農業情報研究所意見・論評・著書等紹介201510月24日 

「劇画ヒトラー」も含む「自由と民主主義のための必読書50」ブックフェア中断 どうして政治的偏向?

 先日、「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」が開催していた販売促進フェア「自由と民主主義のための必読書50」が政治的に偏っているとの批判を受け、フェアを中断したというニュースを紹介しました(「ツタヤ図書館・・・(15.10.22)」への追加情報 本屋も「自由と民主主義」はダメ,15.10.24)。今日はその続編です。

 中断されたブックフェアにどんな本が並んでいたのか。東京新聞が丸善ジュンク堂書店に聞いても「整理した資料がなく、すぐには出せない」と言うので「渋谷店の利用者らに聞いたところ五五タイトルを選んでいた」とのこと(下表参照)。タイトルには、「ヒトラー演説」(高田博行著 中公新書)や「劇画ヒトラー 復刻版」(水木しげる)も含まれますが、ヒトラーを極悪人として描いた本ではなく、日本の極右政治家も、「容認」どころか多分お好みの本でしょう。「政治的に偏っている」というのはどういう意味なのか、とんとわかりません。

 五野井郁夫・高千穂大准教授は「今の日本は、権力に立ち向かう意見を『偏向』として自主規制させていく『下からの右傾化』の状況にある」とおっしゃっているそうだが、あるいはこの書店、逆に「右傾化」を煽ることを恐れてフェアを中断したのでしょうか。とすると、「書店は、言論や民主主義を守る上で重要な場所。同じことが起きないようにに踏ん張ってほしい」という准教授の提言を忠実に守ったことになりましょう

 否、そんなことはありそうにない。やっぱりとんとわかりません。外部からの批判に反論するのは簡単なのに、またそうしても売れ行きが落ちるわけでもないだろうに、何故中断なのでしょうか。さてはその筋からの圧力があったのでしょうかと勘繰りたくもなります。

 民主主義ブックフェア中断 偏向?いや王道です 東京新聞 15.10.31 朝刊 26面(こちら特報部・ニュースの追跡)