気仙沼関連報道:過去1週間

 

2018年4月24日

<気仙沼・内湾>かさ上げなら費用負担  県、防潮堤ミスで検討 河北新報 18.4.24

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市内湾地区の魚町に建設中の防潮堤を、県が計画より高く造った問題で、県は23日、対応策の一つである背後地をかさ上げする案を住民が選択した場合、市に代わって費用を負担する方向で検討していることを明らかにした。
 同日、市役所であった「内湾地区復興まちづくり協議会」の非公開の会合後、県農林水産部の幹部が報道関係者に説明した。
 誤って高く造った22センチ分の見た目の高さを抑えるため、市が区画整理事業地内で土地をかさ上げする費用を、県が負担することになる。事業費などについては市が精査している。
 県は他の対応策として(1)防潮堤の造り直し(2)間違った高さのままの設置-を示している。県は住民の考えを尊重して事業を進める方針。
 協議会はこの日の会合で県や市からの状況説明を受け、意見集約の方策を議論。5月1、2日に県と市の担当者を交えて内湾地区の住民らを対象にした説明会を開くことを決めた。
 協議会の菅原昭彦会長は「意見集約は簡単な作業ではないが、スピード感を持って進めたい。5月中旬までには何とか方向性を決めたい」と話した。

  

にぎわい拠点感謝の餅まき 「ハマーレ歌津」1周年 河北新報 18.4.2

 東日本大震災で被災した南三陸町歌津で、昨年4月に開業した商店街「南三陸ハマーレ歌津」の1周年記念イベントが22日、現地であった。商店主らが餅まきをし、地元住民や観光客に感謝の気持ちを伝えた。
 商店街の飲食、衣料などの各店が「ありがとうセール」と銘打ち、商品を格安で売り出した。バンドのライブや子どもたちのダンスショーもあり、多くの客でにぎわった。
 家族で訪れた同町歌津の漁師小野寺淳さん(38)は「雰囲気が明るくて入りやすい。今後も買い物をして地元の商店街を応援したい」と話した。
 商店街は伊里前地区の7メートルかさ上げした市街地にあり、8店舗が営業する。昨年12月に三陸沿岸道路が歌津インターチェンジまで延伸した効果もあり、これまでに県内外から約30万人が訪れた。
 3月に開業1年を迎えた「南三陸志津川さんさん商店街」とともに町のにぎわいづくりの拠点になっている。ハマーレ歌津商店会の高橋武一会長(68)は「さんさん商店街や近隣の道の駅と連携し、ぐるっと回ってもらう仕掛けづくりをしていきたい」と話す。

 

<気仙沼市長選>復興遅れ、残る不満 懐深い市政運営不可欠 河北新報 18.4.2

 22日投開票が行われた気仙沼市長選は、無所属現職の菅原茂氏(60)が、無所属新人の行政書士斉藤巳寿也(みつや)氏(53)を破り、3選を果たした。8年ぶり、東日本大震災後では初となった選挙戦は、今後の復興の在り方が大きな争点となる中、「継続」を訴えた菅原氏が制した。

 気仙沼市長選は、菅原氏が新人を退け3選を果たした。ただ、陣営が描いたほどの票差はつけられず、2期8年の実績を市民が高く評価したとは言い難い。
 無名に近い新人相手に陣営が描いた合格ラインは、得票率75%前後。結果は62.1%で、現市政への反発は予想以上に大きかった。
 「復興完遂」と、復興後を見据えた地方創生を軸に93項目もの政策を並べた。子育て支援や人材育成など、どれも重要なテーマではあるが、やや焦点がぼやけ、有権者に伝わりづらかった印象は拭えない。
 3月に公表された県の県民意識調査で「復興を実感する」と答えた住民の割合は、気仙沼・本吉が46.2%と県内最低を記録した。
 区画整理など復興事業の遅れに困惑する住民は多く、災害公営住宅の自治会はコミュニティーづくりに苦労する。水産加工業者は販路縮小と人手不足に悩む。若者が働く場も、十分確保されていない。
 斉藤氏が一定の票を集めた背景に、震災後、住民が持ち続けた行政への不満があったと見るべきだろう。
 国の「復興・創生期間」が終わる2020年度末まで3年しかない。市政の「一丁目一番地」は言うまでもなく震災復興。総仕上げの時期であり、被災者に対し、今まで以上に丁寧かつ迅速な対応が求められる。
 当選を重ねると、庁内外の事情を熟知し、職員ら周囲の意見に耳を傾けなくなるトップは少なくない。今回の批判票を謙虚に受け止め、懐の深い市政運営に当たらなければ、課題山積の港町の再興は難しい。

  

初夏の主役早くも登場 気仙沼漁港でカツオ初水揚げ 河北新報 18.4.22

 21年連続で生鮮カツオの水揚げ日本一を誇る気仙沼市の気仙沼漁港に21日、今年初めてカツオが水揚げされた。記録が残る1987年以降で、4月の水揚げは初めて。異例の早さとなる初夏の主役の登場に、市場が活気づいた。
 入港したのは静岡県沼津市の巻き網運搬船「第11大志丸」(399トン)。八丈島北部沖約60キロの海域で26トンを漁獲した。1キロ当たり平均434円、高値は1キロ当たり868円だった。
 2017年の気仙沼漁港の生鮮カツオ水揚げ量は1万9779トンで、東日本大震災前の10年(約3万9700トン)の半分だった。船頭の山田忍さん(59)は「今の時期としては、カツオも含めて例年よりも魚影が濃い」と期待する。
 気仙沼漁港は震災の津波で被災したが、生鮮カツオ水揚げ日本一を守り続けている。

 

早くもカツオ26トン 気仙沼魚市場 4月水揚げは初 三陸新報 18.4.22

 気仙沼魚市場に21日、生鮮カツオが初水揚げされた。静岡県沼津市の巻き網船団が八丈島付近で漁獲した新口26トンで、今までで最も早い時期の水揚げとなった。
 買い受け人や魚市場関係者は今季の水揚げが長く続くことを願うとともに、22年連続日本一に向けて後続船の順調な入港に期待を寄せた。

不明漁業男性 水死体で発見 宮城・気仙沼 河北新報 18.4.22

 21日午前6時ごろ、宮城県気仙沼市唐桑町宿浦漁港沖で、同市唐桑町宿浦、漁業男性(74)が浮いているのを地元の漁船が発見した。男性はその後死亡が確認された。男性は20日午後6時ごろ、所有する小型漁船で同漁港を出港し、行方が分からなくなっていた。
 気仙沼海上保安署によると当時は波や風は穏やかだったという。男性は水死とみられ、同署が詳しい状況を調べている。

 

海上交通の安全確保へ 気仙沼の大島航路で旅客船点検 三陸新報 18.4.2

 気仙沼海上保安署(小野寺宏明署長)と東北運輸局気仙沼海事事務所(半澤敏郎所長)は20日、合同で大島航路旅客船の安全総点検を行った。
 輸送需要が増加するゴールデンウイーク前と年末の年2回ずつ実施している。カーフェリー「ドリーム大島」や旅客船「海来」などで、救命胴衣や救命いかだ、消火器、避難誘導のための標識などが法令通りに設置され、管理に不備がないかなどを確認した。運航に必要な書類がそろっているかも確かめた。
 大島汽船の白幡昇一社長は「来春には大島大橋が開通し、定期船は役目を終える。行楽期の旅客輸送も今年で最後。歴史ある大島航路が有終の美を飾れるよう、今シーズンも安全に万全を期して運航に当たりたい」と話した。

  

マグロ大漁に活気付く 気仙沼魚市場 三陸新報 18.4.20

 気仙沼魚市場に19日、静岡県の巻き網運搬船が本マグロ(クロマグロ)を53・2トン水揚げした。
 1匹30キロ台と小型だが、約1700匹と大量な上、巻き網船の入港が約2カ月ぶりとあって構内が一気に活気付いた。
 入札ではキロ当たり平均1236円で取引された。数量がまとまった割に値崩れせず、買い受け人は「マグロが気仙沼や、その周辺にないことで好相場になった」と話した。
 

  

<気仙沼市長選>復興策違い鮮明 菅原氏「21年度以降も国支援を」 斉藤氏「20年度内完了へ検証を」 22日投開票 河北新報 18.4.20

 15日に告示された気仙沼市長選は、いずれも無所属で3選を目指す菅原茂氏(60)と新人の行政書士斉藤巳寿也(みつや)氏(53)が激しい選挙戦を繰り広げ、両氏の戦術と東日本大震災からの復興を巡るスタンスの違いが鮮明になっている。22日の投票を前に2人を追った。
 菅原氏は連日、約1時間半の演説会を開催。2期8年間の実績をアピールする。18日夜に同市階上小であった演説会では、「自信を持ち今の市政を前に進めたい」と訴えた。
 事務所には国会議員や県内の首長らのため書きがずらり。業界団体からの推薦は100を超え、組織力の強さをうかがわせる。
 斉藤氏は演説会を開かず、街頭演説のみ。現市政の問題点を追及し、批判票を取り込む。事務所にため書きや推薦状を張らず「市民代表」をアピールする。
 18日には市内20カ所近くで街頭に立ち、「閉塞(へいそく)感の漂う気仙沼を変えなければならない」と強調。知名度向上のため、有権者を見ると車を降りて握手する。
 争点となる復興政策は、2020年度に終わる国の「復興・創生期間」に対する姿勢の違いが際立つ。
 菅原氏は20年度中に復興事業が完了しない可能性を指摘し、「被災地に国の制度を合わせてもらうようにする」と主張。21年度以降の継続支援を国に求める考えだ。
 斉藤氏は20年度中に終わらない復興事業を検証し、事業工程を見直す考えを掲げる。あくまで20年度内の事業完了を強調し、「他地域より遅れが目立つ復興を加速させる」と意気込む。

  

<南三陸町>台湾からの教育旅行受け入れ4年目 被災地の「今」体感 プログラム充実 河北新報 18.4.19

 台湾・台中女子高級中の21人が16、17日、教育旅行として宮城県南三陸町を訪れた。町が台湾から高校生を受け入れるのは、本年度で4年目。東日本大震災の被災地の現状を伝え、民泊による交流人口の拡大につなげている。今年は町の基幹産業である漁業の体験プログラムを初めて実施し、内容を充実させている。

 生徒たちは津波にのまれた町の中心部を見て回り、台湾紅十字組織が再建を支援した南三陸病院に足を運んだ。民泊先の家族と別れる際に涙ぐむ生徒もいた。
 志津川湾の漁場で漁業体験を行い、漁師からカキのむき方を教わったり、採れたてのホヤを味わったりした。2年のシュウ・ワンティンさん(18)は「海の恵みが豊富だと感じた。震災から立ち上がる人たちの姿を見て、今を大切に生きなくてはいけないと思った」と語った。
 町は2015年、支援を受けた台湾と交流を深めようと教育旅行の受け入れを始めた。町や町観光協会の職員が年数回、台湾のイベントや学校訪問で誘致を呼び掛け、これまでに15校計約540人が訪れた。
 町商工観光課の佐藤宏明課長は「被災地を訪れることは命の学習や防災意識の向上につながる。今後も受け入れを続けていきたい」と話す。

  

<防潮堤施工ミス>難しい決断に揺れる住民 河北新報 18.4.19

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市内湾地区の魚町に建設中の防潮堤を、県が計画より高く造った施工ミスを巡り、住民が難しい決断を迫られている。現状のままでは景観を損なう恐れがあり、造り直せば街づくりが遅れる。住民の意見が割れ、浜の分断を招きかねない状況になっている。

 「みんなで決めた防潮堤の高さに下げるべきだ」
 「これ以上周辺の工事が遅れることは許されない。受け入れるしかない」
 14日、内湾地区の住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の会合。県が示した(1)防潮堤の造り直し(2)背後地のかさ上げ(3)現状のまま設置-の3案に対する意見は分かれた。
 2012年6月に発足した協議会は景観を守るため、防潮堤の高さを抑えようと結束。県と議論を重ね、14年2月に今の高さで決着した経緯がある。
 施工ミスへの対応は、合意した高さに戻すべきだとする住民と、周辺工事の遅れを懸念し現状を受け入れようとする住民がいて、まとまっていない。
 市が14年10月に着手した内湾地区の土地区画整理事業(11.3ヘクタール)は20年度に完了予定。既に土地の引き渡しが終わり、店舗を構え事業を再開した住民も多い。県は、防潮堤を造り直すと着工から完成まで1年かかり、区画整理事業は1年3カ月遅れると試算する。
 協議会の関係者の一人は「工事が長引くほど地区内で店を始めた住民の商売に影響が出る。一方で防潮堤近くに住む人は1センチでも低くしたいはずだ。復興工事が進み、考え方に違いが出ている」と説明する。
 協議会は23日に会議を開き、住民の意見を把握する方法を検討する。県は地元の意向を尊重する方針で、5月上旬までに一定の方向性を示したい考えだ。
 協議会の菅原昭彦会長は「街づくりを遅らせたくないし、防潮堤を高くしたくない。どちらも住民の本音だ。意見集約は非常に難しい作業になる」と話した。

[気仙沼市魚町の防潮堤]県が海抜4.1メートル、長さ312メートルで建設する。15年7月に着工した。市は背後地を盛り土して見た目の高さを約1メートルに保つ。公共工事で高さの基準として使う国土地理院の水準点改定(17年2月)に伴う再測量で現地の隆起を観測。県は同年3月、隆起分22センチを差し引く計画に変更した。今年9月の完成を見込んだが、完成済みの160メートル区間で隆起分を考慮せず施工ミスが発覚した。

   

気仙沼向洋高のシーラス竣工 最新設備を搭載 三陸新報 18.4.19

 先月完成した気仙沼向洋高校の小型実習船「シーラス」が18日、係留地の気仙沼市尾崎漁港で行われた竣工(しゅんこう)式で関係者にお披露目された。
 1995年に建造された旧シーラスは23年が経過。東日本大震災では、波路上漁港から流された後、数日後に大谷沖で発見された。修繕して今年3月まで使い続けた。新船は県が約1億8千万円をかけて建造した。
 19トン型で、旧船のクルーザータイプから漁船タイプに変え、計器類や電子海図など、最新型の装備を搭載した。情報海洋科の生徒が、気仙沼湾から金華山沖の海域で漁業実習や操船実習などに臨む。
 

 

<防潮堤高さミス問題>地区住民の団体 23日に対応を協議 河北新報 4.18

 宮城県が気仙沼市の内湾地区の魚町に建設している防潮堤を計画より高く造る施工ミスがあった問題で、内湾地区の住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の事務局を務める気仙沼市は17日、住民の意思を把握するなど今後の対応を話し合う会議を23日に市役所で開くと明らかにした。
 同日の市の定例記者会見で、菅沼真澄副市長が説明した。協議会内にある自治会の代表ら9人でつくる運営会議で議論する。
 会議では県、市の担当者が、施工ミスが地区の区画整理事業に及ぼす影響を説明。県が示す対策について、内湾地区の住民の意思を把握する方法も検討する。
 計画していた地盤の隆起分22センチを差し引かずに工事を行った県は(1)防潮堤の造り直し(2)背後地のかさ上げ(3)現状のまま防潮堤設置-の3案を提示し、住民に選択してもらう方針だ。
 菅沼副市長は県に対して「区画整理事業への影響を最小限にとどめると同時に住民の合意を大事にしてほしい」と訴えた。

  

唐桑「歩く価値ある」 韓国版トレッキング「オルレ」認定機関が最終評価 河北新報 18.4.18

 韓国版トレッキングコース「オルレ」として県が整備し、10月7日に開設を予定する宮城県気仙沼市唐桑町の唐桑コース(約11キロ)を17日、韓国・済州(チェジュ)島の認定機関「済州オルレ」の安殷周(アンウンジュ)常任理事ら幹部4人が訪れた。状況を最終確認した安常任理事は「歩く価値のあるコースだ」と改めて評価した。
 一行は県、気仙沼市、唐桑町観光協会のメンバーら約30人とともに、午前9時に唐桑半島ビジターセンターを出発。リアス海岸の眺めが美しい御崎岬、東日本大震災の津波で打ち上げられた津波石、景勝地「巨釜半造」などを約6時間かけて見て回った。
 安常任理事は「景観が良く、漁村ならではの温かみある光景で韓国の人たちは喜ぶだろう。口コミで広がり、利用者が増える可能性はある」と述べた。
 唐桑コースは昨年11月、九州広域に続き日本で2例目となる済州オルレの認定を受けた。町観光協会の三上忠文会長は「国内外からの観光客の増加を期待したい。オープンに向け、受け入れ態勢をさらに強化していく」と話した。
 安常任理事らは18日、10月8日開設予定の東松島市宮戸地区の奥松島コース(約10キロ)を視察する。

 

期日前投票が低調 気仙沼市長・市議選 三陸新報 18.4.18

 気仙沼市長・市議選(22日投開票)は、序盤から市民の関心が低調だ。
 16日に始まった期日前投票は初日の投票者数が、市長選は選挙戦となった前々回(2010年)初日の4割、市議選は前回(16年)の7割にとどまっている。
 入場券が多くの世帯に届いていない影響もあるとみられるが、条件は過去と同じ。市選管では最終投票率への影響を心配している。