農業情報研究所
中国:遺伝子組み換え作物の開発に急進
農業情報研究所(WAPIC)
2002.4.24
中国は食糧安全保障に関する懸念に駆られて、遺伝子組み換え(GM)作物安全性にかかわる議論を重視することなく、作物のゲノム研究に狂奔している。米国のsoyatech.comがAsia Intelligence Wireをソースとするこのような情報を伝えている。
それによると、中国科学アカデミー傘下のゲノム研究所副所長のYu Junは「ほとんどの中国人民は・・・自身の腹を満たさねばならないために」、そのような問題にはほとんど関心を向けていない。
彼は、1年以内にイネ・ゲノムの解読を完成し、次いで国の大量の輸入品である大豆の研究に移りたいと言う。さらに豚・鶏についても研究が必要だと言っている。
政府は13億の国民を養う必要があり、高収量作物の開発を急いでいる。
Soybeens next GM target as China seeks food security,soytech.com,4.22
なお、現在までに中国で栽培されているGM作物は害虫抵抗性の棉(Bt棉)で、1999年30万ha、2000年50万haにBt棉が栽培されたが、2001年には150万haに急増した(ISAAAによる)。