農水省 米消費動向調査を廃止 食料自給などどうでもいい?

農業情報研究所(WAPIC)

08.5.23

  農水省が、「米の消費動向等調査」に基づき毎月発表されてきた「米の1人1か月当たり消費量」統計を今年度をもって、すなわち平成20年3月分を最後に廃止するそうである。理由は、「国の統計業務の減量・効率化等を進める」ためで、「米の消費動向については、総務省の家計調査等により把握が可能」であるとも言う。

 しかし、家計調査では、米への支出額しか分からず、さらに消費世帯・生産世帯別の消費量も把握できない。

 農水省調査によると、最近では消費世帯の米消費に回復の兆しが現われている一方、(ファストフードが遅れて進出してきたためか)生産世帯での消費が依然として減少しつつあることなどがうかがわれる。家計調査ではこうしたことも分からない。

 米消費量は、国の食料自給率引き上げのための努力や食育の成果の最も端的な指標になる。穀物と食料品価格が世界的に高騰、食料自給率引き上げが喫緊の課題となっているときに、なぜこんな節約をせねばならないのか、まったく理解できない。農水省、あるいは政府は、食料自給などどうでもいいと考えているのではないかとさえ勘ぐりたくなる。

 この調査費用がどれほどかかるのかしらないが、メリットも、実現の見込みもまったく不明で、農地に炭素を貯留するための堆肥の原料となるべき”未利用バイオマス”もすべて燃やしてしまう”食料と競合しない”バイオ燃料の開発や奨励のための費用に比べれば、微々たるものだろう。「減量・効率化」しなければならないのは、どっちなのだろうか。