農業情報研究所意見・論評・著書等紹介2014年7月17日

委員長に問われるのは委員ではない、人としての責務 川内原発規制基準合格

 原子力規制委員会が16日、九州電力川内原発1、2号機が新しい規制基準を満たすとする審査結果案を了承した。マスコミはこの話でもちきりだ。しかし、これは完全に「想定内」のこと、特別に取り上げるような話題ではない。

 ただ、これに関連する田中俊一規制委委員長の発言は聞き捨てならない。というより情けない。彼は、再稼働について「事業者(電力会社)と地域住民、政府という関係者が決めるもの。私たちは関与しない」、「多くの国民が不安を持つのは当然。ただ私たちの役割は、審査の申請があれば対応すること。そう理解してもらいたい」と話したそうである(東京新聞 14.7.17 朝刊 2面)。

 彼は(また他の委員も)、規制基準を満たした原発は絶対安全だなどとは思っていない(もしそうだったら、本当に「バカ」としか言いようがなく、そもそも委員を務める資格がない)。それでいてこの発言、事故が起きて国民の健康や命に危険が及んでも、規制委員としての自分には何の責任もないと言いつくろっているだけである。

 しかし、ご本人、規制委員としてはそれでいいのかもしれないが、人間としてそれでいいのかと思わないのだろうか。そうは思わないというなら、これはもう人間失格だ。そう思うけれども規制委員である以上、耐え忍ばねばならないというのなら、なんともお気の毒、それならさっさと委員の座を降り、委員の立場に縛られることなく人としての責務を全うして下さい、と言うだけである。だだし、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全・・・に資する」(原子力規制委員会設置法)という委員の責務さえ全うしているかどうかも怪しげですが。