農業情報研究所意見・論評・著書等紹介農業・農村・食料関係 2019年5月15日

豚コレラ ワクチン接種をためらうのはただメンツのためか

政府・農水省は、豚肉輸出に悪影響を及ぼす「非清浄国」の汚名を着せられるのを恐れ、豚にワクチン接種を!という農家の要望を拒み続けている。

豚の早期出荷を18農場に説明へ 農水省が方針(岐阜) 中日新聞 19.5.15

 

だが、豚肉輸出量は国内生産量の0.1%(1000分の1)にも満たない(2018年の国内生産量897508トンに対し、輸出量は711トンにすぎない。農畜産業振興機構http://lin.alic.go.jp/alic/statis/dome/data2/i_pdf/3010a-3020a.pdf)。たったこれだけの輸出のために、大量の豚の殺処分を恐れる農家を見殺しにするのか。ただ、国のメンツを保つだけとしか思えない。それとも、安倍首相のメンツを保つため、「攻めの農林水産業」(安倍農政の看板)構築の一環をなす「輸出力強化戦略」への影響を恐れてのことか。

だとすれば、安倍農政は農家の苦悩を増すだけだということが、ますます明瞭になる。その反農民性は、対中国貿易戦争で中西部農民を苦しめるトランプ米政府と瓜二つだ。