福島原発事故 炉心溶融口止め「痛恨の極み」と言わせて何の意味?事故原因究明に真摯に取り組め

 

農業情報研究所意見・論評・著書等紹介原子力関係 2016年6月22日

 

 「東京電力福島第1原発事故で核燃料が溶け落ちる『炉心溶融(メルトダウン)』の公表が遅れた問題で、東電の広瀬直己社長は21日記者会見を開き、『隠蔽(いんぺい)だ』と認め謝罪した」、「広瀬社長は『当時の社長が口止めに当たる指示をしたことは痛恨の極み』と述べた」(東電社長:隠蔽認め謝罪「痛恨の極み」 炉心溶融問題 毎日新聞 16.6.21

 

 マスコミは6月21日午後、こんなニュースを重大事件でも起きたかのように垂れ流した。東電の「隠ぺい体質」を強く批判してきた一部マスコミや内堀福島県知事、泉田新潟県知事は溜飲を下げたことだろう。

 

 しかし、東電が今なすべきは、「炉心溶融」を起こすような重大事故がなぜ起きたのか、なぜ防げなかったのかを解明、今後の安全対策に生かすことだ。公表遅れの発表といい、その原因の検証といい、事故は不可抗力だったとやり過ごし、問題を公表遅れに矮小化しようとする意図が見え見えだ。 

 

 それを暴いてこそ、こんなニュースにも情報としての価値がある。マスコミも、ほかになすべきことがあるだろう。「痛恨の極み」と言わせて満足とは、「おめでたい」としかいいようがない。二度と同じことを言わせないでほしい。こんな事故を二度と起こさないためにも。

 

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