農業情報研究所意見・論評・著書等紹介>>原子力関係:2018年1月12日

 

トリチウム汚染水海洋放出 東電・国は決断急げ 更田原子力規制委員長

 更田原子力規制委員長が11日、東電福島第一原発から出る汚染水を浄化したのちに残る放射性トリチウム(三重水素)を含む汚染水の海洋放出を決断せねばならない時期にきていると述べたそうである。

 「更田氏は「貯蔵タンクに貯留し続けられるのは2、3年程度。希釈して放出するにしてもその準備に2年以上かかる」との見解を示し「多くの人が受け入れ難い判断とは理解しているが、福島第1の廃炉を前に進めるには速やかに決断すべき時がきている」と話し、決断に向けては東電が主体的な役割を果たすべきだと強調した」とのことだ。

 第1原発・処理水放出...「決定の時期」 更田規制委員長が見解 福島民友 18.1.12

 汚染水が出続けるかぎり増え続けるトリチウム汚染水は、誰が反対しようと海洋放出に踏み切らなければない時期が来ることは分かっている。

 しかし、そもそも、炉心溶融を引き起こすほどの重大原発事故がなければ、海洋放出はなかったはずだ。海洋放出による被害の責任は、この重大事故を起こした者、あるいは防げなかった者が負わねばならない。「風評」被害であれ何であれ、海洋放出により漁業者が被る損害は、そういう者が賠償・補償しなければならない。「希釈して海洋放出するのが現実的で唯一の選択肢」という更田委員長や田中俊一前規制委員長の早くからの主張(「海洋放出以外の選択肢はない」 第1原発・処理水の処分方法 福島民友 17.12.15・・・)にもかかわらず、国や東電が結論を先延ばししてきたのはそのためだ。

  とはいえ、国や東電も、いずれ海洋放出に踏み切るのだろう.。汚染水は、究極的には薄めて大海に放出するしかない。汚染土(除染土)は究極的には土に埋戻すしかないのと同然だ(除去土壌の処分法検討 環境省、県内19市町村で保管 茨城新聞 18.1.12)。国・東電にできることは、原発事故回避は不可能だった言い続けることだけである。