農業情報研究所意見・論評・著書等紹介2014年8月29日

想像力 福島を大規模土砂災害が襲ったら・・・

 東京新聞によると、広島市の土砂災害が首都圏にも土砂災害への不安を呼び起こしているということである。

 「広島 ひとごとじゃない」 土砂災害の不安 首都圏にも 東京新聞 14.8.28 朝刊 1面

 首都圏にだって土砂災害危険区域は至るところにある。当然起きるべくして起きる不安だ。しかし、広島市の土砂災害から私の頭に真っ先に浮かんだのは、福島県でこんな災害が起きたらどうなるかということだ。

 山は除染されていない。河川、ダム、ため池などの底には放射性セシウムがいっぱい溜まっている。除染で出た汚染土を入れた袋が県内至るところにある仮置き場に山と積まれて野ざらしになっている。福島県の土砂災害危険箇所分布図を見ると、放射性物質がいっぱい降り注いだ阿武隈山地や安達太良山地は危険箇所がいっぱいだ。ここで大規模な土砂災害が起きれれば、除染された住宅(地)や農地もすべて元の木阿弥だろう。

 真っ先にそんな想像が働かないほどに原発事故は「風化」したのだろうか。これも私の想像力が言わせることである。

 28日付の日本農業新聞のコラムに「国が除染を拒んでいる森林、ため池、ダム、河川からの「二次汚染」の可能性もある。二次汚染源はほかにもある。福島県内至るところに小山のように積まれた大きな袋だ。中身は除染汚染土、破れて中身がこぼれそうなものも目に着く。これらを安全に収納する「中間貯蔵施設」はどこに建設するかも未だ決まっていない」(「福島、真の復興 第2の原発重大事故防げ」 日本農業新聞 14年8月28日 2面)と書いたのも、こうしたことが念頭にあったからである。