米価・米需給をめぐるニュースと論調

 最終更新:2017年3月22日

【JA全農米穀事業部】多様な集荷対応の強化 目標310万トン確保-29年産米生産・集荷・販売基本方針 農業協同組合新聞 17.3.22

社説:コメ販売競争激化 新たな市場ニーズ探れ 秋田魁 17.3.10

新潟産コシヒカリ、43年ぶり安値 豊作・競争激化 日本経済新聞 17.3.6

米国産 全回で安値 取引量2.5倍 国内需給に影響懸念 16年度米SBS終了 日本農業新聞 17.3.4

契約栽培1万トン以上 外食・中食需要照準 16年比5倍に拡大 18年産業務用米で全農 日本農業新聞 17.2.28

拡大へ全農は、従来品種と作期をずらせ、収量が多い、「ほしじるし」や「あきだわら」「やまだわら」などの品種の導入を選択肢として提案。家庭向け需要を狙う高価格帯の米品種だけでは収穫作業が集中し、規模拡大が難しいといった課題の解決策として勧める。

主食用16年産米用途 130万トン不均衡 家庭用過剰に 業務への誘導課題 農水省が試算 日本農業新聞 17.2.12

コメ、業務用の卸値上昇 飼料用へ転作進み品薄感 日本経済新聞 17.1.20

SBS最安値 国産米への影響は必至 日本農業新聞 17.1.19

米2万トン市場隔離 豊作背景に 供給過剰感解消へ 全農にいがた 日本農業新聞 16.12.29

16年産米動向 価格の回復はまだ途上 日本農業新聞 16.12.28

16年産米 小売価格 上げ幅鈍く 本紙調査 日本農業新聞 16.12.28

米SBS再開 売り渡し価格下げ 調整金禁止が影響 日本農業新聞 16.12.17

県産米の需給調整を強化 農水省、保管費助成を延長 新潟日報 16.12.14

住友化学、コメの新たな「値決め」に挑む 減反廃止に商機をさぐる(吉田忠則) 日経ビジネス 16.12.9

事前契約120万トン超 「複数年」前年の3倍 16年産米で全農 日本農業新聞 16.12.2

新銘柄は高級路線 16年産米の商戦本格化 日本農業新聞 16.11.11

締まる米需給 国は実態伝える努力を 日本農業新聞 16.11.4

販売価格反映せず 農水省調査に違和感 SBS米卸が証言 日本農業新聞 16.11.1

農水省調査対象の業者 山本農相のパー券購入 外国産米取引 東京新聞 16.10.28 夕刊

売り渡し価格「卸と調整」 SBS米 商社が証言 日本農業新聞 16.10.27 1

16年産米 業務用価格回復が焦点(論説) 日本農業新聞 16.10.24

SBS米扱う理由 商社「安いから」 相場は国産の2割安 本紙聞き取り調査 日本農業新聞 16.10.24

16年産米取引 青森県産2銘柄は価格上昇 東奥日報 16.10.15

輸入米の不透明取引調査 農相「黒塗りでも非開示」 東京新聞 16.10.13

輸入米調査 4割で金銭やりとり 国産価格「影響なし」 東京新聞 16.10.7 夕刊

新米価格「高い」多く 9月DI、3年2カ月ぶり水準 日本経済新聞 16.10.7

過剰作付け2年連続減 16年県産米 減反取り組み状況 新潟日報 16.10.4

主食用米 東日本で減少 飼料用米は増加(上) 農業協同組合新聞 16.10.4

主食用米 東日本で減少 飼料用米は増加(下) 農業協同組合新聞 16.10.4

輸入米の安値流通へ抜け道 兼松、卸売業者にリベート 東京新聞 16.9.28 朝刊

概算金アップ、コメ離れに懸念も 店頭価格は見通せず 秋田魁 16.9.26

コメ概算金1—2割増 中国地方 中國新聞 16.9.24

SBS価格偽装 公表より安く販売 米卸「最大60キロ3600円」 国産 影響の可能性 日本農業新聞 16.9.23

<コメ概算金>東北そろって上昇 河北新報 16.9.18

16年産米概算金、福島県内全域で大幅増 風評回復基調に期待 福島民友 16.9.17

輸入米で偽装取引 公表より安く流通も 日本農業新聞 16.9.15

<コメ概算金>会津産コシヒカリ1万2100円 河北新報 16.9.15

輸入米 高値に見せかけ 「調整金」還流、国は放置 毎日新聞 16.9.14

輸入米価格偽装 徹底した情報開示必要 毎日新聞 16.9.14

<輸入米価格偽装>「だまされたのか」憤る農業関係者 毎日新聞 16.9.14

<コメ概算金>青天の霹靂1万4500円 河北新報 16.9.13

<コメ概算金>岩手ひとめぼれ1万1800円 河北新報 16.9.13

<コメ概算金>山形つや姫1万5500円 河北新報 16.9.13

宮城)16年産米の概算金、2年連続上昇 朝日新聞 16.9.10

主力の「ひとめぼれ」(1等米60キロあたり)は、前年より1500円(15%)高い1万1500円。「ササニシキ」も1500円(15%)増の1万1500円となるなど、主な銘柄はすべて前年を上回った。

県産コシ卸売価格500円上げ 16年産 実質据え置き 新潟日報 16.8.8

輸入米、落札1万トンを超す 国産高値で外食採用も 日本経済新聞 16.9.8

 主食用輸入米の主力、中粒種の米国産うるち精米が半分近い4866トンを占めた。産地の米カリフォルニア州では豊作傾向になっている。政府から民間への売り渡し価格は税込みで1キロ約168円に。国際相場安に加え、供給が増えて3月の前回入札と比べて10円ほど下がった。

16年産米概算金 需給締まり 上げ幅焦点 日本農業新聞 16.8.24

 2016年産米の概算金が出始めた。需給の締まりで引き上げが期待される。主力銘柄は15年産と比べ60キロ当たり1000円前後の上げ幅で動きだした。B銘柄は低価格に品薄が加わり、引き合いも強く、1000円を超える値上げが期待される。集荷の現場は競争激化の兆しが出始めている。概算金の引き上げが小売価格にどの程度連動するかは不透明で、価格の動きに注視が必要だ。
 概算金は7月の超早場米産地を皮切りに、北陸、関東の「コシヒカリ」産地が今月中にまとまる。9月に入ると東北が出そろう。昨年は1000円前後の引き上げだった。3000円前後の大幅引き下げとなった14年産からの回復は一部にとどまっている。
 16年産は飼料用米への転換が進み、来年6月末の民間在庫は180万トン前後と5年ぶりの200万トン割れが見込まれる。概算金がどの程度の引き上げとなるか、米価回復につながるかが焦点だ。
 北陸、関東の「コシヒカリ」は、プライスリーダーの新潟一般コシが800円上げの1万3600円となり、同水準の上げ幅で追随する見込みだ。現在の「コシヒカリ」の相対価格が、1年前と比べ1000円ほど値上がりしたのを反映したためとみられる。
 東北の主力銘柄は、先行する関東、北陸「コシヒカリ」を大きな判断材料としている。15年産の販売好調に支えられ、関東「コシヒカリ」と同水準にまで回復すると見込まれる。
 低価格帯のB銘柄は飼料用米への転換が進み、15年産の相対価格は2000円前後の大幅な値上がりとなった。品薄状態は16年産も続きそうだ。農家に支払われる「生産者概算金」の段階でも、1万円台に回復する銘柄が続出すると期待されている。この結果、安値だった10年産や14年産に出現した“概算金1万円割れ銘柄”は、姿を消しそうだ。
 一方、米卸への売り渡し価格である相対価格は、概算金より小幅の引き上げとなりそうだ。既に事前契約で示した相対取引基準価格は、引き上げ幅が500円ほどにとどまっているケースが多い。スーパーなどで売られる、家庭向けの小売価格の上げ幅が見通せないため、慎重な価格設定となっている。販売されている超早場米の小売価格も、前年と比べ値上がり幅は小さい。
 今後の波乱要素として、集荷競争の激化が想定される。この3年ほどは、「いつでも手当てできる」と、産地に入る集荷業者は少なかった。今年はB銘柄を中心に活発な動きを見せている。既に関東は、地元の業者だけでなく、新たな業者も加わり、徐々に現地価格を引き上げている。東北の産地JAにも、「これまでにないほど、取引の話が舞い込んでいる」という。売り手市場への突入で、JAの集荷力が改めて問われる。

仮渡し金800~1100円増額 新潟日報 16.8.23

【米生産流通最前線2016】異論が相次ぐ新米価格 中食業界 安定取引を(上) 農業協同組合新聞 16.8.5

【米生産流通最前線2016】異論が相次ぐ新米価格 中食業界 安定取引を (下) 農業協同組合新聞 16.8.5

米事前契約復活 産地と卸の関係強固に 日本農業新聞 16.7.22

概算金500~600円上げ 需給改善、他産地追随へ 宮崎、高知 16年産早期米 日本農業新聞 16.7.20

銘柄米競争/需給のミスマッチ解消を(社説) 河北新報 16.7.2

収穫前契約の基準価格 1~4%引き上げ 16年産米で全農 日本農業新聞 16.6.24

16年産米の動向 需給締まり事前契約増 日本農業新聞 16.6.15

15年産米 売価設定 終盤も弱気 スーパー 販売減を警戒 日本農業新聞 16.6.15

米ナラシ 全国で発動 相場上向き補填圧縮 農家収入は目減り 15年産本紙試算 日本農業新聞 16.5.5 

経営環境 「悪化」4割 集落営農 景況感調査 日本農業新聞 16.4.22

加工用米 生産拡大を 実需者団体が共同声明 日本農業新聞 16.4.13

銘柄米健闘 試練乗り越え努力続く 日本農業新聞 16.3.26

コメ新市場、取引初成立 茨城産コシヒカリ132トン 日本経済新聞 16.3.25

酒米取引 複数年契約拡大を 生産、実需で在庫確保 農水省提示 日本農業新聞 16.3.23

コメ農家を守るとコメ輸入が増えるジレンマ 日本経済新聞 16.3.21

米価横ばい ナラシ補填減少の恐れ 日本農業新聞 16.3.4

コメ、内外価格差が拡大 米国産は増産観測で下落 日本経済新聞 16.2.23

維持~上げ 3分の2 37%下げのスーパーも 楽観は禁物 米の小売価格、店舗調査 日本農業新聞 16.2.23


「米価高くなる」見方が継続-関係者判断
 農業協同組合新聞 16.1.14

コメ銘柄間の価格差が縮小 中食・外食、値上げの可能性 日本経済新聞 15.12.22

新潟コシ5キロ2000円超 もう一段上げには慎重 米の店頭価格 本紙調査 日本農業新聞 15.11.24

15年産コシ卸値500円上げ JA全農県本部 作況悪化で数量不足 新潟日報 15.11.19

「過剰県」解消に重点 来月からキャラバン 16年産米で政府・自民党 日本農業新聞 15.11.10

13年以降 低米価、消費促さず 適切な価格設定重要 米穀機構調査 日本農業新聞 15.11.10

米の概算金 前年産より1000円~1500円増  農業協同組合新聞 15.11.9

【27年産米 米流通最前線(2)】 作況指数「100」 需給緩和から一転タイトへ 農業協同組合新聞 15.11.4

(関連記事)
前年より43万8000t減-27年産主食用米 (15.10.30

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【27年産米 米流通最前線】価格変動のリスク対応へ 取引市場の整備を (15.08.31

不透明な15年産米 響く低価格帯の不足感(論説) 日本農業新聞 15.10.24

【27年産米 米流通最前線】主食用の値上がりに中小米卸は戦々恐々 農業協同組合新聞 15.10.23

◆9月中旬に異変現物、先物とも急伸

 まず、別表の大阪堂島商品取引所東京コメ10月限の一代足のチャートを見ていただきたい。10月限は27年産米を最初に受渡し出来る限月で、新米動向を知るうえで注視されていた。
 チャートはコメ先物市場で売買される10月限がどういう値動きをしたかを示したものだが、これで9月15日を境に異変が起きたことが読み取れる。先物市場については、その仕組みがやや複雑なため誤解を生む要素がないわけではないが、この取引市場はコメの流通業者、需要者にとっても、生産者、集荷業者にとっても大きなメリットがある市場で、なによりもコメを産業化するインフラとして必要不可欠な市場である。
 生産者にとってのメリットとは何かというと単純に半年先のコメの価格が分かることで、かつそこに売れば半年先の所得が確定できる。しかも100%代金が保証される。コメ先物市場の使い方については後述するが、9月15日を境に2000円近くも急騰した異変とは何だったのか?

【表 東京コメ201510月限(日足)】

◆新米収穫最中の水害 集荷業者も被害に

 直接的原因は、関東や宮城県を襲った9月10日の水害。特に常総市は鬼怒川が決壊、大きな被害となった。時折しも新米収穫時期の真最中で倉庫に入るはずの新米が刈り取れなくなった。被害は生産者だけでなく農協のカントリーや集荷業者の自社家屋にまで及んだ。常総市の水田作付面積は茨城県全体の5%を占めるに過ぎないが、この地区には首都圏に玄米を直売する集荷業者が数多く存在し、少なくとも4社が被害にあった。
 水害の影響は9月18日に開催された米穀業者間の席上取引会に直接現われた。この取引会には、首都圏のみならず東北、新潟、関西からも参加、まず主催者から被害にあった常総市の集荷業者に見舞金が手渡され、その後に新米取引会が行われた。この取引会でこれまで新米の出回り時期には見られなかった2つの大きな異変があった。
 ひとつは本来新米を売りに出すべき千葉・茨城の集荷業者が買い声を上げたこと。千葉・茨城の集荷業者は例年その年に収穫される早期米を8月時点で9月、10月渡し条件といった先渡し条件で売り契約をするのが常だが、その必要玉が確保出来ない状況に陥った。買いを入れた集荷業者はいずれも新米の集荷量不足を口にする。その量は昨年同期に比べ2割から3割減といったもので生産者からは「コメが採れていない」と言われているという。昨年のこの地区の作況は104の豊作で、今年が平年作でも収量減という印象を受けるのはやむを得ないが、それにしても2割、3割減というのは大き過ぎる。
 その点については飼料用米の生産増の影響が大きいと指摘する。飼料用米の生産に大きくシフトした栃木県で集荷している業者はなんとこれまで業務用米として集荷出来たあさひの夢等Bランク米は8割が飼料用米に回り、主食用で集荷できる量は2割に留まるという。 飼料用米増産による業務用米市場の影響については、商社系卸も懸念する。この商社系卸は主食用米だけでなく原材料用米、飼料用米も取り扱っているほか、グループ会社が2000軒の稲作農家と直接買い取り契約しているだけあって産地情報を実に良く調べている。その商社系卸の担当役員は「27年産米に業務用米として使用されるべきBランク米は関東地区だけで5万tが飼料用に転用された」と見ている。このため今後業務用米市場のタイト感が強まると予想している。
 飼料用米増産の影響はこれだけに留まらない。産地の生産者や農協、集荷業者から聞こえて来るのは飼料用米増産によるカメムシ被害の拡大。販売価格が極めて安い飼料用米に農薬等の経費をかけると経費倒れになるため農薬の散布をしないことがカメムシを発生させ、これが主食用米にも被害を拡大させているという。このことは27年産米の2等落ちの理由でも明らかである。農水省が1020日に公表した9月末現在の検査状況によると2等以下に格付けされた理由は、着色粒(カメムシ類)因るものが26年産は15・9%だったが27年産は27・9%に急増している。着色粒は農水省の統計上は収量にカウントされるが、流通現場では色彩選別機で弾かれるため結果的に主食用米の供給量減少の要因になる。

◆先物市場で現物買受け 新たなコメ取引手法実践

 業者間席上取引会で起ったもう1つの異変は、関西の業者が「27年産国産米1等置場9700円」で売り唱えたこと。席上取引会では、通常白米やくず米は別にして検査米は産地銘柄を明示して売り唱えるのが慣例になっている。関西の業者は産地銘柄を明らかにせず単に"27年産国産米1等"という条件だけを示した。これはこの業者が大阪堂島商品取引所の東京コメで現受け(納会で現物を受け切ること)を前提にした買い玉を建てており、そのコメをこの席上取引会で11月渡し条件で売り唱えた。清算取引が主目的であるコメ先物市場では「売り方勝手渡し」が原則で、事前にどのような産地銘柄が渡って来るのか知ることは出来ない。 この業者は東京コメの先物価格が9000円台で取引されていた時点で割安と受け止め買いを入れた。取引会ではこの業者の売りに対して3社が買い声を上げ1100俵が成約した。つまりこの業者は業者間取引で先物市場で買ったコメを換金したわけで「買いヘッジ」を実践したことになる。
 買いヘッジを実践している業者はこの業者だけでなく、1016日に日本橋で開催されたコメ先物セミナーで福岡の卸が自社が行っている買いヘッジの事例を紹介した。それによるとこの卸は東京コメで11月、1月、3月と隔月ごとに買いヘッジ。それを現受けして福岡まで運ぶ。運賃は1俵800円かかるが、それでも地元産のコメより安ければメリットがある。かりに地元産のコメが安くなれば、東京コメの買い玉を売り戻して清算すれば良いだけでまさには買いヘッジ。
 買いヘッジしているのは流通業者だけではない。関東で70ha耕作している生産者は東京コメの全限月に買い玉を建てている。普通生産者が先物市場を利用するのは自らが生産するコメ販売額を確定させるため売り玉を建て「売りヘッジ」するのが一般的だが、なぜこの生産者は買いヘッジしているのか? 理由は単純で「自社で生産するコメより先物市場で買った方が安いから」。この生産者は自ら大規模に稲作生産を行うだけでなく、自社で精米工場を建設、周辺農家からもコメを集荷、中食・外食企業等へ販売している。事前にこうした需要者と契約した販売価格よりも東京コメの先物価格が安ければ買いヘッジが成り立つ。
 コメの価格変動が著しくなればなるほど生産者にとってもこうした経営判断が必要になる。

◆価格変動も読める先物 生産者・農協にとっても必要

 現在、コメ業界では27年産米の市中相場がさらに値上がりするのではないかという見方が広がり、白米卸等は戦々恐々の状態にある。すでに東北の全農県本部の中には27年産は事前契約で100%契約済みになったというところもあり、契約が遅れた卸は頭を抱えている。値上がりを予想する要因は27年産主食用米の生産量不足が第一の原因で、農水省が近く発表する1015日現在の作況や収穫量を注視している。それ以上に不安を掻き立てているのが、これまでコメ業界とは縁のなかった資本が入り込みコメを買い漁っていること。大手資本によるパワーゲームが再燃する気配で資本力のない中小卸は厳しい戦いを強いられることになる。 そうした戦いを乗り切るためにも先物市場の機能を学び、自らの経営リスクをいかに回避するかの手立てを考えなくてはいけない。半年先の価格が分かるというこの一点だけをとっても大変重要な市場で、その重要性は生産者・農協にとっても同じである。

米の生産費増 60kg1万5416円-26年産 農業協同組合新聞 15.10.19

 10aあたりの全算入生産費は135185円で前年産にくらべ0.9%増加した。乾燥・調製作業の委託が増加したことで賃借料と料金が増えたことが要因。60kgあたりの全算入生産費は1万5416円と前年産にくらべて1.2%増加した。
 60kgあたりの全算入生産費を作付規模別にみると以下のようになっている。
0.5ha未満=2万5510
0.5~1ha=2万307円▽1~2ha=1万6586円▽2~3ha=1万4522円▽3~5ha=1万4181円▽5~10ha=1万2111円▽1015ha=1万1761円▽15ha以上=1万1558

価格低迷 脱出の兆し 13年産水準近づく 主産地の新米 売り場に続々 日本農業新聞 15.10.17

<コメ概算金>東北軒並み上昇 河北新報 15.10.2

 東北の全農各県本部が2015年産米の仮渡し金として設定した概算金は、過去最低水準に落ち込んだ14年から一転、軒並み上昇した。飼料用米などへの転換で過剰作付けが解消され、需給状況が改善したのが大きな要因。ただ、コメの消費低迷の構造に変化はなく、ブランド米と、その他主力銘柄との価格差が広がりつつある。

 各県本部が各農協に提示した概算金(60キロ、1等米)は表の通り。14年までは販売委託を受けた生産者に対する設定額だったため単純比較できないが、1300~3000円の引き上げ幅となった。
 最も高い概算金となったのは山形県のつや姫。全農山形県本部は、各農協が経費を引いた後に農家が手にする生産者概算金ベースでつや姫が1万5000円、はえぬきが1万円になるよう金額を示した。
 成田尚米穀集荷販売課長は「つや姫は山形を代表するトップブランド米。集荷の結集を図る意味で高めの設定にした」と説明する。
 青森県の新品種として今秋デビューする「青天の霹靂(へきれき)」は1万3000円。全農青森県本部の太田修本部長は「新潟県産コシヒカリなど全国の上位銘柄を参考に概算金を決めた。県全体をけん引するブランド化を目指す」と強気の姿勢をにじませた。
 宮城や岩手のひとめぼれ、秋田のあきたこまちなど伝統的品種は1万円の大台回復にとどまった。概算金のアップで店頭価格は5キロで100円程度上がるとみられ、販売動向に神経をとがらせている。
 全農秋田県本部の佐藤英一米穀部長は「値上げを消費者がどう受け止めるか。売れ残った14年産米の安売りに引きずられるのを懸念している」と指摘。「高価格帯と安いコメの両極端に分化する中、中間にある東北の品種は不利な状況を強いられつつある」と話す。

コメ概算金3年ぶり増 中国5県 中国新聞 15.9.30

つがる弘前農協が米概算金独自上乗せ 陸奥新報 15.9.26

 つがる弘前農協(西澤幸清組合長)は25日、2015年産米の生産者概算金(1等米、60キロ)について、全農県本部が県内10農協に目安として示したJA概算金よりも200円高い「つがるロマン」9400円(前年比1800円増)、「まっしぐら」9200円(同1900円増)に決定した。生産者の意欲向上を目的とした独自の対応で、同農協は今後の追加による1万円到達を目標とし、最終精算までの達成に向け有利販売に努める。

秋田)県内で稲刈り始まる 概算金は上昇 朝日新聞 15.9.26

 実りの秋を迎え、県内で稲刈りが本格化している。農家がJAにコメを納める際に受け取る概算金(前払い金)は、過去最低だった昨年から持ち直したが、農家にはまだ物足りない。
 昨年の新米の概算金は、あきたこまちで1等米(60キロ)が8500円と、1985年の販売開始以来最低だった。今年は、飼料米への転換などで主食米の需給が改善する見通しとなり、JA関係者によると、全農あきたが県内JAから引き取る価格は1万200円で各JAが手数料を差し引いたり、独自に上乗せしたりして農家に払う概算金は9700円前後という。
 大館市の農業奈良公雄さん(55)は17日から「あきたこまち」の刈り取りを始めた。「出来は上々。台風の影響がなかったのが大きい」と収穫には手応えを感じているが、概算金には不満が残る。「1万2千円ぐらいなら良いけど、これでは厳しい。設備投資にお金がかかり、機械が壊れたらやめることも考えないといけない」と、米価のさらなる上昇を願っていた。

概算金 引き上げも1万円届かず農家落胆 デーリー東北 15.9.24

 出来秋を迎え、コメの収穫が始まった青森県内。今月中旬には、2015年産米価の目安となるJAグループの概算金が決まった。主力品種は過去最低だった14年産米から1500円以上引き上げられたが、採算ラインとされる1万円には届かず、県南地方の農家からは落胆の声が漏れる。米価の先行きが見通せず、来年以降の作付けに不安を抱える人もいる。

JA概算金前年上回る 県内全域の今年産米 福島民報 15.9.24

 全農県本部が県内17JAに提示したコメ農家への平成27年産米の仮払金「生産者概算金」を決める基準となるJA概算金が県内全域で前年を上回ったことが23日、分かった。飼料用米への転換が進み、需給バランスが調整されたことが金額に反映された。ただ、東京電力福島第一原発事故に伴う風評は根強く、農家からは一層の支援強化を求める声が上がっている。
 全農県本部が同日までに県内各JAに提示した。主力品種のコシヒカリのJA概算金は【表】の通り。全農は昨年の生産者概算金にJAの経費として差し引かれた650円を加えて今年産米と比較している。浜通りは60キロ当たり9100円で前年比1550円増。中通りは9300円で1450円増で、会津は1万1300円で650円増となり、3地方でいずれも前年を上回った。
 この他、ひとめぼれは浜通りが1150円増の8300円、中通りが1050円増の8500円、会津が650円増の9300円となった。
 全農県本部は今年、主食用米から飼料用米への転換を各農家に呼び掛けた。この結果、県内では、今年の飼料用米の生産量が約2万トンと、前年実績4500トンの約4倍になる見通し。
 全農は需給バランスの改善が全国的に進んだとして主食用米の価格が上昇すると判断し、概算金の上積みを決定した。

■県内農家支援強化求める

 県産米をめぐっては、原発事故の風評が依然厳しい状況が続いている。県によると、本県のコメの産出額は事故前の22年が791億円だったが、原発事故があった翌23年は750億円と減少。25年は754億円とやや持ち直したが原発事故前の水準には戻っていない。
 会津地方のあるJA幹部は「生産者の状況を考慮し、精いっぱいの金額を設定したい」と述べ、JA概算金に上乗せした形で生産者概算金を支払う方針を示す。
 一方、二本松市の二本松農園でコメなどを生産する農業男性(56)は「JA概算金が上がったとはいえ、農機具や人件費、肥料代などを考えるとまだまだ採算が取れないのが実情だ。政府や全農は農家の現状にもう少し耳を傾けてほしい」と訴えた。

■全国の概算金決定方式変更

 全農は27年産米から全国の概算金の決め方を変えた。制度の変更点は【図】の通り。これまでは都道府県ごとに、各単位JAの経費を想定した上で農家への支払額を設定。本県では浜通り、中通り、会津の産地ごとに一律で決めていた。
 全農は今年から全国の都道府県本部が各JAに基準額を示した上で、農家への支払額は各JAがそれぞれ独自に手数料を引いたり、上乗せしたりして設定する形とした。関係者によると、消費者が購入する際の小売価格には大きな影響はないという。

米需給引き締まり 転作順調天候不順 卸に不足感じわり 日本農業新聞 15.9.22

県米穀集荷協組仮渡し金 JA概算金と同額 陸奥新報 15.9.20

県内のコメ集荷業者らでつくる県米穀集荷協同組合は19日、青森市内で役員会を開き、出荷契約を結んだ生産者に前払いする2015年産米の仮渡し金(1等米、60キロ)を決めた。10月に市場デビューする県産米新品種「青天の霹靂(へきれき)」は1万3000円、「つがるロマン」は9200円、「まっしぐら」は9000円に設定した。出荷基準の「玄米タンパク質含有率6・4%以下(水分15%換算)」に満たない青天の霹靂は1万円。いずれも全農県本部の「JA概算金」と同額に定めた。

仮渡し金、農協系と同額/県米穀集荷協組 東奥日報 15.9.20

 県内の精米業者でつくる県米穀集荷協同組合は19日、青森市で役員会を開き、2015年産米の出荷契約を結んだ生産者に前払いする仮渡し金を、農協系の全農県本部が15日に決定したJA概算金と同額に決めた。

米概算金上げ基調 確実な販売と価格期待(論説) 日本農業新聞 15.9.19

  2015年産米の概算金が出そろってきた。関東・北陸の「コシヒカリ」が60キロ1万1000円前後で、最も高い価格帯で同1万6000円前後となった。東北は従来の主力銘柄が同1万円前後、ここ数年、注目を集める新品種が同1万5000円前後とみられる。需給改善の産地努力を映し前年産に比べ全体的に上げ基調だ。今後、実需への確実な販売と適正価格の設定による店頭での“見える化”と消費の下支えに期待したい。

  出来秋に支払う一時金となる概算金は、出荷契約を結んだ生産者を対象に県域、JAごとに決めていく仕組み。全農は8月、概算金の設定方法について単位JAに提示するいわゆる「JA概算金」と、これを受けて単位JAが生産者に支払う概算金を設けることを明らかにした。一部産地の米販売定手数料をめぐり公正取引委員会から昨年、行政指導を受けたのを踏まえた。

  公表についても集荷競争の観点から「商売に基づく情報を積極的に出す必要はない」とする一方、産地によって「今回の設定方法で従来取り組んでいる」「昨秋以降の米をめぐる流れを踏まえ、情報を発信することにした」など判断はさまざまだ。

  飼料用米など主食用以外の品目での作付転換が進むなど需給が改善に向かっているのが数字に反映されている雰囲気は読めた。ただ前年産と単純に比較した場合、全体的には上昇幅にばらつきがある部分もある。

  理由がある。東日本大震災の発生後、米主産地が被害を受け、供給への不安により一時上昇、13年産で下落した。このため共同計算で赤字になった産地は、14年産の概算金を低く設定せざるを得ない状況があった。

  関東や東北での豪雨が与えた産地への影響が心配だが9月後半に入り各地で収穫期を迎えている。前年産では需給のミスマッチにより販売価格が下落、国が一定量の米を保管する売り急ぎ防止対策を打ち出すなど、今春に向けて官民挙げて需給改善に取り組んだ。複数卸によると4月以降、14年産米の消化に向け販売量が増えた。

  15年産の生産も産地の取り組みが奏功し、生産数量目標の面積換算値(142万ヘクタール)に比べ8000ヘクタールの超過達成が見込まれるという。平年作の場合、生産量は当初の目標としていた751万トンを割り込むとみられる。農水省が7月に示した需給見通しによると、15年産の需要量を770万トン程度と見込んでおり、単純に差し引くと20万トンほど足りなくなる可能性があるとの見方もある。

  売り場では8月中・下旬からの天候不良により15年産米の出回りが遅いという。このため14年産の販売を進める動きがあると聞く。売り急ぎ防止対策で保管した米が11月以降に出回っても「値崩れを起こすような影響を与えることはない」と見定める卸関係者も多い。今後の作況指数と消費動向に注目したい。

<概算金>会津産コシヒカリ1万700円 河北新報 15.9.19

 全農福島県本部は18日までに、県内各農協に支払う2015年産米の概算金を決めた。主力品種の会津産コシヒカリ(60キロ、一等米)は1万700円。概算金の設定方式が変わり単純比較はできないが、前年を700円上回った。他の銘柄でも前年を超える価格が示されたとみられる。
 関係者によると、コシヒカリは中通り産が9300円(前年比2100円増)、浜通り産は9100円(2200円増)だった。ひとめぼれは会津産が8700円(700円増)、中通り産が9200円(2400円増)、浜通り産が8300円(1800円増)。天のつぶは前年の7000円を1000円前後上回った。
 同県の14年産米の概算金は、供給過剰に加え、東京電力福島第1原発事故の風評被害の影響で大きく下落。浜通り産コシヒカリは前年より4200円安い6900円で、東北最大の下げ幅となった。
 ことしは飼料米への作付け転換などで供給過剰がやや改善し、13年産米の価格水準に近づいた。全農県本部の担当者は「需給バランスが改善し、昨年より販売環境がよくなると見込んでいる」と語る。
 全農県本部は概算金の金額を本年度から非公表にした。県内17農協は、全農福島が提示した概算金を参考に、農家に仮払いする生産者概算金を決める。

<青天の霹靂>新潟産コシヒカリ並み価格に 河北新報 15.9.16

 全農青森県本部は15日、青森市の県農協会館で県内10農協の組合長を集めた会議を開き、各農協に支払う2015年産米の概算金を決めた。関係者への取材によると、ことしデビューする新品種「青天の霹靂(へきれき)」(60キロ、1等米)は1万3000円前後と、新潟県産コシヒカリに近い金額を設定。主力品種のつがるロマンで9200円となった。
 全農は15年産米から新しい概算金の設定方式を導入。全農県本部の示した概算金を基準に各農協が生産者概算金を決めるため、従来の概算金と単純に比較できないが、つがるロマンは過去最低だった14年産米の7600円を大幅に上回った。まっしぐらも9000円と前年の7300円から上昇した。
 全農県本部の太田修本部長は「主食米の需給が大幅に改善し、作況指数も100前後で堅調に推移すると判断した。生産者の手取りを上げるべく、消費者のところに出向いて宣伝活動に努めたい」と話した。
 各農協は理事会などを開催し、遅くとも17日までに生産者概算金を決定する。全農県本部は、競合業者に有利となる情報を公表すべきでないと判断し、ことしから概算金を非公表にした。

こまち実質概算金9700円前後か 昨年比1000円程度増 秋田魁 15.9.12

 JA全農あきたは11日、各JAに支払う2015年産米の「JA概算金」を決定した。関係者によると、あきたこまち1等米(60キロ)は1万200円。各JAの販売手数料を差し引いた農家への実質的な前払い金「生産者概算金」は9700円前後が中心になるとみられ、過去最低の8500円だった昨年を千円余り上回る見通し。全国的な転作拡大による需給改善が見込まれ、3年ぶりに持ち直した。
 14年産米の概算金はコメの供給過剰により、全国的に過去最低水準に落ち込んだ。JAや農家の危機感を背景に飼料用米などへの転作が各地で拡大し、15年産主食用米の作付面積は初めて生産調整の目標数値を達成した。
 需給バランスが改善し、県外主要産地でもJA概算金は前年の概算金に比べて上昇基調にある。新潟産一般コシヒカリが1万2800円(800円増)、宮城産ひとめぼれが1万円(1600円増)となるなど軒並みアップした。
 ただ農林水産省によると、コメの民間在庫数量(6月末時点)は昨年を10万トン上回る230万トンと過去10年間で最高水準。生産量が減る見込みの中、消費は上向いていないことから、全農あきたは「需要減を招かないよう、消費者の理解を得られる概算金の設定が必要だ」と農家に対しても理解を求めた。

<コメ概算金>あきたこまち1万200円・秋田 河北新報 15.9.12

 全農秋田県本部は11日、秋田市のJAビルで農協組合長らを集めた会議を開き、県内各農協に支払う2015年産米の概算金を主力品種のあきたこまち(60キロ、1等米)で1万200円と決めた。支払い方式がことしから変更となり、各農協がこの概算金を参考に生産者概算金を決めるため単純比較は難しいが、過去最低だった前年の8500円から持ち直した。
 全農県本部はことしから金額を非公表とした。関係者によると、あきたこまち1万200円のほか、ひとめぼれ9500円(前年8000円)、めんこいな9200円(同7800円)、ゆめおばこ9200円(同7700円)だった。
 一部農協は同日、生産者に渡す概算金を決定。あきたこまちは1農協が1万円、2農協が9700円。ひとめぼれは1農協が9300円、2農協が9000円だった。他の各農協も来週前半までに生産者概算金を決める見込み。
 全農県本部運営委員会の木村一男会長は「生産調整が奏功して需給が引き締まるのではないか」と米価回復を期待。一方、米の集荷販売を手掛ける大潟村あきたこまち生産者協会の涌井徹社長は「消費拡大で需給が改善したわけではなく、去年下げすぎた反省から政治的に上げただけだ」との見方を示した。

<コメ概算金>主力ひとめぼれ1万円・岩手 河北新報 15.9.12

 全農岩手県本部は11日、県内各農協に支払う2015年産米の概算金を、主力品種のひとめぼれ(60キロ、1等米)で前年に比べ1600円高い1万円と決めた。概算金の上昇は3年ぶり。
 14年産までの概算金は、全農県本部が銘柄ことに金額を決め、生産者に直接提示していた。15年産の生産者概算金は全農県本部の概算金を基に、各農協が最終的に設定する。
 ひとめぼれ以外の品種は、あきたこまちが9600円(前年比1700円高)、いわてっこ、どんぴしゃりは、いずれも8600円(同1500円高)となった。主食米の販売目標は12万1000トン。
 15年産米の概算金は、飼料用米への作付け転換による生産抑制で過剰作付けが改善しつつあり、将来的に需給が均衡していくことを想定した。主力のひとめぼれについては、宮城県産が1万円に決まったことも考慮した。
 全農県本部の関上康則米穀部長は「農家のモチベーション向上のためにも(1万円の)大台が必要と考えた。県産米が高値で販売できるようキャンペーンなどに積極的に取り組みたい」と話した。

JA全農が15年産米の概算金決める はえぬき1500円、つや姫は2500円上げ 山形新聞 15.9.12

 JA全農山形は11日、山形市で運営委員会を開き、出荷契約を結ぶ生産者に前払いする2015年産の概算金(1等米60キロ)を決めた。在庫過剰や豊作を受け大幅に下落した14年産に比べ、全般的に価格は上昇した。前年比で主力品種「はえぬき」はおおむね1500円上がり、1万円前後(推計)。ブランド米「つや姫」は2500円ほど上がって15千円前後(同)となる見込み。
 これまで、全農山形は運営員会で県内各JAの販売手数料などの経費を勘案し、試算した経費を差し引いた金額を示してきたが、今回からは各JAに対し経費を差し引かずに通知した。昨年、庄内地方の5農協が農家から受け取るコメの販売手数料をほぼ同額にしたのが独禁法違反(不当な取引制限=カルテル)に当たる恐れがあるとして、公正取引委員会から警告を受けたことによる対応。
 公表についても改め、概算金の額ではなく、前年比の増減のみを示した。推計値はこれを基に、前年と同じベースで山形新聞が算出した。
 他の主要銘柄は、いずれも前年比で、おおむね▽コシヒカリ2千円上昇(推計1800円)▽ひとめぼれ1500円上昇(同1万円)▽あきたこまち1700円上昇(同1万円)―となった。
 14年産は「はえぬき」が過去最低の8500円となるなど、消費が減っているにもかかわらず、在庫が余っている状況や、産地間競争などの影響で全国的に米価が下落した。全農の他、農林水産省、県などは主食用米の出荷を抑制しようと、飼料用米への一部転換を水稲農家に呼び掛け、生産者と需給バランスの改善に取り組んできた。
 全農山形は、こうした取り組みの成果や出来秋以降の契約状況、在庫量などを踏まえ、好調な「つや姫」以外の銘柄でも、おおむね1万円前後となる概算金を決定した。

<コメ概算金>つや姫1万5000円前後・山形 河北新報 15.9.12

 全農山形県本部は11日、県内各農協に支払う2015年産米の概算金を決定した。高級ブランド品種「つや姫」(60キロ、1等米)は、農家が受け取る生産者概算金が1万5000円前後になるよう設定した。概算金が暴落した14年産を2500円程度上回り、過去最高だった12年産に次ぐ水準に回復した。
 主力品種のはえぬきは生産者概算金が1万円前後、コシヒカリは1万800円前後になるよう、概算金を決めた。14年産と比べはえぬきは1500円程度、コシヒカリは2000円程度それぞれ高くなった。
 14年産の生産者概算金は、はえぬきが前年比2500円減の8500円、コシヒカリが2900円減の8800円と大幅に落ち込んだ。堅調な販売が続くつや姫でさえ、1万2500円と1200円も下回った。
 全農山形によると、全国的に飼料用への作付け転換が進み、主食用の需給環境が改善したことが概算金の回復につながった。担当者は「出来秋のスタート価格を維持できるよう販売力を強化したい」と語った。
 全農山形は生産者が誤解する恐れがあるとして、各農協に支払う概算金の具体的な金額は公表しないことを決めた。

<コメ概算金>全農青森、新方式導入で非公表 河北新報 15.9.11

 全農青森県本部は10日、農家から販売委託を受けた際に農協が前払いする概算金について、2015年産米の額を非公表にすると発表した。全農が、各農協が概算金を設定する新方式を全国一斉に導入するため。農協間の競争活発化が期待される一方、地域により受取額に差が生じ生産者に不公平感が高まる恐れもある。
 記者会見した太田修本部長は非公表の理由について「概算金は全農青森と各農協との重要な取引条件。競合業者に有利となる情報を自ら公表すべきでない。全農からも公表すべきでないと通知があった」と説明した。公表するかどうかの判断は各都道府県本部によって分かれている。
 青森県産米の概算金はこれまで、全農青森が銘柄ごとに一律に決め、生産者に示していた。新方式導入後は全農青森が県内10農協に概算金を提示。各農協がこれを基準に、金額を上乗せしたり販売手数料を差し引いたりして農家に支払う生産者概算金を設定する。
 14年産米は主力品種のつがるロマン(60キロ、1等米)で7600円、まっしぐらで7300円といずれも過去最低を記録。ことしは新品種「青天の霹靂(へきれき)」のデビューもあり、太田本部長は「競争の活性化で概算金が上昇すればよい」と期待感を示す。
 全農青森によると、山形県で昨年9月、5農協が米の販売手数料をめぐり価格カルテルを結んだとして公正取引委員会から行政指導を受けたことが、新方式導入の一因となった。
 全農青森は15日に各農協に基準となる概算金を伝える。各農協は17日までに生産者概算金を決める。

<コメ概算金>宮城ひとめぼれ1万円 河北新報 15.9.11

 全農宮城県本部は10日、県内各農協に支払う2015年産米の概算金を、主力品種のひとめぼれ(60キロ、1等米)で1万円と決めた。支払い方式が変更されたため単純に比較できないが、8400円だった昨年に比べ1600円高い。過去最低水準に低迷した県内の米価は、やや持ち直した形となった。
 概算金はこれまで、全農が生産者に直接提示する仮渡しの額だったが、15年産からは各農協に提示する方式に改めた。各農協は概算金を基に、生産者への仮渡し金を最終的に決める。
 ひとめぼれ以外の概算金はササニシキ1万円、みやこがねもち1万3000円。前年方式の概算金に比べ、それぞれ1400円、2000円高く、ともに上昇した。県内の農協幹部は「新米ひとめぼれについては、生産者への仮渡し金が1万円近くの水準まで回復できるだろう」との見通しを示した。
 米価をめぐっては昨秋、東北のほとんどの主要銘柄で1万円を大幅に下回った。政府などは飼料用米への作付け転換を図り、主食用米の生産抑制を呼び掛けてきた。
 ただ、農水省が公表した6月末のコメ民間在庫数量は230万トンで、依然として前年同期(220万トン)を超える高水準。今後、収穫を迎える15年産米も東北、北陸が「やや良」の豊作基調になっており、厳しい状況は続くとみられる。
 全農県本部は「飼料用米や豆などへの転作で全国的に過剰作付けが解消された結果、昨年に比べ需給状況が改善しつつある。農家の所得向上につなげるため、販売努力を重ねたい」と話した。

一般「コシ」500円上げ 60キロ1万5500円 15年産相対価格でJA全農にいがた 日本農業新聞 15.9.9

 JA全農にいがたは8日、2015年産「コシヒカリ」(一般)の当初の相対販売基準価格を、1等米60キロ当たり1万5500円とすることを明らかにした。前年同期に比べて500円の引き上げとなった。魚沼、岩船、佐渡も、過去最低だった14年産水準を500~800円上回った。16日から県外出荷を始める。
 
 全農にいがたは、新潟市で開いた新潟米懇談会で基準価格を示した。魚沼は、1等米60キロ当たり1万9300円で前年同期に比べて800円増。岩船と佐渡は、1万5800円で500円増となった。生産者の所得確保に加え、14産米が全量完売できる見通しとなっていることや、全国で飼料用米の生産が広がったことも踏まえて決めた。「コシヒカリ」の販売量は、16万6500トンを計画する。
 
 全農にいがたは今後、JA集荷の推進や販売・宣伝の強化に取り組む。関東や関西で、書道家の武田双雲さんを起用したテレビコマーシャルを放映する。新潟市で結成したアイドルグループNGT48との連携で話題づくりもする考えだ。

県産米値上げ 生産者は慎重な見方 新潟日報 15.9.9

県産コシ、卸業者「試金石の年に」 新潟日報 15.9.9

県産コシ、3年ぶり値上げ 新潟日報 15.9.9

2015年産卸売価格 魚沼産2万円回復せず

 JA全農県本部(新潟市西区)は8日、2015年産新潟一般コシヒカリを卸売業者に販売する価格(卸売価格、60キロ当たり)について、前年産比500円高い1万5500円にすると発表した。値上げは3年ぶり。...