農業情報研究所意見・論評・著書等紹介原子力関係2021年1017日(10.18追記)

 

「廃炉は復興の前提」 岸田首相 福島第一原発で語る

 

  岸田文雄首相が17日、京電力福島第一原発を視察、東電幹部らに「廃炉は復興の前提だ。地元との信頼関係を大事に、しっかり作業を進めていただきたい」と語ったそうである。

 

 岸田首相、福島第1原発を視察 就任後初、復興拠点も 共同通信 21.10.17

 

 安倍・菅政府は、福島の見せ掛けの「復興」を「前提」に東京オリンピック・パラリンピックを強行した。しかし、岸田首相によれば、福島復興は2020年どころか半世紀後、あるいはそれ以上後のことかもしれない。炉心溶融を引き起した原発の廃炉は、燃料を取り出さずに「石棺」で原子炉建屋を覆う可能性に言及されるほどに難しい(福島第一原発廃炉「戦略プラン」 「石棺」の記述削除へ それでも石棺はないと保証できない現実 農業情報研究所 16.7.16)。

 

 デブリ取り出しは再び環境を汚染し、作業員の命を危険にさらす危険性を伴う。まことに「廃炉は復興の前提」だ、廃炉が完了するまでは、福島復興を語る人たちは銘記すべきだろう。

 

 <関連情報>

 

 首相「原発処理水対策を徹底」 福島再生、復興推進会議 共同通信 21.10.15

 

 

  (1018日追記)安全なデブリ取り出しが技術的に可能になったとしても、取り出したデブリの安全な保管と最終処分の方法(注)が確立しないかぎり、デブリ取り出し自体が新たな災厄をもたらすことにもなりかねず、デブリを取り出さない方がマシな場合もあり得る。この場合にも、復興の妨げとなる「処理水」と称する汚染水を垂れ流し続けることになる。

  (注)東電によれば、「金属製の密閉容器に収納したうえで、発電所内に整備する保管設備に移送し、金属またはコンクリート製の密閉した部屋の中で保管(乾式保管)をします。その後の扱いについては、調査や研究開発等の成果をふまえつつ、処理に向けた検討結果を踏まえて決定していく」(取り出したあとの「燃料デブリ」はどうするのか?