日本農業:各地の動き:新聞報道から過去1週間):農業情報研究所

北海道 東北 関東 甲信越 北陸 東海 近畿 中国・四国 九州・沖縄 

2018年1月21」日更新

 

New  

 

「環境保全型農業」国の交付金減額へ 県内で普及(滋賀) 中日新聞 18.1.21

北海道(top) 

道内酪農家で組合設立の動き 幕別の田口畜産先導 十勝毎日新聞 18.1.17

 幕別町で生乳生産を手掛ける田口畜産(田口廣之代表)が、道内の酪農家で構成する協同組合の設立に動き出した。2018年度はチーズ向け乳価が大幅増額となったものの、家族単位の小規模農場を中心に経営が厳しいところは多い。ホクレンより高めの価格で生乳を買い取る卸業者に、出荷する酪農家も増えつつある。出荷先を問わずに酪農家が団結し、政府にさらなる環境改善を働きかける組織が必要と訴えている。
 

ビート植え付け人手不足で簡素化 ハウス育成せず直播 十勝毎日新聞 18.1.17

 人手不足を背景に、十勝管内の農家でビートの植え付け作業を簡素化する動きが広がっている。ビニールハウス内で発芽・生育させた苗を畑に移植する方法が大半だったが、畑に種を直接まく「直播(ちょくはん)」に切り替える農家が増加。2017年産の作付面積に占める直播の比率は、ホクレン清水製糖工場で初めて2割を超えた。直播は手間がかからない半面、収量が天候に左右されやすくなることが懸念材料だ 

東北(top) 

<宮城8農協合併>いしのまき農協が協議会離脱「組合員にメリットない」 河北新報 18.1.19

 宮城県北部の8農協が検討していた広域再編を巡り、いしのまき農協(宮城県石巻市)が合併推進協議会から離脱したことが18日、分かった。同農協は15日の推進協常任委員会で報告した。今後はいしのまき以外の7農協で協議を続ける。
 いしのまき農協は11日に臨時理事会を開催。合併の条件や新組織の事業運営体制を考慮し、「組合員に合併のメリットを発揮できない」と判断した。9、10の両日に各地域で開いた支部長、総代への説明会でも反対意見が多かったという。
 同農協は合併離脱について「他の7農協に配慮して詳しく話せない」とした上で「今後も自己改革を着実に進め、誠実、公正な事業運営に取り組む」とコメントした。
 推進協は昨年7月末、いしのまきと栗っこ(栗原市)南三陸(南三陸町)あさひな(大和町)古川(大崎市)加美よつば(色麻町)いわでやま(大崎市)みどりの(美里町)の8農協で設立。昨年12月20日の推進協の会合で合併基本構想の骨子が決定し、来年4月の新農協発足に向けて準備を進めていた。
 いしのまき農協の2015年度実績は正組合員数が1万125人、販売品販売高が112億円。
 合併が実現すれば、16年度実績でコメなどの米穀販売高は約316億円で全国1位、正組合員数6万3900人、コメを含む販売品販売高594億円はともに全国3位となり、国内有数の事業規模になる見込みだった。
 県農協中央会が15年に再編案を示して以降、合併を見送るのは仙台農協(仙台市)、みやぎ登米農協(登米市)に次いで3例目。
 

<転機の米作り>「的確作付け誘導を」東北農政局10市町と意見交換 河北新報 18.1.19

 東北農政局は18日、大崎市で県北と東部の10市町との意見交換会を開いた。出席した首長らからは生産調整(減反)が廃止されるコメ政策に対する不安や要望が相次いだ。
 コメ政策の見直しを巡って、登米市の熊谷盛広市長は「生産調整をまったくしなくていいという認識の農家もいる。正確な情報提供が必要だ」と指摘した上で、「県内で生産調整の目標を達成しても、全国的に需給調整が取れるのか」と不安をのぞかせた。栗原市の千葉健司市長も「大規模ほど直接支払い交付金廃止の影響が厳しい。的確な作付け誘導ができないか」と国の積極的関与を求めた。
 これに対し、木内岳志局長は「(国が)『これ以上作ってはだめ』と言うべきではない。作る量も作る物も考えてもらう」と新政策への理解を求めたが、涌谷町の大橋信夫町長は「足りなくなったら輸入を繰り返すバターのような政策でなく、余った分を海外に売るなどし、農家が安定してコメ生産を続けられるようにしてほしい」と主張した。
 このほか、深刻化する鳥獣被害については「広域の処理施設の整備」「駆除隊確保への支援」、沿岸部の市町からは「営農面積が少ない兼業農家の支援充実」といった要望が出された。
 

<花巻市長選>雑穀王国、進まぬ後押し 震災や高齢化で生産半減 河北新報 18.1.19

 任期満了に伴う岩手県花巻市長選が21日告示される。全国有数の雑穀生産地・花巻は、健康志向の高まりを受けて増産体制の構築が急務だ。伝統の特産品を地域の収入に結び付けるため、官民一体の取り組みが求められる。(盛岡総局・松本果奈)
 いわて花巻農協の子会社「プロ農夢(のうむ)花巻」は雑穀の加工、販売を手掛ける「雑穀の専門商社」。各種穀物の小分けパックやハトムギ茶などの加工品を扱う。
 高橋一矢営業課長は「雑穀は貧しい時代の食べ物という印象が強いが、十数種類の穀物を育む土地は貴重な財産だ」と強調する。
 岩手県の主要6穀(ヒエ、アワ、キビ、ハトムギ、アマランサス、タカキビ)の2015年生産量は全国1位の434トン。うち約7割を花巻が占める。2000年代前半には市や地元農協が稲作からの転作作物として生産拡大を進めてきた。
 いわて花巻農協の畠山英剛米穀販売課長は「雑穀は収量さえ確保できれば、高い利益を得られる」と語り「新規生産者を掘り起こしたい」と増産に意欲を示す。
 しかし意気込みとは裏腹に東日本大震災の風評や生産農家の高齢化で、市の雑穀生産量は最盛期から半減してしまった。「雑穀王国・花巻」の実態は、他産地との相対的な比較でしかない。
 市は03年策定の「花巻地方水田農業ビジョン」で雑穀の一大産地化を表明。関係機関でつくる市農業振興対策本部が生産団体などを後押ししてきたと説明するが、独自施策はハトムギ収穫に対する費用の一部助成にとどまっているのが実態だ。
 アワ、キビ、アマランサスなどの栽培面積は足踏みが続いており、地元の農業法人「鍋割川ユニオン」の及川光孝代表は「手厚い助成と若者の就農支援を強化してほしい」と訴える。
 プロ農夢花巻の高橋営業課長は「今後は機械化を進めるなど時代に合った生産方法の確立も必要だ」と指摘。こうした関係者の声に耳を傾ける農業政策が求められている。
 市長選には、再選を目指す現職の上田東一氏(63)が立候補を予定している。
 

食味で頂点の宮城のコメ「たきたて」 奨励品種の廃止が検討 風前のともしび 河北新報 18.1.16

 コメの食味コンクールで頂点を極めたこともある宮城県の水稲品種「たきたて」について、県の奨励品種の指定廃止が検討されている。作付面積の減少が主な理由。奨励品種から外れると県の種もみ供給の義務がなくなるが、生産者は「食味の良さで熱烈なファンがいる。何とか生産を続けたい」と供給継続を望んでいる。

 たきたては県古川農業試験場(大崎市)が開発した。県が今年、本格デビューさせる奨励品種「だて正夢」と同じ低アミロース米で粘りと弾力があり、冷めてもおいしいのが特長。2001年に命名登録され、02年に本格的な作付けが始まった。
 作付面積は一時200ヘクタールに達したが、米粒が白濁しやすく見た目の問題で流通業者に敬遠されたことなどから17年は56ヘクタールに減少。作付けの割合は県全体の約0.1%にとどまる。
 県の奨励品種は17あるが、たきたての作付面積は100ヘクタール未満が4年続き、既に指定廃止の検討基準「100ヘクタールを3年続けて割り込む」に当たる。
 一方、食味の良さで注目を集めてきた。大崎市古川の農業斎藤武康さん(67)のたきたては、16年12月に熊本県であった米・食味鑑定士協会主催の国際コンクールで頂点の金賞を射止め、最高評価を得た。
 ひとめぼれ、ササニシキ、つや姫、だて正夢なども作る斎藤さんだが「コンクールで受ける食味評価ではいつもたきたてが一番上」とその味にほれ込む。
 県はいったん指定廃止とそれに伴う種もみの供給停止にかじを切ったが、斎藤さんらの要望に応える形で19、20年産分として種もみ計4トンの供給を決めた。ただ、廃止を視野に入れた最後の供給となる見通し。種もみの準備をしていなかったため、本年産の供給量はごく少量になるという。
 斎藤さんのたきたてはJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」でも採用された。斎藤さんは「宮城が生んだ財産を遺産にしないでほしい」と種もみの供給継続を望む。
 県農産園芸環境課の担当者は「供給数の少ない奨励品種が増えると種もみの生産者の負担が増える。作付けが減っている奨励品種の整理が必要で、将来的には自家採種での栽培を検討してもらうことになるだろう」と話す。     

 

<金のいぶき>仙台で試食会 飛躍の手応え 河北新報 18.1.16

 2018年産から一般作付けが始まる玄米食専用品種「金のいぶき」をPRしようと、県は15日、仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で消費者向けの試食会を開いた。
 抽選で選ばれた消費者や飲食店関係者ら約100人が参加。村井嘉浩知事が新品種の特長などを説明した後、ゲストのタレント千葉直樹さん、葛岡碧さん夫妻とおにぎりを試食した。
 会場では、家庭で簡単にできるメニューとしてホテルのシェフが調理した茶わん蒸しやはらこ飯風リゾット、甘みそ焼きなど7品を紹介。参加者は独特の食感や甘みを楽しみながら、料理を味わった。
 金のいぶきは16年3月に県の奨励品種に指定され、県が18年産から一般作付け用の種もみを配布する。18年産は1200~1300トンの需要があり、近く作付面積が固まる。
 村井知事は「金のいぶきは他県産と差別化を図れるコメだ」と強調。高橋正県農協中央会長は「健康志向の消費者を狙い、販路を広げたい」と話した。     

 

「雪若丸」生産、2000人の匠 今年本格デビューの県産米新品種 山形新聞 18.1.16

 今年の秋に本格デビューする県産米新品種「雪若丸」の生産者が県内90組織の約2千人で、このうち約7割は県産ブランド米「つや姫」の生産者が占めることが15日、分かった。つや姫は、県が認める技術水準を満たし、栽培適地に水田を持つ農家にしか生産を認めておらず、技術力の確かな生産者が雪若丸のデビューを支えることになる。
 「雪若丸」の生産組織への初めての登録証交付式は36日に山形市内で、「つや姫」生産者の認定証交付式とともに行う。県が15日、「雪若丸」良食味米栽培管理研修会で説明した。
 「雪若丸」は、生産組織の登録制を導入し、農家ごとを認定する「つや姫」よりも生産の間口を広げつつ、つや姫同様に栽培管理や品質維持ができるようにしている。登録要件は、JAなどの水稲部会、3戸以上の農業者による組織、農業組合法人などで、▽組織が有する作付面積が10ヘクタール以上▽行政による生産調整(減反)に協力し、2017年のコメの直接支払交付金受給対象者▽雪若丸の具体的な販売計画(販路)を有する―など。
 生産者は組織内で決め、県に報告する。これまで登録生産組織が90組織になることは明らかにされていたが、生産者数は公表されていなかった。本格デビューの今年は1709ヘクタールで作付予定。昨年の試験栽培の50倍となる1万トンの生産を目指している。
 研修会では、昨年の試験栽培の状況などが報告された。田植え(移植)時期は平均すると519日だったが、6月に入ってから田植えをした圃場もあった。「雪若丸」は一つの穂当たりのもみ数が少なく、しっかりと茎を出し、一定程度の穂数を確保することが重要な品種。盆前までに出穂すると、安定的な収量や食味が確保できることから、適期の田植えを徹底することなどを確認した。また、民間の研究所に委託した炊飯テストの結果、食味に関しては最上級の評価を得たことも報告された。
 
 


関東((top)  

 

耕して農地守ろう 再生協が初の運動 甘楽 上毛新聞 18.1.16

 耕作放棄地の解消につなげようと、群馬県甘楽町地域農業再生協議会の荒廃農地解消対策部会(斎藤幸美部会長)は15日、「一斉耕起の日」と題する運動を初めて展開した。農業委員や認定農業者、農協、町の職員ら34人が小幡、上野、福島の3地区に分かれて、計1.1ヘクタールの荒廃した田畑を耕した。
 上野地区の荒廃農地ではトラクター2台で背丈ほどに伸びた枯れ草を刈り、土を掘り起こした=写真。捨てられたビニールや布が作業を妨げるといった課題も浮かんだ。

   

甲信越(top)
 

極早生米「葉月みのり」と命名 新潟県開発の新品種 新潟日報 18.1.20

 県が開発し、柏崎地域で2019年から本格的に栽培される極早生米の新品種の名称が18日、「葉月(はづき)みのり」に決まった。従来の早生品種より1週間程度早く、早ければ8月中旬に収穫できる新品種で、陰暦8月の別称「葉月」にちなんだ。
 葉月みのりは、県農業総合研究所がコシヒカリやひとめぼれなどの交配を重ねて開発した新品種「新潟83号」で、JA柏崎が試験栽培を進めてきた。県は昨年10月、農林水産省に新品種の名称登録を出願し、18日に受理された。
 18年産から国による主食用米の生産調整(減反)が廃止され、産地間競争がさらに激しくなるとの予想もある中、新米市場に県産米として、いち早く投入できる新ブランドとして期待されている。県農業総務課政策室は「コシヒカリだけに頼らない多彩な品ぞろえとする必要があり、葉月みのりも普及してほしい」としている。

 JA柏崎は、19年に葉月みのりの本格的な生産を始める方針。今年は試験栽培の面積を昨年の60アールから3~5ヘクタールに広げ、一部を販売する予定だ。

 

北陸(top) 

 

東海(top) 

 

近畿(top)  

 

「環境保全型農業」国の交付金減額へ 県内で普及(滋賀) 中日新聞 18.1.21

 環境や生態系の保全につながるとして国や県が推進する「環境保全型農業」で、国の支援制度の一部が四月から見直される。滋賀は全国的に見ても積極的に取り組んでいる県だが、見直しで国の交付金は減額される見込みで、関係者は頭を悩ませている。

 環境保全型農業の支援制度は「温暖化防止」「生物多様性保全」を目的に二〇一五年度にスタート。有機農業や堆肥の利用など、地域を問わない「全国共通取り組み」と、各地域の特色や農業環境に合わせた「地域特認取り組み」の二種類あり、一定の条件を満たした農業者に交付金を出してきた。

 県は、環境保全型農業にのっとった米の作付け割合で50%以上を目指しており、一七年三月末現在で県農地全体の約三割にあたる一万七千二百四ヘクタールで導入された。これは全国トップの広さで、国内全体の二割を占める。このうち九割超が地域特認の取り組みで、排水路と水田の間に魚の移動経路を確保し、魚を遡上(そじょう)させる「魚のゆりかご水田」など、生物多様性の保全に向けてさまざまな取り組みを行っている。

 また、県食のブランド推進課が一七年末に明らかにした環境保全効果のまとめでは、ある地域特認の取り組みによる温室効果ガスの年間削減量は一万四千トン。これは自動車約六千台分の年間排出量に相当し、温暖化防止でも貢献しているという。

 しかし、国は一七年八月、支援制度の一部を一八年度から見直すと発表した。具体的には(1)地域特認よりも全国共通の取り組みを優先する(2)支援の条件として、生産工程や安全管理を評価する国際水準(GLOBAL(グローバル) GAP(ギャップ))取得に取り組むこと-などで、特に(1)は、地域特認の比重が高い県への支援が減ることを意味する。

 果樹や水稲など、作物の七割強を環境こだわり農業で手がける県指導農業士会の竹山勉副会長(54)は「国からの支援ありきの農家もいる。せめて県や市町に予算を付けてもらわないと、県の作付け目標も達成できないのでは」と訴える。

 国は一九年度以降本格的な制度見直しに着手する見通しで、課の担当者は「国の動向と農家の意向双方をみながら、国との協議や、要望などの訴えを行う」と話している。

◆行政、何できる?

 琵琶湖を抱えるだけに環境へのこだわりは強く、県の環境保全型農業の実施面積は全国一位。その広さは、関東、東海、北陸地方での合計実施面積に匹敵するのだから驚きだ。

 減額が見込まれる交付金について「環境保全型農業の導入による農家の負担額を補うものなので、満額出してほしい」という言葉を思い出す。効果を上げている取り組みを続けるためにも何ができるか。行政手腕が試されている。

 

ポンカンが不作 田辺・西牟婁、過去10年で最少予想 紀伊民報 18.1.16

 和歌山県田辺・西牟婁の中晩柑の主力であるポンカンの今季の収穫量が、現時点の予想では昨季の77%、平年の90%にとどまり、過去10年間で最も少なくなりそうだ。温州ミカンに続いての不作で、かんきつ栽培農家の表情は曇りがちだ。
 JA紀南営農指導課によると、ポンカンは管内では田辺市上秋津を中心に旧市内や上富田町などの約250農家が、計約40ヘクタールの園地で栽培している。ここ10年間で、新しい樹木に植え替えるケースはあるものの栽培面積はほぼ変わっていない。
 同課による今季の収穫予想は367トンで、豊作だった昨季の23%減。過去10年間でみると、最も多かった2008年(507トン)の28%減、平均(457トン)の20%減となりそうだ。
 今季は早生温州ミカンも平年の84%、昨季の88%にとどまり不作だっただけに、農家らは「近年ではそうない不作。半作の農家もいる」と嘆く。
 不作の原因は同課によると、不作傾向となる「裏年」で花の数が少なかった上、昨年5月の花の満開の頃から平年よりも気温が高く、少雨だったことで生理落果が多く、実が少なかったという。

 

 

中国・四国(top)  

 

減反廃止とコメ離れ 山陰中央新報 18.1.19

 減反廃止の対応にも山陰両県の農業の向き合い方の違いが見て取れるようで興味深い。各県が設けたコメ生産量の目安で、島根県が減反最終年の前年目標と同量なのに対し、鳥取県はJAの計画に基づき3675トンの増産を決めた▼鳥取農業の姿勢は「攻め」と感じる。砂地など耕地条件の不利を逆手にナシ、白ネギ、スイカ、ラッキョウといった換金作物を手掛けた。それらの産出額はいずれも数十億円。大消費地の関西に近い地理条件もあって稼ぐ農業に徹している▼片や島根は「守り」の印象。産出額の3割強をコメが占め、野菜・果樹に限れば全国上位はブドウぐらい。コメ農家は高齢化から自給的な生産形態も散見される。田んぼは生産の場であるとともに「先祖伝来」の資産として守る傾向が強い▼減反というたがは外れたが、作り過ぎれば米価が下がりかねない。生産量を据え置く側はコメ依存の体質なところもあり、米価への影響を極力避けたいとの思惑がにじむ。統制が外れたからには、と意気込む増産側の動向が気になるだろう▼供給側の戦略とは別に、国内需要は落ち込んでいる。日本人のコメ消費量は右肩下がりの年間55キロで、半世紀前の半分以下だ。食文化の多様化で、1カ月間ご飯を口にしない人が6.8%とのデータも。人口減や作る手間を考える1人暮らしの進行も背景にある▼激変緩和のようにも映る目安を設けつつも作る自由を得た供給側と、深刻なコメ離れの現状。瑞穂(みずほ)の国の先行きには、どこか不安を覚える。

 

九州・沖縄(top

 

沖縄、農業成長率全国1位 16年、5年で28%増 農家所得は8位 琉球新報 18.1.17

 沖縄県の2016年農業産出額は11年比で28・1%増加し、伸び率で全国1位になった。全国平均の伸び率は同11・6%で、県内農業の成長率は全国平均の約2・4倍となった。商品生産を目的にした販売農家1戸当たりの生産農業所得は、16年に過去最高の388万円となり、全国8位だった。農林水産省の生産農業所得統計などを基に県農林水産部が16日までにまとめた。

 県の農業産出額は11年の800億円から5年連続で増加し、最新の16年は1025億円で、21年ぶりに1千億円の大台に達した。総産出額から経費などを差し引いた生産農業所得も21年ぶりの規模となる500億円を記録した。
 品目別では、サトウキビと肉用牛が大きく伸びた。11年比でキビは83・9%(99億円)、肉用牛は62・5%(85億円)増加した。県は主な要因として、キビは「増産プロジェクト」による生産基盤の整備や、生産技術の普及などの成果が上がったこと、肉用牛は畜舎の整備や肉質向上の取り組みを挙げた。
 産出額の伸び率は、2位の宮崎県が11年比で23・9%(16年産出額3562億円)、3位の茨城県が同19・7%(同4903億円)、4位の北海道が19・5%(1兆2115億円)だった。沖縄は年平均で5・1%増加し、5%を超える伸び率は沖縄が唯一だった。
 

沖縄県内の子牛取引、過去最高178億円 全国の供給減で高値傾向 沖縄タイムス 18.1.17

 JAおきなわ畜産部によると、沖縄県内8家畜市場の子牛の取引実績(速報値)が前年比0・8%増の178億6939万円、子牛1頭当たりの平均取引価格が0・1%増の73万7千円で、いずれも過去最高となったことが分かった。頭数は177頭増えて2万4235頭だった。