農業情報研究所意見・論評2011年6月9日

復興構想会議の正体見たり 消費税増税 小農家切り捨て 原発温存 TPP推進・・・

 東京新聞によると、”政府の東日本大震災「復興構想会議」(議長・五百旗頭(いおきべ)真防衛大学校長)の第一次提言素案が八日、判明した”そうである。

 復興財源に増税明記 構想会議が素案 東京新聞 11.6.9

 同紙が伝えるところをそのまま記すと次のとおり。被災地が緊急に策定を望んでいる、国の支援による再建に必要な資金供給メカニズムには全く触れることなく、財源論が先行(国民から吸い上げた血税を、復興のためにどう使おうというのだ)するばかり、戸別所得補償で護られるはずだった小規模農家や漁家は切り捨てられ、国民は原発の脅威にさらされ続け、貿易自由化(TPP)で農業や国民生活は破滅的影響を受ける。これは復興構想会議ではない。大震災被害に追い打ちをかける日本崩壊構想会議である。


 復興財源として国債を発行する場合に所得、消費税などを念頭に「基幹税」を中心とする増税で償還するよう要請。壊滅的な被害を受けた農林水産業の再生では集約化を中心課題に挙げ、自由貿易推進による経済再生、地域を絞って規制を緩和する「特区」創設も盛り込んだ。

 東京電力福島第一原発事故を踏まえ、エネルギー政策の抜本見直し、再生可能エネルギーの導入促進が必要だと指摘した。

 十一日の次回会合では、この素案をたたき台に議論し、月末の提言決定に向けた意見集約を急ぐ。ただ、増税をめぐっては異論も予想され、取りまとめが難航する可能性もある。

 提言は、財源に関し「将来世代に負担を先送りすることなく、今を生きている世代で確保」とし、国債市場の信認を確保するため復興支援策と同時に財源措置を決定する必要があると強調。増税と併せた歳出の見直しや、民間資金の積極的な活用も打ち出した。

 復興事業の担い手は「市町村が基本」と明記。迅速な復興を支援するため、住宅地や農地など形態別に法律が分かれる土地規制を見直し、用途変更の手続きを一本化するよう求めた。住宅の高台移転をめぐる公費買収の是非など、津波被災地向けの具体策は未調整として触れなかった。

 防災対策では、被害を最小化する「減災」の考え方を提起。防波堤や避難施設の整備などにとどまらず、防災教育などソフト面も含めた対策を総動員すべきだとした。

 農業再生について、平野部を中心に農地集約を進めて効率化する方向性を提示。拠点漁港の復旧・復興を急ぐとともに、漁船・漁具の共同化や集約を促す。

 経済再生や雇用確保策では「自由貿易体制の推進や外国企業による投資促進」を挙げたほか、被災地を「少子高齢化の社会モデルの先鞭(せんべん)」と位置付け医療、福祉の拡充による雇用拡大を目指す。

 原発事故被害を受けた福島県を「放射能汚染の除去や再生可能エネルギー研究の場」にすると強調。ただ、エネルギー政策の転換は「総合的・多角的な検討が必要」として「脱原発」の方向性は明示しなかった。

◇素案のポイント

 復興構想会議の第一次提言素案のポイントは次の通り。

▽復興財源として国債を発行する場合、「基幹税」の増税で償還。

▽農林水産業は集約化が中心課題。

▽地域を絞って規制を緩和する特区創設。

▽自由貿易体制の推進で日本経済を再生。

▽エネルギー政策の見直し、再生可能エネルギー導入促進が必要。

▽利用形態別の土地規制を見直し、用途変更手続きを一本化。

▽「減災」に向けて防波堤の整備や防災訓練など政策を総動員。