林水産業被害について、災害条例に基づく指定災害とすることを決めた。農業者の10%以上が被災しているなどの要件を満たす区域を「被害農業地域」に指定し、市町村が行う補助事業の費用や、金融機関の融資に伴う利子の一部を助成する。19日から被災市町村の申請を受け付ける。
  

ブランド米ピンチ 稲倒れ品質、収量影響 ルポ・多古町を歩く 【台風15号】 千葉日報 19.9.19

 台風15号により大きな被害を受けている多古町。停電の影響で、千葉を代表するブランド米「多古米」の収穫が大規模農家を中心に遅れており、関係者は「品質や収量が落ちる可能性が高い」と肩を落とす。町内では18日も約1700戸(午後8時現在)で停電が続き、地域を歩くと「精神的に追い込まれている」と悲痛な声も聞こえてきた。(香取支局長・塚越渉)

 「早朝に電気が来た。乾燥機が使えるので収穫を再開できる」。18日、停電が9日ぶりに復旧した同町高津原の菅沢昌則さん(63)は、少しだけ安堵(あんど)の表情を浮かべた。ただ、約20ヘクタールの田んぼでは、強風で倒れた稲も目立ち、品質や収量の低下は必至だ。

 稲が倒れ、稲穂が水に長時間漬かると、もみが発芽。収穫しても商品にはなりにくい。菅沢さんは早期の収穫完了を目指して作業に取りかかったが、この日は非情にも雨が降り注いだ。作業は中止に追い込まれ「夏場の天候不良もあった。このままだと例年より収量がかなり落ちるかも」と不安げな様子だった。

 同町喜多の米農家、山口清さん(65)も18日、停電は復旧したが県や東京電力の対応を問題視。「臨機応変な災害対応ができていない。電気もいつ復旧するのか、何が原因なのか分からず、不安なまま待つことしかできなかった」と語気を強めた。

◆生乳は集荷先停電で廃棄

 一方、同町北中の谷津地区は集落全体で停電が続く。

 乳牛55頭を飼育する「平山牧場」の平山信知さん(70)は、自家発電機で送風機を動かしているが、少ない電力では牛舎の照明分までまかなえず、夜間の搾乳は懐中電灯を片手に行う。集荷先が停電で、出荷できずに廃棄した生乳も3トンに上った。発電機の音がうるさく、睡眠に影響も出ている。

 「一刻も早く復旧を。精神的に追い込まれている」。そう話すのは、谷津地区自治会長の平山幸男さん(57)。町内では災害に便乗した空き巣被害も発生しているという。東電によると、多古町の停電は20日までにおおむね解消される見通しだが、住民の精神的疲弊は限界を迎えている。
 

<豚コレラ>感染確認後、出産相次ぎ1307頭に 県内2例目の農場、全ての豚の殺処分を完了 埼玉新聞 19.9.19

 埼玉県小鹿野町の養豚農場で県内2例目となる豚コレラが発生した問題で、県畜産安全課は18日、飼育されていた豚1307頭の殺処分を終えたと発表した。この農場で飼育されている豚は全て殺処分された。10キロ圏内には別の農場があるが、飼育されている豚に異常はなく、県内での新たな感染は確認されていないという。

 小鹿野の農場の豚は当初1118頭だったが、感染の確認後に出産が相次いだことなどに伴い、1307頭となった。

 国の指針では感染の確認から24時間以内の殺処分完了を指示しているが、県は体の大きい個体を固定し、注射で殺処分した上で搬出するのに人員と時間がかかったとし、「計画から大幅な遅れはない」とみている。殺処分には県職員ら363人を動員した。

 県は引き続き死骸やふんなどの埋却を進め、20日ごろまでに完了するとしている。

 また、13日に確認された秩父市の1例目と小鹿野町の2例目は県の検査で疑似患畜とされていたが同日、国の遺伝子検査により患畜と判定された。

 

豚コレラ、小鹿野で「早く食い止めて」焦り、不安(埼玉) 東京新聞 19.9.18

 一刻も早く拡大を食い止めて-。17日に県内でまたも、家畜伝染病「豚コレラ」の発生が確認された。封じ込めに向け、秩父市の養豚場での防疫措置に努めていた最中の小鹿野町での判明。養豚業者は、感染拡大に焦りと不安をにじませ、悲痛な声を上げた。 (飯田樹与、出来田敬司、渡部穣)

 「県内二例目となったことは、非常に遺憾だ。これ以上の発生は許さないという強い意志を持って対応を」。この日、大野元裕知事は県幹部を集めた対策本部会議で強い口調で訴えた。

 県は一例目の秩父の養豚場の十キロ圏内を制限区域に設定。二例目となった小鹿野の養豚場に対し、十三日から圏外への豚の搬出を制限し、異常がないか報告を義務付けた。県畜産安全課によると、十四日の立ち入り検査時に小鹿野の養豚場から「発育不良の豚が心配」と相談があった。ただ、普段からあることで、他に異変もみられなかったため「異常なし」と判断した。

 しかし、十五日に再度連絡があり、十六日に立ち入り。起立不能や発熱など豚コレラの症状がみられたため、十七日にかけて検査し、十三頭中九頭から陽性反応が出た。関係者によると、十日から食欲低下がみられていたという。一例目の養豚場と同じ山梨食肉流通センター(山梨県笛吹市)に週一回出荷していた。

 県はこの日夕に殺処分を開始。消毒ポイントでは、養豚場に立ち入った業者らの車両を一時停止させ、タイヤなどを消毒した。また、ミニブタの展示を県立こども動物自然公園(東松山市)では中止し、大宮公園小動物園(さいたま市大宮区)では制限している。

 一方、養豚業者からは、豚へのワクチン接種を求める声も。「全頭殺処分になったら、立ち直りに時間がかかる。ワクチンで防ぐしかない」。県北部の養豚場経営者は悲鳴を上げる。二千頭以上の豚を扱う別の業者も「国や県は現場の声を聞いてほしい」と訴える。国は流通への影響から慎重な姿勢だ。大野知事は「県内の事業者、関係者に話を聞いた上で、検討していきたい」と述べた。

 県畜産安全課によると、県内には深谷市や熊谷市など計八十五戸で計約九万頭の豚が飼育されている。

 

特産トマト、梨「全滅」も 農作物被害 千葉県全容つかめず 台風15号爪痕激しく 千葉日報 19.9.17

 全国有数の農業県の千葉県を襲った台風15号で、特産のトマトや梨など多くの農作物が大打撃を受けた。爪痕は激しく、ビニールハウスは倒壊し、「全滅」と話す農家も。県は農業関連被害が180億円を超えるとしたが、依然として全容はつかめておらず、さらに増える可能性がある。

 「どこから手を付けたらいいのか分からない」。骨組みがひしゃげ、ビニールが吹き飛んだハウスの中には、まだ青いトマトが散乱していた。八街市の農家、岩井貴生さん(59)は、所有する13棟全てが破壊された。

 ちょうど出荷が始まったタイミングでの台風直撃。枝についたままだった実も黒く傷み、全て売り物にならないという。妻、三代子さん(59)は「一晩で景色が変わってしまった」と嘆いた。

 ハウスの建て直しには数百万円かかり、さらに出荷できなかった損失も加わる。還暦を前にして新たに借金を背負うのは厳しいが、岩井さんは「待っていてくれる人がいるから、辞めようとは思わない」と力を込めた。

 山武市の「原梨園」では梨の木を覆う防風ネットが破けた。園主の原圭二さん(61)は「直後は実が落ちて、じゅうたんのようになっていた」と振り返る。20年以上かけ、一から造った約1万平方メートルの農園。至る所でネットを支える柱がゆがみ、張り巡らされたワイヤが切れた。

 全体の半分ほどは収穫を終えていたが、被害は深刻。今後予定していた梨狩り体験も開催できない状態だという。それでも毎年出荷を心待ちにしている顧客や梨狩りに来る子どもたちの顔が浮かび、「頑張るしかない」と自分に言い聞かせた。

 県によると、12日時点の被害額は、農業施設が約136億円、農作物が約48億円。担当者は「農家への聞き取りなどをして、被害の全容把握を進めたい」としている。

 

豚コレラ、埼玉で2例目確認 小鹿野の養豚場、殺処分へ 朝日新聞 19.9.17

 埼玉県は17日午前、同県小鹿野町の養豚場で、家畜伝染病豚コレラ」に感染している豚が確認されたと発表した。今後、養豚場内で殺処分や消毒を行う。13日に隣接する同県秩父市の養豚場で感染が判明して以来、豚コレラが確認されたのは県内で2例目。

 県畜産安全課によると、2例目の養豚場は1例目から南へ約5・5キロ。16日、豚に異常がみられると連絡を受け、県が立ち入り検査をし、17日に陽性と判定された。この養豚場では1118頭の豚を飼育している。

 県は13日、1例目から半径10キロ圏内を、出荷などで検査が必要となるなど一定の条件が生じる搬出制限区域に設定。区域内の2カ所の養豚場について、異常の有無を報告するよう指示をしていたが、その時点では「異常はみられない」としていた。わずか3~4日後に感染が判明したことで、県の監視態勢の甘さを問う声も上がりそうだ。

 1例目の養豚場についてはすでに殺処分を終えており、16日までに場内の消毒など防疫措置を完了させる予定だったが、降雨などの影響で17日以降にずれ込んでいる。

    

台風15号から1週間 道路寸断、ハウスはガラス散乱… 営農継続「もう無理」 千葉県鋸南町 日本農業新聞 19.9.17

 千葉県を中心に関東地方に甚大な被害をもたした台風15号の上陸から16日で、1週間が経過した。同県鋸南町では、台風による土砂崩れが各地で発生、被害の全容把握がいまだに難しい。道路の寸断で廃業を決めた酪農家がいる一方、レタスとネギを水耕栽培していたハウスのガラスが割れ、大量の破片が農家の片付けを阻んでいる。停電が続いている上、人手や物資も足りず、今後の見通しが立たない状況に農家は疲れを見せている。(木村泰之)
 
続く停電物資不足 募る疲労感

 同町上佐久間地区の山間部で、乳牛30頭を飼う三瓶浩一さん(58)は、台風の影響で酪農を続けることを断念した。三瓶さんの敷地から麓へ下りる町道の約50メートルが、土砂崩れで崩落したからだ。崩落前も、集乳車や飼料を運ぶ小型トラックがやっと通れる道だったが、寸断されてしまった。さらに続く道も、少なくとも2カ所で土砂崩れで道路が埋もれた。
 13日に停電は解消されたが、トラックが来られないので餌を減らし、水だけは与えてなんとか牛を生かしている状態だ。
 停電中は発電機がなかったため、水をくみ上げるポンプが使えず、タンクにたまった水を15リットルのバケツにくみ、70往復して牛に飲ませた。携帯電話もつながらず、周りの農家や町の状況が分からない不安な日々の中、寝る間も惜しんで牛の世話に明け暮れた。
 普段は1日270キロの生乳を出荷していた。台風後、搾乳ができず飼う牛のほとんどが乳房炎になった。搾れたとしても、集乳車が来ないので自身の農地に処分していたが、今では乳もほぼ出なくなってしまった。三瓶さんの元へは、この他にあと一つ道があるが、幅がさらに狭い上、急坂でトラックが上がれない。「崩れた道路を見た瞬間に、ここで牛を飼うのは無理だと思った」と三瓶さんは諦める。崩れた道路を見てから、強風で壊れた小屋から散らばったわらを片付ける意欲が湧かず、作業が進まない。
 三瓶さんは、母の美代さんと2人で酪農を営んでいた。しかし、今年7月に美代さんを83歳で亡くした。悲しみも癒えない時に台風が襲った。「せめて牛だけでも別の農家に引き取ってほしいが、今はごめんなと言う毎日。とにかく安全に牛を移動させられるようにしてほしい」と訴える。
 施設園芸にも深刻な影響が及んでいる。直売所や地元スーパー向けに、水耕栽培のレタスやネギを出荷していた吉田幸男さん(65)のハウスが損壊した。
 「これが現実か」と吉田さんは目の前の状況を直視できなかった。50メートルのハウスのガラスが割れ、骨組みも曲がってしまった。ガラスが、水耕栽培に使う発泡スチロール製のおけを突き破り、水も相当こぼれたという。
 周辺の農地などに飛んだガラスは拾い集めたが、ハウスの中はガラス片が散乱し、片付けもできない。ボランティアの助けも借りたいが大量のガラスが危険な状態で呼ぶに呼べない状況だ。「被害額は数千万円になるのではないか」とうつむく。

    

甲信越(top

 

1等米比率 過去最低か 19年新潟県産コシ 猛暑で未熟米多く 新潟日報 19.9.21 

 2019年産の新潟県産コシヒカリの1等米比率が例年に比べ大幅に低下、過去最低水準となる恐れがあることが19日、新潟日報社の調べで分かった。猛暑の影響で未熟米が多く、1等米比率が10%未満で推移している地域農協(JA)が少なくない。検査を終えたコシはまだ一部だが、県全体で過去最低だった10年産の20%を割り込む可能性もある。
 コメの等級検査では、充実度やつやなどに応じて1~3等、規格外に分けられる。等級は価格に影響するが、食味の指標ではない。18年の県産コシの1等米比率は79・9%(3月末現在)だった。
 19年産は現在までに県全体での1等米比率は公表されていない。新潟日報社が新潟市、長岡市、上越市、魚沼地域の計4JAに聞いたところ、17、18日現在のコシ1等米比率は、いずれも10%未満で2JAは1%だった。暑さの影響で白く濁ったコメが多いという。検査を終えたのは全体の1~3割で1等米比率は今後変動する可能性がある。
 JAえちご上越の担当者は「過去にない事態だ。2等米が中心になると生産者の手取りが減少してしまうので所得の確保に向け対応を検討しなくてはいけない」と話した。
 県農業法人協会副会長で新潟市江南区の木津みずほ生産組合代表理事の坪谷利之さん(60)は「全体にコメが白っぽい。水管理に気をつけたが、一番大事な登熟期に異常な暑さにさらされてしまった」と残念がった。
 新潟地方気象台によると、県内は7月下旬から8月中旬に気温が高く、8月14、15日には40度を超える記録的な暑さになった。
 10年には猛暑によってコシの1等米比率が20%に落ち、現在の形による検査が始まった1978年以降で最も低かった。これを受け、県は肥料を不足させない管理などを呼び掛けてきた。
 県経営普及課は「品質面で厳しい状況だとは聞いている。コシの検査は始まったばかりでもあり、推移を見守りたい」としている。

   

高森の2養豚場、豚コレラ感染確定 県畜産試験場と同じ処理場利用 信濃毎日新聞 19.9.19

 豚コレラに感染した疑いで南信地方の養豚場の豚を検査していた県は19日午前、下伊那郡高森町の養豚農家が経営する町内2カ所の養豚場の豚が豚コレラに感染していたと発表した。この養豚場は、14日に豚コレラ発生が確定した県畜産試験場(塩尻市)と同じ中信地方の民間食肉処理場を利用しており、11日が同じ出荷日だった。14日には、豚の異常の有無を県に毎日報告することなどが求められる「監視対象農場」になっていた。
 県農政部の山本智章部長は19日、高森町の豚コレラ発生と、畜産試験場や食肉処理場を介した車両などによる間接的な感染について「可能性があるが、現時点では分からない」と述べた。同じ食肉処理場を利用した他の南信と東信の各1施設も監視対象農場に指定されたが、異常は確認されていないという。
 県はこの日、高森町の2カ所の養豚場で飼育されている計112頭の殺処分を始めた。20日朝までに全頭を処分し、22日朝までに埋却や消毒作業を終える予定。飯田市の龍峡酪農業協同組合、高森町牛牧南待避所、同郡松川町大島待避所、同郡豊丘村役場の4カ所に消毒ポイントを設け、関係車両の消毒を呼び掛ける。
 県農政部によると、高森町の養豚場から半径3〜10キロ圏内の「搬出制限区域」にある飯田市、松川町、喬木村、豊丘村の計7養豚場は、高森町の防疫措置の終了から17日間は豚などの区域外への搬出が制限される。過去28日間に中信の民間食肉処理場に出荷した養豚場は監視対象農場に指定される予定だ。
 高森町の養豚場は監視対象農場になったことを受け、県が17日に行った立ち入り検査で複数の豚の発熱を確認。18日の血液の遺伝子検査結果は陽性だった。豚を解剖し、より詳細な臓器の遺伝子検査を県松本家畜保健衛生所(松本市)が実施したところ、19日にかけて検査した5頭全てで陽性反応。国と協議し、同日午前8時に感染が確定した。
 県は19日午前9時から県庁で対策本部会議を開き、本部長の阿部守一知事は防疫対策の徹底を指示した。
 豚コレラ感染は、昨年9月に岐阜市の養豚場で国内では26年ぶりに判明。長野県内では県畜産試験場での発生で全349頭が殺処分された。今年2月には、愛知県内の養豚場から仕入れた豚が原因で、上伊那郡宮田村の養豚場で感染を確認。出荷先の食肉処理場と合わせ、計2482頭を殺処分した。
 長野県内では100頭余の野生イノシシの豚コレラ感染が判明しているが、高森町では見つかっていない。同町は感染イノシシ発見地点から半径10キロ圏内を外れており、より厳重な豚コレラ検査が必要な調査対象区域にも入っていなかった。

    

南信の養豚場 豚コレラか 県の検査結果きょう判明へ 信濃毎日新聞 19.9.19

 県は18日、南信地域の養豚場で飼育する豚が豚コレラに感染した疑いがあると明らかにした。県が血液で遺伝子検査をしたところ、陽性反応が出た。県は豚を解剖し、より詳細な内臓の遺伝子検査を県松本家畜保健衛生所(松本市)で進めており、結果は19日朝に判明する見込み。陽性の場合は国と協議して感染を確定する。
 県農政部によると、17日にこの養豚場の複数の豚に発熱の症状が出た。県は同日夜から血液の検査を進め、18日に陽性反応を確認した。19日に感染が確定した場合、県は対策本部会議を開き、飼育豚の殺処分など防疫作業を始める。
 同部は18日、検査結果が確定していないとし、養豚場がある自治体名や飼育頭数など詳細は明らかにしなかった。
 豚コレラ感染は昨年9月、国内では26年ぶりに岐阜市の養豚場で判明した。長野県内では今年2月、上伊那郡宮田村の養豚場で、愛知県の養豚場から仕入れた豚の感染を確認。その出荷先だった松本市の食肉処理場を含め、計2482頭の豚を殺処分した。今月14日には県畜産試験場(塩尻市)でも発生し、飼育していた全349頭を殺処分した。

   

豚コレラ感染イノシシ対策 県内縦断ワクチンベルト 県、構築方針を確認 信濃毎日新聞 19.9.17

 県畜産試験場(塩尻市)で豚コレラが発生した問題で、県は17日、対策本部会議を県庁で開いた。県は試験場で飼育していた全349頭の殺処分や埋却などの防疫措置を完了したと報告。野生イノシシへの感染拡大防止対策で、9月下旬以降にイノシシ向け経口ワクチン3万6千個を、県内を縦断する形で帯状にまき、「ワクチンベルト」を構築することを改めて確認した。
 ワクチンベルトは、5日に農林水産省が豚コレラ対策の一つとしてまとめていた。県内のベルトは、北安曇郡小谷村や白馬村などの「小谷白馬ベルト」、大町市や安曇野市などの「北アルプス山麓ベルト」、東筑摩郡麻績村や小県郡長和町などの「美ケ原聖山ベルト」、諏訪、上伊那地域の「入笠山富士見ベルト」、天竜川右岸など伊那谷の「竜西中央道ベルト」の五つ。県などでつくる協議会が大規模に経口ワクチンを散布し、県内の養豚場での豚コレラ発生と、野生イノシシによるウイルス拡散の防止を目指す。
 一方、県内養豚農家が求める飼育豚へのワクチン接種については、早急に国に要請するとした。本部長の阿部守一知事は「引き続き全力を挙げて県内農場での豚コレラ発生防止に努める」と強調した。
 県農政部によると、畜産試験場での豚コレラ発生を受けて新たに監視対象農場になった南信、東信の養豚場3施設について、17日午前までに異常は確認されていない。
 県は今後も試験場の定期的な消毒を続ける。研究再開には防疫措置の完了後、少なくとも28日間を経た上で、ウイルスがなく清浄になったことを確かめる必要がある。ただ、感染原因は分かっておらず、研究再開の見通しは立っていない。
 試験場の豚は14日午前5時に国機関の検査で感染が確定。県は同日、試験場で飼育する豚全頭の殺処分を始め、死骸の埋却や周辺の消毒など、全ての作業を16日午後に終えた。作業には県職員ら延べ325人が当たった。

   

北陸(top 

 

小松で初の豚コレラ 感染イノシシ、県内じわり拡大 18日から2回目ワクチン散布 北國新聞 19.9.18

 石川県は17日、小松市池(いけの)城(じょう)町と白山市左礫(ひだりつぶて)町で見つかった野生イノシシ各1頭が豚コレラウイルスに感染していたと発表した。いずれも県の遺伝子検査で陽性が確認された。県内で見つかった感染イノシシは計7頭となり、白山市外では小松市が初めてとなる。感染エリアがじわりと拡大する中、県は養豚場への侵入を防ぐため、18日から2回目のワクチン散布を始める。

  小松市山間部の池城町で見つかった感染イノシシは13日に捕獲された成獣で、体長110センチ、体重40キロ。旧鳥越村の白山市左礫町のイノシシは体長55センチ、体重7キロの幼獣で、14日に住民が県道沿いで死骸を見つけた。いずれも17日、県農林総合研究センター(金沢市)の検査で陽性が判明した。

  これまでに感染が判明した7頭のうち、成獣は今回が初めて。県によると、豚コレラの感染に成獣と幼獣で差はないが、抵抗力の低い幼獣の方が症状が重く、死に至るケースが多いという。

  17日はこのほか、金沢市と能美市で捕獲された6頭も検査し、いずれも陰性だった。これまでに死骸を含め142頭の野生イノシシを検査している。

  県内の全15養豚場は、かほく市以北にあり、県はウイルスの侵入阻止に向けて18日からイノシシ用のワクチン入り餌「経口ワクチン」の散布を始める。従来のかほく市と津幡町に加え、七尾、羽咋、志賀、中能登、宝達志水の5市町にエリアを広げる。

 

福井市と永平寺で野生イノシシ感染 豚コレラ(福井) 中日新聞 19.9.18

 県は十七日、福井市と永平寺町で新たに家畜伝染病「豚コレラ」に感染した野生イノシシが見つかったと発表した。両市町で感染イノシシ発見は初めて。

 県によると十三日、永平寺町上浄法寺で猟友会会員がわなにかかったイノシシを発見。同日、福井市脇三ケ町でも住民がイノシシの死骸を見つけ、それぞれ県や市に連絡した。県が十七日に遺伝子検査をした結果、いずれも陽性反応が出た。

 県内の野生イノシシの感染確認は累計で十四頭となった。ミニブタ一頭が飼育されている福井市の足羽山にあるミニ動物園が、感染イノシシの発見場所から半径十キロ圏に入ったことから監視対象となった。

    

越前和紙の原料、早めに収穫 高温多湿で病気まん延(福井) 中日新聞 19.9.17

 和紙の手すきに必要な植物、トロロアオイの自家栽培に取り組んでいる県和紙工業協同組合は十六日、初めての収穫作業を行った。高温多湿などによる生育状況の悪化で予定を一カ月以上前倒しし、収量は当初見込みの六割以下にとどまった。組合員らはこの教訓を糧に来年も生産を続け、安定的な確保を目指していく。

 トロロアオイは抽出した粘液が製紙粘材として使われる。国の重要無形文化財「越前鳥の子紙」は、トロロアオイかノリウツギを用いることが指定要件とされており、越前和紙を生産する上で欠かせない原料だ。

 組合が生産に乗り出したのは、国内最大の生産地である茨城県の出荷量が大幅に落ち込むことが予想されたため。生産者の高齢化や転作などが理由で、昨年は組合が六トンを発注したのに対し、約四・五トンしか仕入れることができなかった。

 越前和紙の生産に影響は出ていないが、不足分を補うため、組合はトロロアオイを使用する和紙職人らを中心に生産部会を設立。ことし六月に種をまき、手探りで栽培してきた。しかし、高温多湿な気象条件や土壌の問題などにより病気がまん延。全滅を免れるため本来の収穫時期(十月末~十一月上旬)を待たずに、収穫することを決めた。

 生産部会の組合員ら約三十人が越前市粟田部町の畑(約十アール)で、トロロアオイを根から掘り起こして収穫した。病気で葉が枯れているものも目立ち、目標収穫量は五百~千キロだったが、実際に収穫できたのは三百キロほどだった。

 来年は場所を替えて栽培する予定で、五十嵐康三部会長は「トロロアオイは仕入れられるのが当たり前で、不足するとは想像もできなかった。作ってくれる農家がいかに大切か痛感している」と話していた。

      

東海(top) 

 

恵那市で豚コレラ 飼育豚8000頭殺処分へ 岐阜新聞 19.9.22

 岐阜県恵那市内の養豚場の豚から、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」ウイルスの陽性反応が出たことが22日、分かった。感染が確認された施設は県内で24例目。飼育頭数はおよそ8千頭とみられる。県は同日午前にも対策会議を開き、午後から全頭の殺処分を開始する見通し。

 今月20日に農林水産省が豚へのワクチン接種の方針を打ち出したばかりだった。

 県は殺処分のため陸上自衛隊に災害派遣を要請するとみられる。全頭が殺処分されると、これまでと合わせて県内の全飼育頭数の約6割が失われることになる。

 

静岡県内、農林水産8.7億円被害 台風15号 静岡新聞 19.9.21

 静岡県は20日、県内に8日夜から9日朝にかけて接近した台風15号による県内農林水産業への被害額は県東部地域を中心に8億7000万円を上回ると発表した。
 19日時点での被害状況をまとめた。ビニールハウスの破損、土砂流入によるイチゴ、切り花、野菜、わさび株などの損壊で農業被害は2億1500万円に上った。このほか、わさび田の崩壊など農地・農業用施設被害1億6300万円、森林・林業被害4億700万円、漁協施設や漁船の破損など水産業被害が8600万円だった。
 県は「被害額はさらに増える可能性が高い」(農業戦略課)としている。

 

極早生ミカン出荷開始 JAしみず「品質は上々」 静岡新聞 19.9.18

 静岡市清水区で17日、爽やかな香りと甘酸っぱさが特徴の早秋の味覚、極早生(わせ)ミカンの出荷が始まった。10月上旬までに約140トンが県内や京浜方面の市場に出回る。
 生産者たちが午前8時すぎから、極早生品種「日南」を同区庵原町のJAしみず柑橘共選場へ持ち込んだ。選果作業で大きさや外観の色、傷の有無、糖度などを選別し、出荷用段ボール箱に詰めた。
 同JAによると、今年は残暑の影響で外観の緑色の抜けが若干遅れているものの、糖度などの味の品質は上々という。18日からは同JAアンテナショップきらり(同区庵原町)の店頭にも並ぶ。

 

近畿(top) 

 

滋賀で初の野生イノシシ豚コレラ陽性 下旬にもワクチン散布(滋賀) 中日新聞 19.9.20

 県は十九日、多賀町で死骸で見つかった野生イノシシ一頭が、国の検査でも豚コレラの陽性反応が確認され、感染が確定したと発表した。県内で野生イノシシの感染が確認されたのは初めて。県は今月下旬にも、野生イノシシを対象にしたワクチン散布を開始できるよう、準備を進めている。それでも、県内の養豚農家からは、不安の声が漏れている。

 十七日に県が行った遺伝子検査で感染の疑いがあるとされ、国の研究機関に検体を送っていた。感染確定を受けて、県は特定家畜伝染病対策会議を開き、西嶋栄治副知事が関係機関の連携強化を呼び掛けた。

 現在、愛知、岐阜など全国の養豚農場で、四十四例の豚コレラ感染が確認されている。野生イノシシへの感染は、滋賀が八県目。

 今後の対策として県は、野生イノシシの死骸が見つかった際の検査を県内全域で継続するとともに、今回の発見地点から半径十キロ以内を、新たに「捕獲調査区域」に設定した。また、農水省の要請を受けて、豚コレラの発生区域を帯状に囲む「ワクチンベルト」を構築する。多賀、東近江、彦根、高島の四地域の四百平方キロメートルで今月下旬から、ワクチンの入ったえさ五千~一万五千個をまく。

  

滋賀県内初、野生イノシシの豚コレラ感染確認 国内8県目 京都新聞 19.9.19

 滋賀県多賀町で豚コレラ感染が疑われる野生イノシシ1頭が見つかった問題で、県は19日、国の遺伝子検査で豚コレラウイルスの陽性反応が出て、感染が確定したと発表した。県内での野生イノシシの感染確認は初めて。県や国は養豚場への感染拡大を防ぐため、今月下旬から山間部でワクチンを散布する予定で、準備を急いでいる。

 県によると、発見地点から半径10キロ以内に養豚農家はないが、飼育豚に異常があれば速やかに報告するよう各農場に求めている。豚コレラは豚やイノシシの病気で、人には感染しない。

 感染したイノシシは13日、同町の山中で死んだ状態で見つかった。県家畜保健衛生所の遺伝子検査で陽性反応を示したため、国の研究機関が18日から調べていた。野生イノシシへの感染確認は隣接する岐阜や三重などに続き8県目。

 県は19日午後に対策会議を開き、関係部局で情報共有を図る。養豚農家に対する消毒徹底の呼び掛けや、捕獲調査による感染状況の把握にも努める。
 

台風10号の被害10億円 和歌山県の農林水産業 紀伊民報 19.9.19

 和歌山県は18日、8月の台風10号の農林水産業被害が10億181万7千円で確定したと発表した。前回発表時(8月26日時点)より4億4632万4千円増加した。

 「農地・農業用施設」被害が最も多い6億4450万円。田辺市やみなべ町、白浜町などで田畑のあぜが壊れたり、水路やため池が被害を受けたりした。前回発表時より3億2550万円増えた。
 次に多かったのが「林業関係」で3億3753万9千円。田辺市や新宮市などの林道(253カ所)でのり面が崩壊したり路肩が決壊したりした。前回比で1億2028万9千円増えた。
 「農作物等」は1307万3千円で前回比53万5千円増。新宮市や印南町などで野菜やかんきつ類などが被害を受けた。「畜産物関係」は前回と変わらず590万5千円。日高川町で鶏舎が水没し肉用鶏9千羽が死ぬなどした。「水産関係」は前回同様80万円で、田辺市で養殖用いかだが被害を受けた。

      

中国・四国(top) 

 

品質低下、害虫発生も 県内農作物 長雨・高温で生育影響 愛媛新聞 19.9.20

暑さが続き、樹勢が弱っているナス。農家は水や肥料などの管理に気を配っている=17日午後、松前町徳丸

 夏の多雨や高温続きなど天候不順により県内の青果やコメなどの生育に影響が出ている。農家は今後の収穫に向け、天候をにらみながら施肥など小まめな営農管理に気をもんでいる。

 気象庁によると、今年8月の降水量は松山市が199・5ミリ(平年89・6ミリ)。宇和島市が363・5ミリ(176・2ミリ)でともに平年の倍以上。松山市では9月に入ってからも連日最高気温が30度を超える暑さが続いた。

 JA松山市によると、まつやま農林水産物ブランドの「松山長なす」は梅雨の長雨の影響でお盆ごろまでゆがんだ実が多くみられた。9月以降、品質の高い正品率が上がり始めたが、高温続きで樹勢が弱っているほか、雨が少ないため実が伸びづらくなり赤っぽい実も例年より多いという。

 JAえひめ中央(松山市)管内ではブドウが着色不良に見舞われた。8月前半と9月の暑さで黒いブドウが赤っぽくなり、8月後半の長雨で糖度が上がらず秀品が少なくなった。今後、基幹農産物のかんきつの収穫が本格化する。

 JAえひめ南(宇和島市)管内では、8月下旬の雨で早場米の刈り取りが昨年に比べて1週間~10日ほど遅れた。集荷量(12日時点)は前年比の74%にとどまり、1等比率は前年の約5割から4割程度に減少する見込み。

 今月10日には水稲を枯らせるトビイロウンカが急増しているとして県が23年ぶりに病害虫発生予察警報を発表。県農産園芸課によると、県内一部地域で稲が部分的に枯れる坪枯れの症状を確認しており、被害の拡大を懸念している。

 高松気象台が19日発表した1カ月予報(21日~10月20日)では、期間の前半は気温がかなり高くなる見込み。

      

九州・沖縄(top  

 

<佐賀豪雨>農林水産被害激甚指定へ 県内全市町が対象に 佐賀新聞 19.9.21

 内閣府は20日、佐賀県などを襲った8月豪雨による農林水産分野の被害に関し、対象地域を限定しない激甚災害(本激)に指定すると発表した。近く閣議決定される見通し。本激指定により、武雄、多久の両市と杵島郡大町町の3自治体が対象だった国庫補助率のかさ上げ措置などが県内全市町で適用される。

 本激の対象になるのは農地や、農林水産業の共同利用施設の復旧事業など。農地や農道、水路の復旧では国庫補助率を1、2割かさ上げする。共用施設の復旧事業でも、国庫補助率を一般災害の2割から最大9割まで引き上げる。

 対象地域を絞った激甚災害(局激)指定は、公共土木関連の財政補助は多久市と大町町、中小企業への特例措置は武雄市と大町町という形で変更されない。

 激甚災害は、公共土木施設や農林水産関連施設などの被害額が一定基準を超える場合に指定し、自治体の財政負担を軽減する。今回は8月から9月にかけて発生した記録的豪雨に加え、千葉県などに大きな被害をもたらした台風15号を含めて激甚災害に指定する。

 農地や林道が崩落するなどの被害を受けた小城市の江里口秀次市長は「復旧の後押しになる」と政府の方針を歓迎する一方、道路や河川の被害も県内各地で相次いで判明しているとして「公共土木関連も対象になるよう、他市町と足並みをそろえて国に働き掛けていきたい」と話した。

 内閣府は20日、武田良太防災担当相が24日に佐賀県の被災地を視察することも発表した。武雄市の避難所や大町町の油流出現場などを回る。

 

川内川使った米、2年ぶり「実りの秋」 伊佐 南日本新聞 19.9.20

 川内川から取水する水田の稲作を再開した伊佐市で、稲刈りが始まった。川沿いは黄金色に輝く稲穂が風に揺れ、稲作を中止した昨年とは風景が一変。県内一の米どころに響く稲刈り機の音は、11月中旬まで続く。
 菱刈前目の石原久さん(51)は19日、菱刈中学校前の10アールで今季初の作業をした。20日以降の雨天を見越し急きょ決めた。トンボが飛び交う中、家族3人で手分けして伊佐米の主力品種「ヒノヒカリ」をコンバインで刈り取った。

    

扇、黄金色に染まる 産山村の棚田で稲刈り 熊本日日 19.9.19

日本棚田百選の一つで、国の重要文化的景観の構成資産でもある扇棚田(熊本県産山村)で18日、稲刈りがあった。黄金色に染まった扇の縁をなぞるようにコンバインが進み、稲を刈り取った。

 扇棚田は標高約820メートルの山間にあり、大小16枚の水田が階段上に連なる。約250年前に開墾されたとされ、県の名水百選にも選ばれている約1.8キロ先の山吹水源から水を引いている。

 所有する8枚(約1ヘクタール)でコシヒカリを無農薬栽培する乙宮地区の佐藤高弘さん(42)が、最上段で作業。8月下旬の日照不足が影響し、収量は昨年の8割程度を見込むという。

 「毎年、山梨や東京から個人で注文してくれるお客さんもいてありがたい」と佐藤さん。扇棚田のコメは、主に関東や関西方面の百貨店で販売される。

     

稲の害虫“トビイロウンカ”急増警報 県「薬剤散布を」 西日本新聞 19.9.17

 稲の水分や養分を吸い上げる害虫「トビイロウンカ」が県内で急増しているとして、県は警報を発表した。国東市では被害が出ており、発生率は大被害が出た2013年をすでに上回った。県は各農家に薬剤散布の徹底を呼びかけている。

 警報は11日付。県によると、トビイロウンカは体長約5ミリで梅雨時に中国から飛来。稲の根元に住み着き、茎から水分や栄養分を吸い取る。雨が少なく、気温が高いと増殖するという。

 県が69日に水田40カ所を調べたところ、35カ所で姿が確認された。発生率は875%と平年同期比(40%)の倍以上。被害額が約164千万円に上った13年の発生率(654%)よりも高く、特に繁殖力の高い短翅型の雌が多いという。大分以外では、宮崎、熊本、福岡、愛媛の各県が警報を出しているという。

 県農林水産研究指導センターは13年に匹敵する被害も想定されるとした上で、「根元までしっかり農薬を散布することが重要。被害の兆候が出たら、枯れる前に早めの収穫も検討してほしい」としている。

 

あか牛増やせ” 続く挑戦 黒牛に押され、飼養頭数減少の一途 熊本県や畜産団体 熊本日日 19.9.16

 熊本が国内最大産地のあか牛(褐毛[あかげ]和種)。阿蘇の草原をゆうゆうと歩く姿は観光のシンボルにもなっているが、価格の高い黒牛(黒毛和種)に転換する農家が増え、飼養頭数は減少の一途をたどる。畜産団体や県は認知度向上と消費拡大策を模索。あか牛生産のパイオニアに飼育法を学び、増頭を目指す挑戦も始まった。

 独自の評価基準策定 ヘルシーな赤身PR

「脂っこくなくて食べやすい」。8月下旬、県や畜産団体でつくる県産牛肉消費拡大推進協議会が熊本市で開いたあか牛商談会。ランプ肉の焼き肉を試食した郷土料理店経営の上野文大さん(35)は「うちはあか牛目当てのお客さんも多い。店での提供量を増やしたい」と真剣な表情で味を確かめた。

 昨年、国の地理的表示(GI)保護制度に登録されるなど注目度が高まるあか牛だが、一方で頭数は低迷が続く。

 2017年度の県内のあか牛飼養頭数(繁殖雌牛)は約6600頭。この30年で5分の1に減った。逆に黒牛は01年度にあか牛を上回り、17年度は2万9600頭と、同じ30年間で6倍に増加した。

 背景にあるのは、あか牛の子牛価格が黒牛に比べて安いこと。肉の格付け基準が霜降りを重視するためで、赤身が多く脂肪が入りにくいあか牛にとっては不利な情勢だ。今年1~5月のあか牛の子牛県平均価格は、黒牛に比べて20万円以上安い55万6千円にとどまった。

 阿蘇市の畜産農家江藤要一さん(71)は、以前はあか牛を育てていたが、05年までに約300頭を全て黒牛に転換した。「今の格付け基準がある以上、霜降りが入りやすい黒牛を選ばざるを得ない」と話す。

 全国のあか牛生産者らでつくる「全日本あか毛和牛協会」(熊本市)は11年、放牧期間や国産粗飼料の割合などで格付けする独自の評価基準を策定したが、広がりはいまひとつ。同協会の穴見盛雄代表理事は現状を「道半ば」と認める。

 協会は、関東・北海道の消費者や市場関係者向けに、脂の少ないヘルシーさ、うま味成分の分析結果を紹介するなど地道なPRを展開。巻き返しを期す。穴見代表理事は「潜在需要があるのは間違いない。販路を探りたい」と強調した。

 質の良いあか牛を育て、あか牛文化をつなごうという動きもある。木之内農園(南阿蘇村)の木之内均会長(58)=東海大経営学部長=らは17年、あか牛生産と熊本地震からの復興を目標に「くまもと阿蘇県民牧場」(同村)を設立した。

 手本は産山村の井信行さん(84)。国産飼料のみで質の高い牛を育てる、あか牛生産のパイオニア的存在だ。霜降りではなく赤身を追求。草を多く食べるあか牛を育てることで阿蘇の草原維持も目指している。

 木之内さんらは井さんの理念に共感。餌の配合などを教わり、阿蘇の放牧地などで約10頭を飼育。5年後までに100頭に増やすのが目標だ。

 木之内さんは「自給飼料で周年、牛を育てられるのは国内で阿蘇だけ。あか牛が草原維持に寄与しているという『物語性』も合わせて、消費者に伝えていきたい」と話している。

外圧に負けぬ付加価値ある 生産者・井信行さん

-黒牛に転換する生産者も多い中、あか牛にこだわるのはなぜですか。

 「霜降りが少ない赤身肉を望む消費者がいる。ニーズがある限り、残していくのが生産者の役割だ」

 「霜降りではなく赤身を追求すると、あか牛が食べる草の量が増えて草丈が短く保たれ、観光資源でもある草原景観の維持にもつながる。草原というフィールドを生かし、あか牛を育てる人が増えるといい」

 -飼料用米を栽培したり豆腐屋からおからを調達したりして、手間をかけて国産飼料100%を実現していますね。

 「輸入飼料を与える生産者に比べ、私のやり方は面倒で労力もかかる。しかし徹底的にこだわれば、霜降り重視の格付けとは別の次元で高く買ってもらうことも可能だ。私にできたのだから、他の農家も不可能ではない」

 -「県民牧場」が井さんの手法を手本に増頭を目指しています。

 「私の取り組みや思いに賛同してくれ、うれしい。期待している」

 「草原や地元で育てた穀類を活用すれば阿蘇で循環型の畜産ができる。今後、日本でも安価な輸入肉が増えるだろうが、付加価値があるあか牛は違いを際立たせることができ、外圧に負けることもない」