農業情報研究所(WAPIC)

シカゴ商品取引所小麦・トウモロコシ・大豆先物相場(期近・セツルメント)の推移

史上最高:小麦=9.24/bushel(08.6.26) トウモロコシ=7.7325/bushel(08.6.1) 大豆=16.58/bushel(08.7.4)
1bushel=27.215kg(小麦・大豆)、25.401kg(トウモロコシ)

ニュース(最新:14.10.30)  コメント(最新:14.9.4

最近260取引日13.10.18-14.9.29

ニュース

14.10.30

,Bloomberg,14.10.30

渋滞で大豆の月間上げ幅が2008年以来の最高に。トウモロコシも含め、今年の収穫量は農場からの輸送能力を超えている。

14.10.24

14.10.11

Corn Tumbles Most in Five Weeks on Bumper Crop; Soy Drops,Bloomberg,14.10.11

14.10.8

Grain rallies as traders rush to buy,FT.com,14.10.8

Grain prices rallied as traders closed their bearish positions ahead of a key monthly production report, with wheat jumping almost 4 per cent.

While bumper crops in key growing countries have depressed grain prices to multiyear lows, traders were having pre-harvest jitters, and were closing their “short” positions, said analysts.

This had resulted in a rush to buy corn, soyabeans and wheat. CBOT December wheat gained 3.6 per cent to $5.09½ a bushel, December corn added 2.9 per cent to $3.42¼ a bushel and soyabeans gained 1.4 per cent to $9.55 a bushel.

14.9.12

Wheat Extends Drop to Near Four-Year Low as Global Supply Climbs,Bloomberg,14.9.12

Corn Declines to Four-Year Low as USDA Sees Bigger Crop,Bloomberg,14.9.12

Grain stocks set to be highest since 2003,FT.com,14.8.11
世界穀物在庫 2003年以来の最高―FAO

14.8.21

Soybeans Fall to Four-Year Low on Big Pod Tally by Tour,Bloomberg,14.8.21

14.8.13

Soybeans Fall to Lowest Since 2010 on Record U.S. Crop,Bloomberg,14.8.13
Soybeans fell to the lowest since 2010 after a government report showed supplies will be bigger than forecast in the U.S., the world’s top grower.------

Corn drops on record output forecasts,FT.com.14.8.13
Record US production forecasts for corn and soyabeans pushed prices lower as near-perfect weather conditions continued to help crop growth.------

14.7.22

Soybeans Extend Loss as U.S. Crop Seen in Best Shape Since 1994,Bloomberg,14.7.22

Corn Declines to Four-Year Low on Favorable U.S. Weather,Bloomberg,14.7.22

コメント

14年9月4日

9月3日 トウモロコシが2010年6月30日(ブッシェル3.542ドル)、小麦も2010年7月13日(ブッシェル5.356ドル)以来の最低に。米国(トウモロコシ)及び世界(小麦)の記録的収穫予想で。

,Bloomberg,14.9.4

それでも円/ドルはこの1ヵ月の間に102年ほどから105円程度にまで急降下、輸入価格は下がるどころか上がる恐れさえある。

14年2月20日

ブラジル干ばつでトウモロコシも急騰

Corn Near Four-Month High as Brazil’s Drought May Cut Production,Bloomberg,14.2.20 

14年2月19日

ブラジル干ばつで大豆が急騰

Soybeans Near Two-Month High on U.S. Exports, Brazil Drought,Bloomberg,14.2.19

14年1月24日

米国小麦主産地で異例の寒波。冬小麦の大きな被害が予想されることから、米農務省よる世界の記録的生産予測で2010年7月以来の最低にまで落ち込んだ小麦が3ヵ月ぶりに急騰。

Wheat Jumps Most in Three Months on U.S. Freeze Threat,Bloomberg,14.1.24

13年11月11日

金曜日(10日)米農務省発表の12月1日現在の米国在庫が予想外に少なかった(それでも前年を30%上まわるが)ことから、トウモロコシが急騰

13年11月10日

小麦はブッシェル6ドルの大台割れ、トウモロコシもブッシェル4ドルの大台すれすれまで下落

13年11月9日

原料作物価格のこのところの下落でバイオ燃料生産が回復の兆しを見せはじめ(→バイオエタノール・トウモロコシ・RBOBガソリンの先物相場と米国のエタノール生産量の推移)、米国のバイオ燃料生産のための原料作物の需要増大が見込まれる。8日、下落続きだったトウモロコシと大豆に反転の兆しが現れた。ただし、環境保護庁(EPA)が「再生可能燃料基準」が未だ決まらず、エタノールの将来性は確かなものとは言えない。

 参照:米EPA バイオ燃料の義務的使用目標を初めて切り下げへ 市場に柔軟に対応と,13.8.7

13年8月27日

米国中西部を襲っている高温による収量減少の恐れからトウモロコシ、大豆が急騰。

13年5月16日

5月14日までは限月が5月(13日)、5月15日からは限月が7月(13日)。

14日から15日にかけで小麦は7.0140ドル→6.9360ドル、トウモロコシは7.0660ドル→6.5060ドル、大豆は15.2440ドル→14.1260ドルと変化、特にトウモロコシと大豆が急落しているが、これは限月が変わったことを反映している。7月限でみれば、それぞれ7.1060ドル→6.9360ドル、6.5240ドル→6.5060ドル、14.1460ドル→14.1260ドルで、大幅下落があったわけではない。

13年4月30日

アイオワ、イリノイ、ウィスコンシンなど主産地で季節外れの寒さと雨。播き付け遅れの懸念からトウモロコシが1ヵ月前のレベルにまで急騰。

13年3月29日

 米国トウモロコシ作付面積 77年来最高に 食料価格安定・安定確保にはつながらず

 USDAが28日、今季の米国のトウモロコシ作付面積が昨季の9715万5千エーカー(3886万f)より増えて9728万2千エーカー(3891万f)、この77年来の最高になるだろうと発表した。これを受けてトウモロコシ先物はストップ安の暴落となった。

 とはいえ、1年前のレベルに比べれば、なおブッシェル1ドル(20%)ほど高い。気象当局は今年も昨年並みの干ばつ、あるいは大洪水の可能性を指摘しており、面積拡大は必ずしも収穫増加に結びつかないだろう。その上、トウモロコシや大豆の拡大は、その生産や環境の長期的持続可能性も脅かす。

 バイオ燃料原料と蛋白源の世界的需要増大がもたらした最近の価格高騰に伴うコーンベルトのトウモロコシと大豆の作付拡大は草地を犠牲とするものだった。コーンベルト西部、ノースダコタ、サウスダコタ、ネブラスカ、ミネソタ、アイオワを含む5州における草地転換を評価するサウスダコタ州立大学研究者の最近の研究によれば、2006〜2011年における草地の純減は53万fに達していた。トウモロコシ・大豆生産は浸食のリスクが高く、また干ばつに弱い限界地に拡大している。さらに、草地転換は湿地に近接する場所に集中しており、プレーリー・ポットホール地域で繁殖する水鳥も脅かすという。

 Grassland conversion in the Western Corn Belt [Sustainability Science],PNAS,3.6

 トウモロコシ・大豆作付の歴史的拡大は、食料の価格安定や安定確保を保証するものではなく、アマゾンや東南アジアの熱帯雨林の破壊にも似た環境損傷(規模では比較にならないが)をもたらしかねないと知るべきである。

13年2月13日

 トウモロコシが12年6月25日以来、初めて6ドル台に。ただし、円安で輸入価格は下がるどころか上がるかもしれない。日本の畜産農家には恩恵が及ばないだろう。

13年1月12日

 11日に発表された米農務省(USDA)の月例世界市場報告が、干ばつによる減収と飼料需要の増大で米国のトウモロコシと小麦の期末在庫が市場の予想を下回ると予測した。これを受け、しばらく低迷してきたシカゴ先物相場が反騰に転じた。乱高下の元凶は市場なのか、USDAなのか・・・。

12年12月19日

 輸出販売・エタノール生産の不振でトウモロコシ先物が低迷だが・・・

 12月17日にトウモロコシが前週末(14日)から少し上がったように見えるが、これは期近限月が12年12月から13年3月に切り替わったためである。13年3月限月で見れば7.306ドルから7.24ドルにかなり(1%ほど)下がっている。

 米農務省(USDA)発表の12月6日現在における2012/13年度米国トウモロコシ成約輸出量は1248.8万トンで前期より46%減少、USDAがデータ公表を始めた1990年以来の最低レベルに落ち込んでいる。

 http://www.fas.usda.gov/EsrQuery/esrpi.aspx

 米国で生産されるトウモロコシの40%を費消する燃料エタノールの生産も、エタノール国内需要の不振を補ってきたブラジルへの輸出の不振で、今年初め以来、低迷したままだ。干ばつによる供給不足の懸念からの急騰が一段落したいま、トウモロコシの上げ材料は当分見つからない。しかし、日本の畜産農家、これで一安心とはいかない。日本の畜産農家の必要とする量のトウモロコシをどこからどう調達するのか、それも今後の難題になるだろうからである。

 トウモロコシの世界一の輸入国である日本の年間輸入量は1500万トン、ところが、USDAの最新(12年12月)予測では、日本が専ら頼ってきた米国のトウモロコシの2012/13年度(9月−8月)の輸出量は3100万トンとなっている。生産減少のために、輸出も2008/09−2010/11年の3年間平均の4757万トンに比べると1657万トンも減少、日本(1500万トン)、メキシコ(900万トン)、韓国(800万トン)の輸入需要を満たすだけでこれを超えてしまう。そのうえ、なおしばらくは続くという干ばつによるミシシッピの水位低下で、穀物を輸出港(メキシコ湾岸)に運ぶ物流網が途絶えてしまう恐れさえある(ミシシッピの低水位で輸出穀物等輸送能力が激減 農産物生産者価格を脅かす)。もはや、価格だけの問題ではなくなっているのである。

 (12年12月13日

 インドの小麦輸出が急増 シカゴ相場は急降下したが・・・

11日に発表された米農務省(USDA)の月例世界市場報告がインドの輸出の急増でタイトな世界小麦需給がいささか和らぐと予測したことから、シカゴ小麦先物相場が急落した。中国、カナダ、オーストラリアの生産増加で2012−13年の世界小麦供給は増えると見通されるが、消費はそれ以上に増える。しかし、そのために生じる世界小麦需給の逼迫を和らげるほどにンドの輸出が増加するという。

 インドは2011年9月に、国内価格を安くするために続けてきた小麦輸出禁止を公式に解いた。その結果、干ばつのロシア・ウクライナからの、いわゆる黒海小麦の輸出減少を埋め合わせるかのように、安価なインド小麦が世界市場に流れ込んだ。インド小麦は、中東や東アフリカで黒海小麦に取って代わりつつある。インドは過去5年、小麦を全く輸出しなかったが、2012年の輸出はウクライナ、アルゼンチン、カザフスタンなどの伝統的輸出国をしのぐほどに増えるだろうという。

 http://usda01.library.cornell.edu/usda/current/grain-market/grain-market-12-11-2012.pdf
 関連ニュース:
Wheat exports may help check rising global prices,Hindu Business,12.3

 しかし、インドの小麦生産は天候次第、地球温暖化は安定供給の妨げとなるだろう。主要輸出国の一つをなすアルゼンチンについて、天候不順による収量減少と品質低下(大雨によるカビの発生)で2012/13年の小麦輸出は大きく減るだろうという最新情報もある(Poor wheat crop in Argentina, which is expected to limit exports,Merco Press,12.10)。小麦価格高騰に歯止めがかかったと見るのは楽観的にすぎよう。 

12年12月11日

 南米の低価格トウモロコシとの厳しい競争やミシシッピ川の水位低下による輸送の困難(→ミシシッピの低水位で輸出穀物等輸送能力が激減 農産物生産者価格を脅かす)による米国のトウモロコシその他の穀物の輸出不振への恐れから、トウモロコシや小麦が大きく下げた。

12年11月13日

 11月9日(金曜日)、USDAの月例報告が、前月とは反対に、アメリカのトウモロコシ生産量を前月予測より少しばかり引き上げ、大豆収量を前月予測より600万トン(9%)も引き上げた。

USDA:FAS, Grain: World Markets and Trade,November 2012:http://www.fas.usda.gov/psdonline/circulars/grain.pdf
USDA:FAS,Oilseeds: World Markets and Trede,November 2012:http://www.fas.usda.gov/psdonline/circulars/oilseeds.pdf

それに応じ、金曜日の大豆は大きく、トウモロコシも少々下げた。12日(月曜日)には、乾燥による生育の遅れが懸念されていたブラジルの北部に雨が降り、また乾燥でアルゼンチンの播種が加速するとの予想が加わったことで、大豆は6月初めレベルまでに下落した。トウモロコシもブッシェル7ドルと、7月初めののレベルにまで戻した。

 昨年のG20農相会合の冒頭演説で、フランスのサルコジ大統領は、「農業市場は世界のすべての市場の中で最も透明性の低い市場です。・・・生産および消費の見通しはおろか、在庫の状況すら、だれも全体像を把握していません。入手可能な唯一のデータはアメリカ農業省のデータで・・・この透明性の欠如が価格急変動を助長しています。・・・これが機能している市場でしょうか?」と述べた。下のコメントで述べたように、こういう状況を変えるために、「供給、需要、在庫に関する正確で、タイムリーな情報を提供する」AMISが立ち上げられた。しかし、市場は相変わらずUSDAのデータと情報に振り回されている。

 しかし、そもそも、USDA以上に「供給、需要、在庫に関する正確で、タイムリーな情報を提供する」組織が他にあり得ると考えることが間違っているのではないか。それでも、市場は機能していないのではなく、それなりに機能しているのである。問題は、市場が送るシグナルを、我々がどう受け止めるかだ。価格急変動に振り回されてはならない、そこから市場の基調(ファンダメンタル)を読み取らねばならないということだ。

12年10月12日

 米農務省(USDA)が月例穀物世界市場・貿易報告で、50年来の干ばつによる米国のトウモロコシ減収が1996年以来最大になるからと、世界在庫予測を大幅に切り下げた。世界期末在庫は1ヵ月前に予測された1億2395万トン、2011/12推定期末在庫1億3154万トンに比べて大幅に減少、1億1727万トンになると予測される。消費量に比べての在庫率は13.7%で、1974年以来最低となる。最大生産国・輸出国である米国の在庫は前年より37%(約50日分)減って1573万トン(日本の1年の輸入量に相当)になるという。こうして、11日のシカゴ先物相場はこのところの低迷傾向から急騰に転じた。

 昨年のフランス主導のG20パリ農相会合は、世界穀物相場が専らUSDAの情報に振り回されて乱高下をするのを防ごうと、「市場の情報と透明性の改善」のための「農産物市場情報システム」(AMIS)の立ち上げを決めた。しかし、USDAの情報に振り回される状態は少しも改善されていない。事務局を任されたFAOにはそんなカネも人手もない。ただただ、今後の乱高下にご注意をと呼び掛けるばかりである。

12年9月29日

9月28日、米農務省(USDA)が9月1日現在のトウモロコシ在庫は1年前に比べて12%減、大豆在庫、小麦在庫もは同じく21%減、2%減と発表した。

 http://www.usda.gov/nass/PUBS/TODAYRPT/grst0912.txt

 トウモロコシ在庫は市場の予想を11%下回り、小麦在庫も市場の予想を8%下回る。米国農家は干ばつによる損害を最小限にとどめるべく大急ぎで収穫を進めており、そのためにこのところ暴落気味だったトウモロコシ、小麦が、この発表でストップ高の急騰に転じた。在庫データから逆算すると、9月までの3ヵ月のトウモロコシの飼料としての利用は前年を15−25 %下回るが、代わりに小麦の飼料としての利用が倍増していることになるという。

 大豆在庫は市場予想を大きく上回っているが、需要抑制には高価格が必要と、これも反騰に転じた。8月31日に終わる1年の第4四半期の大豆消費は4億9890万ブッシェル、前年同期の4億500万ブッシェルを大きく上回っている。大豆需給は今後半年、タイトになろうという。

 Grain jumps on US inventory figures,FT,9.29
 Corn Futures Jump Most Since June on Unexpected U.S. Supply Drop
,Bloomberg,9.28

 アメリカの干ばつに端を発した穀物価格高騰は収束に向かうように見えていたが、そういう観測はどうやら甘かったようだ。とはいえ、米(国際米価格の最近の推移)や小麦が現状程度にとどまり、前代未聞の値上がりがトウモロコシ(飼料)、大豆(飼料・油糧)にとどまるかぎり、影響は限定的、08年のような世界食料危機につながることはないだろう。実際、とんでもない値上りが始まって3ヵ月、世界のどこからも食料暴動は報じられない。畜産農家の悲鳴が聞こえるだけだ(イギリス:飼料コスト上昇で養豚農家撤退が続々 豚肉も贅沢品に,12.9.11

 アメリカの干ばつ引き起すかもしれないのは、世界食料危機ではなく、畜産と肉食文化の危機であろう。今のように肉や卵が毎日食べられるようになったのはそう昔のことではない。第二次大戦後のアメリカにおけるトウモロコシの大増産→トウモロコシを主成分する配合飼料の自動給餌―が可能にした畜産革命(工場畜産の開発と世界普及)がそれを可能にしたのである*。小麦を犠牲にしたアメリカにおけるトウモロコシ(とその輪作作物である大豆)の大規模生産の崩壊がもたらすのは、工場畜産の破綻であって、世界食料危機ではない。アメリカは、そもそも世界の穀倉などではなかったということだ。人類と地球環境にとって、トウモロコシ・大豆生産→工場畜産の破綻は、むしろ歓迎すべきものでさえある。

 *北林寿信「米国の肉牛生産の現状と狂牛病―“必然”の病をくいとめるには」 『科学』 科学(岩波書店) 2006年11月号

12年9月18日

干ばつと猛暑による減収を今の高価格で相殺しようと米国農民が収穫を急いでいる。一部農民は猛暑と干ばつによるアフラトキシンの蔓延を恐れ、さもなければ自身の貯蔵容器に貯蔵するトウモロコシを売りに出している。そのため、17日は暴落とも言ってよい動き。

 Speedy harvest cuts grain prices,FT.com,9.18

12年8月31日

30日の大豆、前日(17.632ドル/ブッシェル)に続き、史上最高を更新(17.702ドル/ブッシェル)。

 Drought drives soyabean futures to record,FT.com,12.8.31
  ----------The worst drought since the 1950s has lowered expectations for this year’s US soyabean and corn crops, sending prices of agricultural commodities soaring. The government estimated that 38 per cent of soyabean fields were in poor to very-poor condition this week.
Analysts say that prices need to stay high to slow consumption. Soyabeans are usually crushed into meal fed to animals and into vegetable oil.
But the US Department of Agriculture on Thursday reported another strong week of soyabean exports, with 731,400 tonnes of sales booked for the coming crop year, including 230,000 tonnes to China, the biggest importer. ----------

12年8月22日

米国中西部の作物を見て回る4日間のツアー参加者(農業者・農学者・ヘッジファンドアナリスト・ジャーナリスト)のリポートが、今年のトウモロコシと大豆の作柄は農務省(USDA)の予想よりずっと悪いことを明らかにしはじめた。

Corn and soyabeans gain on yield fears,FT.com,12.8.22
Corn and soybeans gain amid poor yield estimates,Financial Times,12.8.22,p.18

21日、トウモロコシ(9月限)は1ヵ月前(7月20日)に記録したばかりの史上最高値をさらに更新した。大豆(9月限)もブッシェル17.5ドルを超え、1ヵ月前に記録した最高記録に迫った。

12年7月20日

7月19日、遂にトウモロコシが8ドル、大豆が17ドルの大台超え。

12年7月9日

7月8日 トウモロコシ、大豆が史上最高

トウモロコシがストップ高、大豆も急騰。トウモロコシ期近(限月7月)相場は08年6月16日の7.7325ドルを超える7.7520では史上最高に、今季収穫後の12月限月も37セント(4.3%)の最高上げ幅で7.30ドルに。大豆は期近が45.2セント(2.8%)の最高上げ幅、08年7月3、4日の16.58ドルを上回る16.65ドルの史上最高に。

12年7月6日

トウモロコシが史上2番目、大豆も史上6番目の高値に 小麦も1年ぶりに8ドル台

7月5日の小麦・トウモロコシ・大豆、まさに「スカイロケット」と呼ぶにふさわしい急上昇。トウモロコシは7月3日(4日は独立記念日で休み)のブッシェル7.186ドルから一気に7.68ドル、08年6月16日の7.7325ドルに次ぐ史上2番目のレベルに上がった。大も3日の15.722ドルから08年6月末−7月初旬のブッシェル16ドル台に一気に上昇、史上6番目のレベルに達した。小麦も3日の7.882ドルから8.224ドル、11年5月末以来13ヵ月ぶりに8ドル台に。

なお、この急変動は、6月25日以来、すべての穀物と油糧種子のセツルメントがフロア取引と投機的色彩の強い電子取引の取引価格を結合して決定されるようになった(従来は、トウモロコシと大豆のセツルメントはフロア取引からのみ導かれていた)ことを反映している可能性がある。今後、投機的思惑による日々の変動が激しくなるかもしれない。

12年6月30日

トウモロコシ急伸、大豆は史上最高に迫り、大豆ミールは史上最高を記録

米中西部の熱波(38℃)による収量減少への恐れからトウモロコシが急伸、大豆は07年7月以来初めてブッシェル15ドルを突破。大豆ミールは08年6月に記録したトン434ドルを超えてトン436ドルと史上最高値を記録(→シカゴ商品取引所小麦・トウモロコシ・大豆・大豆ミール先物相場の長期推移)。畜産・バイオ燃料産業は大変だ。

12年6月28日

米中西部の熱波を受けて、小麦に続いてトウモロコシ、大豆も高騰の気配。インドもモンスーンの遅れで米、砂糖などが不作の恐れ。食料価格の世界的高騰が再来する恐れも出てきた。

12年6月26日

猛暑と干ばつによる米露の減収予測で小麦が急騰。トウモロコシは1937年以来最高の米国作付面積のおかげで、今のところ急騰を免れている。

12年4月28日

USDAが27日に発表した米国輸出輸出販売の数字が堅調な中国の需要を示唆していることから、トウモロコシが急騰、大豆は干ばつによる南米の不作も手伝い、2008年7月以来、初めて15ドルに迫った。ただ、中国の食料需要も飽和状態に達しつつある(一人一日当たり約3000キロカロリー)。中国の需要増加による値上りも、そう長くは続かないだろう。

 Private Exporters Report Sales Activity for Unknown Destinations and China、USDA,12.4.27

12年3月3日
 

豚肉生産のために中国の米国大豆・トウモロコシ購入が増大する(南米の生産・輸出は天候要因などで減少することが避けられない)との思惑から大豆とトウモロコシが急騰。

 

Soybean, Corn Futures Climb on Speculation China Will Boost U.S. Purchases,Bloomberg,3.3
Soybeans gained for a 10th straight session, and corn rose on speculation that
China, the world’s biggest pork producer, will increase purchases from the U.S. to feed a growing hog herd and slow food inflation.

Pork production in China, the top soybean importer, will climb to 51.6 million metric tons this year, up 4.2 percent from a year earlier, as the government increased insurance incentives for farms, a U.S. Department of Agriculture unit said yesterday. The China National Grain & Oils Information Center said on Feb. 29 that soybean reserves fell in recent weeks on increasing demand for animal feed.

“Rising pork production in China probably means more soybean and corn imports from the U.S.,” Mark Schultz, the chief analyst for Northstar Commodity Investment Co. in Minneapolis, said in a telephone interview. “These are demand- driven rallies.”

12年2月4日

ヨーロッパを襲っている猛烈な寒波で世界穀物価格の先行きの不透明感が増している。小麦の大輸出国でであるロシア、ウクライナの冬小麦は凍結で大幅減産が予想される。これがロシア、ウクライナの輸出制限に結びつくと、やはりロシア、ウクライナの干ばつ・森林火災を契機に起きた2010年8月以来の穀物価格高騰の再現となる恐れがある。当面、ロシア・ウクライナ両政府の政治的決定を睨みつつの相場展開となりそうだ。

 Wheat rallies on Russian export curb fears,FT.com.12.2.2
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/4190f374-4cbe-11e1-8741-00144feabdc0.html#axzz1lNQVVWZh
 Winter freeze stokes fear of jump in wheat Prices,Financial Times,12.2.4,p.12

ユーロネクスト(パリ・ロンドン)小麦・菜種先物相場の推移

12年1月13日

12日、USDAが予想外の世界供給増大を予測。トウモロコシと小麦がこの3ヵ月で最大の下落。

11年12月22日

アルゼンチン、ブラジルの熱暑と干ばつによる不作予想から久々の活況。

11年11月22日

トウモロコシがほぼ1年ぶりにブッシェル5ドル台に落ち込んだ。世界的不況で需要が減退するなか、ウクライナやロシアの復活で下落、ト割安となった小麦への配合飼料原料の切り替えも進む。当然の帰結だが、それでも世界最大の食肉加工会社・タイソンフーズの10月末で終わる第4四半期の利益は、穀物高騰と飼料コストの増大で前年同期の2億1300万ドル(一株ああたり57セント)から9700万ドル(同26セント)に下落した。

 Tyson Foods profit hit by higher grain, feed costs,Globe and Mail,11.21

 米国食肉産業の対日市場開放圧力も一段と強まる恐れがある。

11年10月4日

先週末、世界景気後退の恐れから、リーマンショック以来の劇的全面急落。

11年9月24日

世界経済先行き不安=需要減退の恐れから暴落ぎみ

11年8月27日

猛暑と乾燥、エタノール輸出需要がつり上げるシカゴ穀物相場

11年8月3日

2日、USDAが7月の猛暑で作物が回復不能に見えるほどダメージを受けたと報告。これを受け、トウモロコシ、小麦が6月半ば急騰、7ドル台に。7月の米国中部・東部は1955年以来の猛暑に襲われた。

11年7月16日

米国中西部で異常高温・乾燥が続く。減収の懸念から大豆とトウモロコシが続伸。

11年7月1日

米国農務省(USDA)が、米国におけるトウモロコシの今季作付け面積が1944年以来二番目の9228万エーカー(3690万ヘクタール)に達すると発表したことを受けてトウモロコシが急落、年初のレベルに戻ってしまった(期近:6.29ドル)。春小麦の米国作付け面積も予想を超えるとしたことから、小麦も昨年7月以来初めて6ドルを割り込んだ。

Corn Extends Worst Monthly Loss Since 2008, Wheat Falls on U.S. Plantings,B loomberg,7.1
Corn price plunges as US acreage rises,FT.com,6.30

日本の大手食品メーカーは「穀物価格の高騰を受け、七月一日から、パンやめん類の値上げに踏み切る」というが・・・。

 パン、めん値上げ 東京新聞 11年7月1日
 

11年6月22日

作物に損害をもたらす異常高温が米国中西部を襲うという予想から、トウモロコシ、大豆がわずかながらも持ち直す。

11年6月11日

トウモロコシが史上最高値に 小麦を上回る

6月9日に発表された米農務省(USDA)の月例世界穀物生産・消費・貿易報告が、トウモロコシの2011/12年度期末在庫予測を前月の1億2900万トンほどから1億1200万トンに大幅下修正した。悪天候で米国の生産が前月予測より800万トンほど減少、他方、世界消費は飼料用・バイオ燃料用需要の増大で前月予測を1100万トンほど上回るからだ。この在庫の低レベルは、穀物価格高騰から世界食料危機を招くに至った06/07年のレベル(1億1000万トン)に迫る。在庫率(在庫/消費量)は12.8%(新たな供給がなければ、1.5ヵ月しかもたない)にすぎない。それは06/07年の15.3%を大きく下回る。さらに、これを下回るまでに下がった前期(10・11年)の在庫率(13.9%)をも下回る。これを受けて9日のシカゴ先物相場(期近)は、夢のブッシェル8ドル(7.854ドル)に迫った。もちろん、史上最高である。6月7日にはトウモロコシが小麦を上回る稀有な逆転現象が生じたが、その差がさらに拡大、40セントに達した。飼料はトウモロコシより小麦の方が安い?

11年6月8日

6月7日、4月13日に続き2度目のトウモロコシと小麦の逆転現象が起きた。小麦よりトウモロコシの方が高い。小麦=7.336ドル/ブッシェル、トウモロコシ=7.364ドル/ブッシェル。Bloombergのデータによると。この逆転は1984年以来のことらしい。

 Corn Futures Costlier Than Wheat in Chicago for the First Time Since 1984,Bloomberg,6.8

11年5月19日

18日、小麦、トウモロコシ、大豆が軒並み急伸。理由は18日にコメントした通り。この日はミシシッピの大洪水でコメも急伸(ただし、バンコク輸出価格は低迷したまま)。

11年5月18日

既報のようなヨーロッパの干ばつ(西欧を襲う記録的干ばつ 世界穀物市場にまたも大波か)と、米国小麦産地の1996年以来最悪と言われる干ばつで、今年の冬小はの大幅減収が予想される。17日、小麦は再び8ドル近くまでジャンプ。

 Wheat Damage Claims on Dry Weather May Signal Worse Harvest Than Forecast,Bloomberg,5.17
Wheat crop fears stalk US and Europe ,FT.com,5.17

米国中西部の土は重機を使うには水が多すぎ、トウモロコシの播種が遅れている。5月15日現在の播種率は63%、去年の87%に比べて大幅な遅れで、2006−2010年平均の75%に比べても大きく遅れている。トウモロコシも再び7ドルを大きく超えるまでジャンプ。

 Corn Advances for Fourth Day as Wet Weather Delays Spring Planting in U.S.,Bloomberg,5.17

11年4月22日

米国中西部に雨。トウモロコシと大豆に作付けの遅れと収量低下の懸念。

11年4月19日

18日月曜日、アメリカ主産地の干ばつによる供給不安から小麦が盛り返す。小麦=7.75ドル、トウモロコシ=7.516ドル。

11年4月14日

4月13日、トウモロコシの方が小麦より高いという前代未聞の珍現象が起きた。小麦がブッシェル7.526ドル、トウモロコシがブッシェル7.554ドルだ。しかし、これを珍現象と言って済ませられるだろうか。小麦の方が安いとなれば、家畜飼料のトウモロコシから小麦へのシフトが起きかもしれない。そうした動きが強まれば、小麦相場が巻き返すかもしれない。そうなると、今度はトウモロコシが一段と上がる可能性がある。今後の食料と飼料、農業と畜産に何が起きるのか、わけの分からないことになってきた。ただ、安い肉をたらふく食べられる時代が終わりを告げつつあるということだけは確かだろう。

11年4月5日

4月4日、需要増加によって3月1日現在の在庫がこの4年来最低レベルに落ち込んだこと、米国中西部の悪天候による作付の遅れが懸念されることから、トウモロコシが引き続き急伸、ついに08年6月16日に記録した史上最高の7.7325ドルに迫る史上2番目の7.6ドル代に達した。小麦も中国や米国における干ばつへの懸念から急伸したが、トウモロコシとの差はわずか、言われなけらばどちらが小麦かトウモロコシか分からない状態となっている。世界が変わってしまったかのようだ。

11年4月2日

トウモロコシが続伸、史上最高値に接近。小麦とほとんど変わらないという前代未聞の事態に。

11年4月1日

3月31日、米国農民のトウモロコシ作付が昨季より5%増え、史上2番目の9220万エーカー(3690万ha.)になるけれども、3月初めに2007年以来最低レベルに落ち込んだ米国の在庫(65億2000万ブッシェル)はエタノール用需要や輸出需要の増加で立ち直らないというUSDAの予測を受け、トウモロコシがストップ高。トウモロコシ作付の増加は大豆を犠牲(作付面積1%減)にするから、在庫が既に2003年以来の低レベルとなっている大豆も急騰。昨年比で10%の作付面積増加が予測された小麦も、中国や米国の深刻な干ばつへの懸念から同様に急騰した。

 U.S. Farmers Report Increased Corn, Wheat, and Cotton Planting Intentions in 2011,USDA,3.31
 http://www.nass.usda.gov/Newsroom/2011/03_31_2011.asp

11年3月25日

24日に示されたUSDAのデータで、3月17日に終わる週に中国が2005年7月以来最大となる11万6000トンの小麦を米国から買い付けたことが明らかに。小麦生産地帯の干ばつよる減産で中国の輸入

他方トウモロコシについては、米国政府アナリストが、中国が急成長する肉消費のために外国飼料頼らざるを得ず、9月に始まる次期作物(さくもつ)年度にこの15年来最大となる250万トンを輸入するだろうと明かした。日本震災で6ドル代に落ち込んでいたトウモロコシも3月7日以来の7ドル代に乗せた。

大豆も、大雨でブラジルの収獲が遅れるのではないかという思惑から反転の兆し。

大輸入国・日本の大震災にもかかわらず、世界穀物・大豆市場の冷え込みは一時的なものにとどまりそうだ。

 Wheat Climbs After China Makes Biggest Weekly Purchase in Almost Six Years,Bloomberg,3.25
 China corn imports to hit 15-year peak,FT.com,3.24
Soybeans May Rebound On Speculation Heavy Rains Will Delay Brazil Harvest,Bloomberg,3.24

11年3月19日

米国中西部の洪水によるトウモロコシ作付の遅れの予測、米国冬小麦の主産地・カンザスやロシアにおける干ばつ・高温による冬小麦減収予測から全面急騰。

11年3月12日

米国穀物の最大の輸入国である日本が大地震で需要が落ち込むとの観測から全面下落。

11年3月11日

USDAが10日、大方の予想に反し、南半球の予想収穫量を前月から切り上げた。ブラジルの大豆は6850万トンから7000万トンに、トウモロコシも5100万万トンから5300万トンに切り上げられた。アルゼンチンとオーストラリアの小麦作付も以前の予想を上回る。

小麦の世界期末在庫は、オーストラリアの500万トン増を反映して400万トンほど増え、1億8200万トンに達する。07/08年に比べると5700万トンも多い。消費量に比べての在庫率も、007/08年の20%に対して27%だ。ただ、大量生産・需要国でありながら輸出国ではない中国とインドを除くと、18%だった07/08年の在庫率が22.7%に増えるだけである。そして、最大の輸出国である米国の期末在庫は、前月予想から68万トン増えただけである(2294万トン)。シカゴ先物相場の下落も比較的小幅で、高値基調が変わるように見えない。

トウモロコシの世界期末在庫はわずかに増えたが、在庫率は相変わらず15%の低水準、最大の輸出国である米国の在庫率はたったの5.8%である。トウモロコシ相場もほとんど変わらなかった。

http://www.fas.usda.gov/grain/circular/2011/03-11/graintoc.asp

大豆の期末在庫は、世界も米国もほとんど変わらない。大豆相場は僅かながら上がった。

http://www.fas.usda.gov/psdonline/psdreport.aspx?hidReportRetrievalName=BVS&hidReportRetrievalID=706&hidReportRetrievalTemplateID=8

11年3月1日

28日、トウモロコシが2月17日の7.128ドルを上回る7.224ドルに。08年7月7日(7.16ドル)以来の最高。

11年2月25日

「商品投機資金」が雪崩を打って石油に向かい、穀物は暴落を続けるかと思いきや、意外と下がらない。世間は穀物値上がりにおける投機の役割を過大に評価していないだろうか(サルコジ大統領や世界の多くの政治家は、最近の価格高騰を投機のせいにし、投機の抑制を優先政策に据えようとしているが、供給が需要の増加に追いつかない基調―投機を生み出す基本的背景―が変わらないかぎり、高値基調も変わらないだろう)。

11年2月23日) 

動乱・政変の中東・北アフリカの米国産品に対する需要がまったく見通せず、バイヤーがリスク回避に動いたために22日は暴落。ただ、需給逼迫のファンダメンタルは変わっていない。中東・北アフリカ動乱が引き起こす石油価格の高騰は、農業生産資材価格や輸送コストの増大、さらには食料生産のための土地のバイオ燃料作物用地への一層の転換を通じ、食料価格の高騰につなが可能性が高い。

11年2月10日) 

米農務省(USDA)が2月9日に発表した最新予測によると、米国のトウモロコシ期末(2011年8月31日)在庫は、15年来の最低レベル(1900万トン、消費量に比べての在庫率は6.5%)とされた先月の予想をさらに下回る1700万トンに落ち込む。予想消費量と比べての在庫率は5.8%(21日の消費分)に過ぎない。先月予想に比べて生産は変わらない。しかし、予想消費量が180万トンほど増えた。バイオ燃料(エタノール)原料用消費が126万トン増えたのが大きい。エタノール原料としての消費量は1億2573万トン、生産量の39.8%にも達する(http://www.usda.gov/oce/commodity/wasde/latest.pdf))。これでトウモロコシが急騰し、7ドル目前となった。

ところで、USDAが予測するこのようなエタノール原料用消費の増大は本当に実現するのだろうか。アメリカの燃料エタノールは、ほとんどがオクタン価を上げるために最大10%までのブレンドを許されたガソリン添加物として使われている。このようなエタノール添加ガソリンはガソリンと“実質的に同等”とみなされ、法的には“代替燃料”として認められていない。エタノール85%の代替燃料(E85)を使えるフレックス燃料車は、米国の2.4億台の車のうち、730万台にすぎない。従って、燃料エタノール需要量はガソリン需要量の10%を超えることができない。2010年のガソリン総消費量は約1400億ガロンだから、現在のすべての給油施設がE10を給油するとして、燃料エタノールの最大利用量は140億ガロンになる。しかし、すべての地域、季節で10%をブレンドすることはできない。実際の最大ブレンド率は9%、エタノール最大需要量は126億ガロンにとどまる(米国バイオ燃料利用目標 エタノールでは達成不能 インフラの壁,11.1.10)。ところが、2010年のエタノール生産量は、既にこれを超える130.4ガロンに達している(参照)。

ただ、環境保護局(EPA)は昨年秋、2007年以降モデル車について、エタノールを15%混合した燃料(E15)の使用を認めた。今年1月には2001年以降モデル車についてもこれを認めた。これで全車の半分ほどがE15使えることになり、最大消費量は170億ガロンほどまで増える(それでも、2014年の義務的利用目標量(RFS)に相当するにすぎないが)。その上、砂糖の国際価格の歴史的高騰で、ブラジルでエタノール製造に使われているサトウキビの多くが砂糖製造に向けられている。ブラジルのエタノール供給不足を補うための米国トウモロコシエタノールの輸出需要も発生するだろう。これで米国のエタノール増産の余地は生まれる。問題は、それがどの程度の増産に結びつくかだ。米国エタノール業界団体の再生可能燃料協会(RFA)は、USDAは2010年9月−2011年8月のエタノール生産量を137億ガロンと予想しているが、RFAは2010暦年の実績である135億ガロンを予想する、3−4億ガロンの輸出を見ても、残りの133−134億ガロンを米国市場がこなせるようには見えないと言う(What USDA WASDE Report Really Means for Ethanol, Corn,RFA,2011.2.10)。つまり、USDAのエタノール用トウモロコシ消費予測はいささか過大ということだ。それに、原料価格がこんなに高騰したのでは、エタノール生産の採算がとれなくなる。

それでも、USDAのこの予測では中国のトウモロコシ輸入量は100万トンだが、アメリカ穀物協会は最近、900万トンにもなり得ると予想している(中国が日本に次ぐ世界第二のトウモロコシ輸入国に? 通常30%の在庫が5%に落ち込んでいる 米穀物協会)。これが現実となれば、今でも7ドルに接近しているシカゴ相場は、史上最高の7.5475ドル(08年6月27日)も簡単に突破するだろう。トウモロコシ依存の大規模工場畜産は成り立たない時代が、すぐそこまで近づいているのかもしれない(口蹄疫や鳥インフルエンザの恐怖から解放されるなら、それも悪いことばかりではないが)。

11年2月2日) 

アルゼンチン港湾労働者ストで船が出港できず。大豆、トウモロコシが2年半ぶりの高値に。

11年1月27日) 

食料・エネルギー価格高騰と高失業率を引き金に広がる暴動・政情不安を鎮静すべく、北アフリカ・中東諸国が食料備蓄を増やし始めている。そのための輸入需要が米国小麦に集中、シカゴ先物相場の上昇が止まらなくなってしまった。中国の米国からの輸入が増え続けるという思惑から、トウモロコシ、大豆も記録的高値が続いている。

11年1月12日) 

米国農務省(USDA)が1月12日、穀物や油料種子に関する最新の世界生産・市場・貿易報告を発表した。米国の昨年のトウモロコシ生産は収量減少のために前年を1400万トン(4.2%)下回る一方、バイオ燃料用需要で国内需要は増えるばかり、EUは輸入で域内生産減少を埋め合わせ、中国も昨年に続いて輸入するなど旺盛な海外需要も予想される。そのために、来季の収穫前の在庫は15年来の最低レベル(1900万トン、消費量に比べての在庫率は6.5%)にまで落ち込むという。おまけに、大輸出国・アルゼンチンの豊作期待も干ばつでしぼんでしまった。これにより、12日のシカゴ市場トウモロコシ先物相場は87年7月以来のレベルに跳ね上がった。

USDAは大豆の生産予想も切り下げ、国内小麦在庫も前期の2655万トンから2263万トンに16%も減ると予想した。これを受け、大豆は、やはり2008年7月以来の14ドル超えとなり、1月5日に8ドルを超えたあと下落していた小麦も反騰した。

http://www.fas.usda.gov/grain/circular/2011/01-11/grainfull01-11.pdf
http://www.fas.usda.gov/oilseeds/circular/2011/January/oilseedsfull01-11.pdf

10年12月23日) 

オーストラリア洪水被害で小麦が08年8月末のレベルに 大豆、トウモロコシも08年の危機的レベル

オーストラリア・ニュージーランド銀行グループが洪水による品質低下で今シーズンのオーストラリア産小麦は半分しか製粉用に使えないというの予測を発表、今年1月から12月9日までの輸出販売が既に前年の倍にもなっている(USDA:http://www.fas.usda.gov/export-sales/wheat.htm)米国産製パン・製粉用小麦(ハード・レッドウインター)の輸出販売がさらに増えることが予想される。22日、小麦がロシアの禁輸発表直後に記録したブッシェル7.89ドルに迫る7.834ドルにまで急騰した。08年8月28日以来の高値である。

大豆も中国の輸入需要の増大(12月の輸入量は530万トンに達しそうで、来年1月、2月の輸入量も500万トン、350万トンに達すると見込まれる―China National Grain & Oils Information Center)が予想される一方、悪天候(乾燥と暑さによる減収と来季作付の遅れ・減少)の南米からの供給が減ると予想される。大豆も1ブッシェル13ドルを超えた。08年9月2日以来の高値である。

やはり中国の輸入やバイオ燃料原料としての需要の増大で高値が続いていたトウモロコシも南米の悪天候で供給減少が予想され、08年7月18日以来の6ドル超えである。

主要食料原料の価格は、既に世界的食料危機を生み出した07〜08年のレベルに達している。食糧費支出が家計支出の半分以上を占める多くの途上国や新興国(インド、中国、メキシコなど)では、いつ暴動が起きてもおかしくない情況だ。メキシコのトルティーヤメーカーは先週、トウモロコシと天然ガスの値上がりをを理由、製品価格を50%上げると脅かした。2007年のトルティーヤ暴動が再現するのではないかと恐れられている。

 Mexico hedges against corn inflation,FT.com,12.22
http://www.ft.com/cms/s/0/7fc26d7c-0e02-11e0-86e9-00144feabdc0.html#axzz18uELhO5G

中国政府は11月、都市・農村の低所得者に食費補助金を与える計画を作れと地方当局に指示した。12月、インフレの影響を受けている貧しい子供や農村の高齢者に食料費を含む生計費を月々補助することも決めている。

 China to subsidize low-income groups to counter surging food prices,Xinhua,11.23
 http://news.xinhuanet.com/english2010/china/2010-11/23/c_13619068.htm

 China to give 350 mln yuan in subsidies to rural poor to offset rising prices,Xinhua,12.1
 http://news.xinhuanet.com/english2010/china/2010-12/01/c_13630588.htm

10年12月8日) 

オーストラリアに広がるABARES予測への疑念

東部の最近の大雨は冬作物品質に悪影響を与えるとしても、生産量は記録的レベルになるというABARES(オーストラリア農業資源経済科学局)の予測を受け(オーストラリア農業資源経済科学局 穀倉地帯の大洪水でも冬作物は大豊作 品質は大きく低下)、小麦がほぼ2週間ぶりに下落に転じた。しかし、オーストラリアの農民やアナリストの間には、ABARESの予測は、大雨の被害を、量の面でも、品質の面でもあまりに過小評価しているという疑念が広がっている。この予測が発表された7日の夜にも(ABARESは6日までの状況を考慮したとしている)、多くの生産地域に100ミリ、ところによっては200ミリを超える雨が降り注いだ。ABARESが予測の大幅下方修正を迫られる可能性が高い。

 Doubts cast on ABARES forecast, as crop drenching continues,ABC,12.8
 http://www.abc.net.au/rural/news/content/201012/s3087804.htm

10年12月2日) 

世界食料品価格が急騰 2008年食料危機時を超える恐れも

10年11月24日) 

中国政府の需要抑制策で下落したトウモロコシ、大豆がブラジルやアルゼンチンの干ばつへの懸念から反騰している。ブラジルの大豆・トウモロコシ農家は、穀物・油料種子生産が予想の1億3009万トンから1億1350万トンに落ち込んだ2005年の干ばつの再来の可能性に直面している。ブラジルのトウモロコシと大豆の主産地である南部諸州では、ラ・ニーニャの天候パターンのために、10月以来、平年の降水がない。トウモロコシは15日、大豆は30日の雨なしに耐えられない。乾燥が12月にも続けば、2005年の繰り返しになるだろうという。

 Corn Futures Rebound From Six-Week Low on Adverse Weather; Soybeans Climb,Bloomberg,11.24
 http://www.bloomberg.com/news/2010-11-23/corn-futures-rebound-from-six-week-low-on-adverse-weather-soybeans-climb.html
 Brazil Soy, Corn Farmers May Face Repeat of Drought that Hurt 13% of Crop,Bloomberg,11.23
 http://www.bloomberg.com/news/2010-11-22/brazil-soy-corn-farmers-may-face-repeat-of-drought-that-hurt-13-of-crop.html

10年11月17日) 

中国の温家宝首相が16日、政府はインフレ抑制の手段を策定しつつあると語った。食品価格管理や農産物先物取引における投機に対する厳罰、利子率引き上げで、今年急増していた輸入需要が急速に冷え込む恐れがある。中国の需要減少の恐れから、急騰していた小麦、トウモロコシ、大豆のみならず、調理油、ゴム、綿、砂糖など、あらゆる農産商品が急落した。

Govt to introduce food price rules,China Daily,11.16
http://www.chinadaily.com.cn/bizchina/2010-11/16/content_11556581.htm
China plans 'one-two punch' against food prices rise,China Daily,11.16
http://www.chinadaily.com.cn/bizchina/2010-11/16/content_11555787.htm
Chinese Premier says government drafting measures to suppress price inflation,Xinhua,11.16
http://news.xinhuanet.com/english2010/china/2010-11/16/c_13609694.htm

10年11月10日) 

大豆がついに13ドル代に。08年9月2日の13.014ドル以来。

10年11月5日) 

 ドル下落によるヘッジ買いで大豆、トウモロコシが急騰。トウモロコシは08年8月21日(5.976ドル)以来、大豆は09年6月11日(12.67ドル)以来の最高値。

10年10月12日) 

先週金曜日(8日)、米農務省(USDA)が米国のトウモロコシ収穫が前年度より3.4%減り、2011年の収穫前の在庫は1997年以来の最低レベルになるという予想を発表した。1エーカー(0.4f)当たりの収量は前月予想より6.7ブッシェル(170s)減って155.8ブッシェル(ヘクタール当たり9.89トン)になる。この歴史的とも言える突然の収穫予想切り下げに市場が反応、シカゴ商品取引所のトウモロコシ先物相場はストップ高となった(12月10日限でブッシェル5.282ドル)(米欧の不作で粗粒穀物が供給不足に 米農務省予測が急変 シカゴ穀物等先物相場はストップ高)。そして週明けの11日も続伸、08年9月以来、この2年の最高値(5.556ドル)を記録した。

こうなると、飼料用、バイオ燃料用需要も減らざるを得ないだろう。日本への影響は未だ測り難いが、少なくともアメリカでは、肉や卵や牛乳は最も高い食料になり、エタノールは高価な燃料になることが避けられないだろう。

関連:夏の炎天で米国の米収量と精米歩合が低下 米価が急騰の恐れ アメリカ米生産者協会

10年9月25日

米国の大豆・トウモロコシ大生産州であるミネソタの南部で24日以来120ミリもの大雨。土はこの雨以前に水で飽和状態に達しており、大豆とトウモロコシの減収が避けられない見通しとなった。これを受けて大豆とトウモロコシが急騰、トウモロコシ急騰によって飼料用需要が増えると予想される小麦も上がった。

10年9月24日

23日、エジプトほかの国が計49万5000トンの米国小麦の輸入をキャンセルとのUSDAリポート。小麦相場が急落。

http://www.fas.usda.gov/export-sales/highlite.htm

10年9月21日

大豆:寒波に襲われた中国東北部で品質と収量が低下の恐れ。15ヵ月ぶりの高値。

10年9月17日

輸入需要増大と米国の収量減少で、トウモロコシが08年9月末以来、ほぼ2年ぶりにブッシェル5ドル代に迫っている。

10年9月11日

米国中西部の8月の熱波で1.5%減産という米農務省の推定でトウモロコシが上昇。

10年8月20日

ウクライナが輸出規制(輸出量を半減させる)を導入する(延期の報もある)、ロシアが穀物の純輸入国に転じると観測されるなどの情報が飛び交い、一旦下落に向かっていた小麦が再度急騰。

10年8月7日

小麦が6日、08年8月29日(ブッシェル7.7920ドル)以来の最高値:7.8560にまで急騰。マスコミがようやく騒ぎ始めたロシア、カザフスタン、ウクライナの猛暑や悪天候による不作予想とロシアの輸出一時停止の決定を受けたもの。

ただし、FAOは8月4日、2010年の世界小麦生産予測を6月の6億7600万トンから6億5100万トンに下方修正したものの、2008-2009年の2年続きの記録的収穫で、世界在庫は現在予想される生産減少を十分に埋め合わせるほど高いレベルにあるし、マクロ経済環境の違いを考えても、少なくとも現時点では2007/08年の世界食料危機の再来を恐れる理由はないと発表している。

FAO cuts wheat production forecast but considers supplies adequate,FAO,10.8.4
 http://www.fao.org/news/story/en/item/44570/icode/

なお、8月4日の欧州委員会の発表によると、EUの2010年の穀物総生産量は最近5年間の平均並みということである。単収は平年を5%ほど上回るが収穫面積が減る。一部地域は干ばつや洪水の影響を受けたが、他の地域で相殺、全体としては平均的生産量になるという。

 European Commission forecasts average crop production for 2010 in the EU despite extreme weather,European Commission,8.4
 http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/10/1027&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en

 となると、今回の小麦急騰、投機(日本の超低金利政策による世界的金余りも寄与している)の臭いふんぷんだ。しかし、火のないところに煙は立たない。米国農務省の最新報告(2010年7月)によれば(下図参照)、世界小麦在庫は、世界食料危機に襲われた2007-08年の1.2-1.3億トンを0.7-0.9億トン(ロシアの1年の生産量に匹敵するか、上回りさえする)も上回る1.9億トンに膨れ上がっている。しかし、この増加のうちの0.3億トンほどは中国で、0.1億トンほどはインドでの増加である。つまり、増加の半分かそれ以上が、食料安全保障のために備蓄を進めるこの二つの大国で生じたものであり、大量の備蓄があるからといって、これらの国が輸出に転じるわけではない。輸出国で在庫を増やしたのは米国だけである。現在の世界在庫の実に半分以上をこの3国が握っている(中国:35、インド:8%、米国:16%)。カナダは今年、悪天候による減産が予想されている。となると、アルゼンチン、オーストラリアなどの主要輸出国に一朝事あれば、世界小麦需給は一気に緊迫に向かう恐れがあるということだ。

 今回の小麦急騰は投機によるものだから短期間で収束すると即断するのは危険だ。

10年7月16日

小麦が15日、09年6月10日以来初めてブッシェル5.96ドルを超え、かつては想像もされなかった6ドルに迫った。最大の要因は、いまや米国、カナダに次ぐ世界第三〜四の小麦輸出国となったロシアの130年ぶりとも言われる異常高温と干ばつで世界的供給不足が予想されることである。

ウラルからシベリアに至るロシア17州(または地方)が猛暑のために緊急事態宣言を出した。シベリア・バイカル湖沿いでは気温が40℃に達し、61℃にもなった地域もあるという。ロシアの公式予想では、今年の穀物生産は8500万トン、昨年を500万トン下回る。さらに500万トン減ることも予想される。これに西欧の干ばつ、カナダや黒海周辺地域の大雨などによる減産予想が重なる。

なお、今後6週間続くと見られる米国中西部の高温と干ばつがトウモロコシや大豆に与える損害の懸念から、トウモロコシも半年ぶりにブッシェル4ドルに迫った。

Parched Russia sends wheat prices soaring,FT.com,7.15
http://www.ft.com/cms/s/0/dd3bbe82-8ff8-11df-91b6-00144feab49a.html
Parched Russia sends wheat prices soaring,Financial Times,7.16,p.28
Corn, Soybeans Surge as Hot, Dry Weather in U.S. Midwest May Damage Crops,Bloomberg,7.16
http://www.bloomberg.com/news/2010-07-15/corn-soybeans-surge-as-hot-dry-weather-in-u-s-midwest-may-damage-crops.html
 Wheat Futures Surge Most in 19 Months as Russian Drought Damages Output,,Bloomberg,7.15
http://www.bloomberg.com/news/2010-07-15/wheat-jumps-to-highest-price-since-november-as-russian-drought-trims-crop.html
State Aid Pledged as Heat Hits Farmers,Moscow Times,7.13
http://www.themoscowtimes.com/news/article/state-aid-pledged-as-heat-hits-farmers/410281.html

10年7月月9日

ヨーロッパ、北米、中国などの高温、干ばつ、大雨などの天候要因で世界的不作が予想される。中国の旺盛な需要に供給が追い付きそうにない。

10年7月月1日

5月の低温と雨による畑仕事の遅れでトウモロコシ作付面積が予想外に減るとの米農務省の発表でトウモロコシが急騰、トウモロコシに代わる飼料としての需要が増えると予想される小麦も急騰。

10年4月22日

中国の輸入需要増大の見通しから大豆が急騰、今年1月初め以来の10ドル/ブッシェルに迫る。トウモロコシも上げる。中国政府のデータによると、今年3月までの油料種子輸入は昨年同期に比べて8.7%増え、トウモロコシが12倍にも増えている。中国の今年の大豆輸入はもっと増えると見る向きもある。昨年は干ばつでトウモロコシが被害を受け、今月も悪天候で作付が遅れていることから、飼料穀物需要が増えつつあるという。

 Soybeans Jump to Three-Month High, Corn Gains on Chinese Demand,Bloomberg,4.21
 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=a4slo3vGLrMY

なお、大豆ミールも、3月末のトン266ドルから10%以上高い293ドルにまで上げた。

10年2月19日

トウモロコシの品質への懸念やロシア・フランスの小麦輸出増大により米国トウモロコシ・小麦に対する需要が減るという思惑から、トウモロコシ・小麦が二日続きの下落。

米国トウモロコシについては、生産コストが高止まりするなかで価格が低迷しているために生産者が肥料を節約、蛋白質含有量が減った。日本の飼料生産基準に達しない恐れがある。また、コーンベルトの一部のトウモロコシにマイコトキシンが発見された。そのために、世界最大のトウモロコシ輸入国である日本の輸入先がブラジルとアルゼンチンにシフトしている。今年1−6月、日本は少なくとも50万トンをブラジルから輸入する。これは去年のブラジルからの輸入量の10倍だ。アルゼンチンからも、昨年1年の全輸入量に近い10万トンを買った。

他方、世界最大の小麦輸入国・エジプトがロシア・フランス小麦30万トンを買い入れた。ロシアは輸出を推進、フランスとドイツが競争力を増しているという。

U.S. Corn Concerns Spur Japan to Boost Brazil Imports (Update1),Bloomberg,2.18
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601101&sid=aQVdoZBpbZp4

Corn, Wheat Decline on Signs of Reduced Demand for U.S. Exports,Bloomberg,2.18
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=agK0D9XNMlso

シカゴ先物相場が国際価格をリードするとは必ずしも言えなくなるかもしれない。

10年11月13日

12日、米国農務省が月例世界生産・市場・貿易報告を発表した。

http://www.fas.usda.gov/currwmt.asp

生育シーズンの寒さと悪天候による収穫の遅れによる不作という大方の予想に反し、米国のトウモロコシと大豆の生産予想は前月予想から大きく引き上げられた。トウモロコシは2007年の記録を1%上回る史上最高、大豆は2008年の記録を8%も上回ると予想された。干ばつによるブラジル、アルゼンチンの減収分も埋まる。ただし、トウモロコシと大豆の収穫の遅れで、冬小麦作付面積は30年来の最低になるという。

思いがけない予想で、シカゴ市場におけるトウモロコシ先物相場はストップ安、大豆も急落した。大豆については、干ばつから脱したブラジル、アルゼンチンの収穫予想も引き上げた。米国とその他の主要生産国における在庫が膨張、世界市場価格は低下に向かうと予想される。

飼料価格低下はタイソンやスミスフィールドなど食肉企業のコスト引き下げに働く。他方、Potash Corp、Agrium Inc、Mosaic Coなどの北米主要肥料メーカーの株は大きく下落、モンサントや農機ディーラー・Deere and Co、さらには穀物メジャー・ブンゲ(バンジ)の株も下がったという。

 WRAPUP 3-USDA forecasts record corn crop; futures tumble,Reuters,1.12
 http://www.reuters.com/article/idUSN1212670720100112
 S. Soybean-Crop Estimate Raised as Rain Lifts Midwest Yields,Bloomberg,1.12
 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=aymWaLU5ohK8

09年12月18日

ドルの急騰で10月以来の大幅下げ。

Corn, Soybeans Drop as Dollar Rally Cuts Commodity Investments,Bloomberg,12.17
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=a1bTM0pHyOu8

09年12月10日

このところの原油価格下落がエタノール需要を減らすかもしれないという予想からトウモロコシ相場を下方に引っ張っている。

09年11月20日

中国の米国大豆需要の増大を示す11月19日の米農務省週間輸出販売報告を受けて、大豆相場が月曜日、火曜日に続く今週3度目の上昇。報告によると、11月12日に終わる週、米国大豆輸出業者は中国に135万トンを販売した。これは、その前4週間の平均販売量に比べて58%も多い。

このところ、中国への鉄鉱石・石炭輸送需要の増大で海上運賃指数(バルチック・ドライ指数)も急上昇しており、食料(飼料)価格に中国要因がどう影響するか、見逃せない状況になってきたようだ。

09年8月18日

ドル高→米国の輸出減少予想と原油安→バイオ燃料需要減少予想が重なり、小麦とトウモロコシは8ヵ月来の低レベルに、大豆も急落。

09年8月4日

米国中西部の一部で100年来の寒冷な7月。トウモロコシと大豆の生育が遅れるとともに、9月の霜害による減収も予想される。

09年7月2日

米農務省統計局(NASS)が6月30日、6月第2週までのサーベイに基づく09年主要作物作付予想を発表した。主要作物の全作付面積は3億2009万エーカー(1億2836万ヘクタール)で去年よりも390万エーカー(156万ヘクタール)少ないが、大豆に関しては史上最高の7750万エーカー(3100万ヘクタール)で、去年より180万エーカー(72万ヘクタール)増え、トウモロコシも、07年に次ぐ第2位の8700万エーカー(3480万ヘクタール)で、去年よりも100万エーカー(40万ヘクタール)増える。最近の価格高止まりと肥料価格の低下傾向が作付意欲を高めたようだ。

 http://usda.mannlib.cornell.edu/usda/current/Acre/Acre-06-30-2009.txt

これを受け、7月1日のシカゴ商品取引所のトウモロコシ先物価格(期近)は10%も下げ、この4ヵ月で最低のレベルにまで落ち込んだ。大豆も11月限がこの2ヵ月で最低のレベルに落ち込んだ(但し、8月末の米国在庫は32年来の低さになるという農務省の予想があり、期近はなお上昇)。しかし、これは下げすぎだったようだ。トウモロコシは、政府支援さえあれば利益が見込めるまでの原料価格低下でエタノール生産者から、また家畜生産者からの買いが入り、2日の先物相場は反転上昇した。11月限大豆も大幅に上昇した。

 作付面積が増加しても、生産量増加が約束されたわけでもない(これからの天候や自然災害で収量は大きく変わる可能性がある。特に今年は、エル・ニーニョ発生の確立が高まっているという観測がある)。アルゼンチンのみならず、カナダ農民も、既に史上最悪の干ばつの可能性に怯えている。

 Farmers start to write off year as drought parches Prairie land,Globe and Mail,7.1
 http://www.theglobeandmail.com/news/national/farmers-start-to-write-off-year-as-drought-parches-prairie-land/article1203663/

 穀物や大豆の国際価格が値上がり前のレベルにまで下がる時代の到来は予想し難い。

09年5月21日

大豆:昨年10月以来のブッシェル12ドルレベルにまで近づいた。中国穀物・オイル情報センターのアナリストが19日、中国最大の大豆生産地である黒竜江省の農民がトウモロコシの作付を増やすために、大豆作付を6.4%減らすだろうと発表した。他方、米国農務省(USDA)は先週、次期収穫前の米国の大豆在庫は5年来の低レベルに落ち込むと発表している。

世界最大の油料種子輸入国である中国の大豆総栽培面積は、中国穀物・オイル情報センターによれば、3.7%減る見通しだ。USDAが5月12日に発表した見通しでは、アジア諸国の今年の収穫は1560万トンで、去年を2.5%下回り、中国に対する世界の大豆輸出は、10月1日から始まる販売年度には、現在の販売年度の3750万トンという記録的レベルをさらに1.6%上回り、3810万トンに達する。

中国が備蓄を建設し、家畜飼料と植物油を増産するための輸入を増やしているために、ニューオーリンズ近くと太平洋北西部の輸出ターミナルに向かう米国大豆に対する需要が高止まりしている。中国は4月、前年の348万トンを上回る371万トンを輸入したが、5月の輸入量は400万トンに達すると見られる。新華社は5月18日、国家備蓄に加えるために、政府が黒竜江省から100万トンを追加購入すると伝えた。

 Soybeans Rise to Seven-Month High as China May Reduce Acreage,Bloomberg,5.20
 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=aVvNifC9BWQc&refer=commodities

 [中国の家畜飼料の主体はトウモロコシではなく大豆(ミール)であるという珍説を唱え(日本人の主食は米ではなく豆腐であるというようなものだ)、従って中国の穀物消費は通説のようには増えないという「目からウロコの真の啓蒙書」が現れた。この啓蒙書によると、「中国の輸入増加にもかかわらず、ブラジルからの輸出増加がそれをカバーして、大豆の需給が引き締まったり国際価格が上がったりすることはまったくありませでした。・・・・・・中国が必要とする程度の量の大豆であれば、ブラジルには十分に生産余力があったということです」。「中国国内での大豆生産量も、91年には972万トンであったものが、2004年には1746万トンまで増えている」。

 しかし、ブラジルの大豆輸出の増加は、90年代はともかく、今世紀に入ると中国の輸入の増加に追いつかなくなっている(図1)。中国の大豆輸入が最近の需給の引き締まり(世界在庫減少)に貢献しているのも明白である(図2)。そして、実際の大豆国際価格は、08年半ばのピーク時には06年秋に値上がりが始まる前の3倍近くに達し、今も2倍程度になっている。91年には972万トンだった中国の国内大豆生産が04年には1746万トンと2倍近くに増えたと言うが、91年は85年以来1000万トンを超えていた生産量が例外的に1000万トンを割り込んだ唯一の年であり、04年は、93年以来現在(07年)まで、1500〜1600万トン程度で低迷する生産量がたまたま1700万トンを超えた唯一の年だ。増大する穀物=トウモロコシ(家畜飼料+バイオエタノール原料)需要に応じるために、大豆収穫面積も93年以来、低迷したままになっている(図3)。これが「目からウロコ」の実態である。

 こんないい加減なことを書く人が、天下の東京大学大学院准教授におさまり、政府の各種審議会をリードしている。日本の将来は暗い。

09年5月7日

アルゼンチンの干ばつによる減収と中国の備蓄増強のための買いで大豆が連日の上げ。

09年4月28日

豚インフルエンザによる飼料需要減少の思惑から、軒並み急落。

09年3月25日

アルゼンチン農家が輸出税に反対して21日から1週間ストライキに。高速道路封鎖や穀物・牛肉の出荷停止で米国大豆に対する需要が増えるという思惑から、大豆が連日の上昇。

09年2月11日

干ばつの中国、南米に多少の雨。

09年2月11日

10日、米国農務省が世界的不況で大豆や穀物の需要が南米の干ばつ等による供給の減少以上に落ち込むという月例予想を発表。その割には小さな下げ。マレーシアでは中国の買いでパームオイルが久方ぶりの急騰(⇒http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/prices/cpo.htm

09年2月7日

アルゼンチン干ばつ。ブラジルも乾燥でトウモロコシ14.2%、大豆4.7%の減少と政府予想(5日)。

09年2月6日

価格下落で米国農家が売り控え。ということは、当分はこの辺りが下限か。

09年2月3日

干ばつに襲われたアルゼンチンに多少の雨。作物回復の期待から全面安。

09年1月13日

12日、09年1月の米農務省世界農産物生産予測が08年12月予測を上方修正。

09年1月10日

9日、アルゼンチンの猛暑と干ばつで大豆とトウモロコシが、米国農家の冬小麦作付減少で小麦が上昇。

09年1月9日

 8日、このところの値上がりで米国小麦・トウモロコシの輸出販売が急減との米農務省発表。

09年1月8日

7日、このところの価格上昇で売り渋っていた米国農家が売りに出たために多少の下げ。

09年1月7日

 小麦:日本農水省が6日、米国から10万6000トン、カナダから2万1000トンの買い付けを、ヨルダンも10万トン買い付けを表明。米国農家は、肥料価格は下がったとはいえ現在の小麦価格では採算が取れず肥料投入を削減、今年は減収の恐れがある。パン、パスタなどを作るための米国高質小麦への需要増大の思惑と供給の先行き不安が重なっている。

 大豆:南米は干ばつで不作の恐れ、中国は需要が増大。大連商品取引所の大豆先物価格は急騰している。中国は6日、米国大豆23万2000トンの追加入札を発表。米国の大豆、トウモロコシには小麦同様の供給先行き不安がある。

08年12月25日

ブラジル、アルゼンチンなど南米の大輸出国の干ばつで供給の先行きに不安。

08年12月17日

 サウジアラビアが来年早々、高蛋白精麦50万トンを買い付けるという報道(ロイター)で、小麦が久方ぶりの急騰。トウモロコシも久しぶりに4ドルに迫る。

08年10月29日

米国農務省(USDA)が28日、作物生産予測のために農業サービス局(FSA)が農業統計局(NASS)に送った生産者報告作物作付面積のその原表との間の食い違いが発見されたとして、10月10日の最新予測における6つの作物(トウモロコシ、大豆、ソルガム、カノーラ、ヒマワリ、乾燥食用インゲン)の推定作付面積を修正した。減少したのはトウモロコシ:1.2%、大豆:1.4%、カノーラ:1.9%、ヒマワリ:0.8%、乾燥食用インゲン:0.7%で、ソルガムは2.5%増加。但し、トウモロコシは史上2番目、大豆も史上4番目の生産を維持することに変わりはない。同時に世界農産物需給見通しも修正された。トウモロコシと大豆については、供給、利用、期末在庫とも10日の数字から下方修正された。

 USDA CORRECTS OCTOBER CROP ACREAGE ESTIMATES,USDA,10.28
 http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2008/10/0278.xml

 これを受け、トウモロコシが上昇、大豆も一時9.52ドル(期近=11月)にまで上がったが、後に下げて前日より2セント安い8.90ドルに落ちついた。10月の米国消費者信頼感指数のかつてない落ち込みが報告され(US consumer confidence hits record low,FT.com,10.28)、飼料用・バイオ燃料用大豆需要が落ち込むと観測された。

08年10月24日

23日、3日続けて下落していたトウモロコシと大豆が上昇へ。価格下落で既に農家の売り控えが起きている米国中西部で雪と強風。

08年10月21日

 米国やEUの金融救済策が世界的景気後退を抑え、需要が回復するという思惑から、20日、トウモロコシ、大豆が反発上昇。

 最近の価格急落は高騰をもたらしたのが投機資金以外の何ものでもなかったことを立証した、といった説も一部に見られる。しかし、最近の価格急落は、小麦の世界的増産という供給要因とともに、飼料穀物需要のトウモロコシから小麦へのシフト(小麦の相対価格の低下を反映)や金融危機→景気後退→畜産物等不要不急品を中心とする食品に対する需要の減少→食料・飼料原料農産物への需要減少という需要要因を反映したものだ。投機資金が撤退したからではなく、需給の実勢が変わったから急落が起きた。今後天候要因などで小麦が思わぬ減産になれば、また/あるいは、景気が持ち直せば(つまり、いまでの高騰の一因をなした不要不急の食品の、廃棄も含めた大量消費が復活すれば)、価格は上昇に向かう(逆もまた同じ)。

 なお、急落を続けてきたマレーシアのパームオイルも、大豆油価格上昇と今週予想されるOPECによる石油減産の決定に伴う原油価格上昇への期待から、久しぶりに小反発した(CPO(パームオイル粗油)先物相場(マレーシア:BMD:期近)の推移)。

08年10月13日

 金融危機で飼料・食料・バイオ燃料需要の減退が予想されるなか、米国農務省(USDA)が先週末(10日、金曜日)、米国のトウモロコシと大豆の収穫見通しと世界小麦在庫見通しを予想を超えて引き上げたことから、トウモロコシと大豆はストップ安、小麦も急落。

 USDA:Grain:World Markets and Trade;http://www.fas.usda.gov/grain/circular/2008/10-08/graintoc.asp
USDA:Oilseeds: World Markets and Trade Monthly Circular;http://www.fas.usda.gov/oilseeds/circular/Current.asp

08年10月7日

10月6日(月曜日)、金融危機の広がりによる世界的な景気後退→家畜飼料やバイオ燃料に対する需要減少の恐れから、軒並みにストップ安。

08年9月13日

ブッシュ大統領と議会が7000億ドルの公的資金を注ぎ込む金融救済計画に合意したことで米ドルがユーロに対して急騰、米国穀物に対する世界の需要の減少を恐れて大豆、トウモロコシが急落。

08年9月13日

 米国農務省(USDA)が12日、楽観的にすぎるという見方が有力であった先月の08/09年度米国トウモロコシ・大豆生産予測を切り下げた。米国の予測トウモロコシ生産量は8月予測に比べて547万4000トンの減少で、史上最高であった07/08年の3億3310万トンを2644万トン下回る3億665万トンとされた。世界全体の予測生産量も8月予測を662万トン下回る7億8296万トンと予測され、世界全体の期末在庫予測も1億1238万トンから1億994万トンに減る。07/08年に比べると1351万トンの減少である。米国大豆の予測生産量も8月予測を100万トン超下回る3666万トンに切り下げられた。このところ低下の傾向が目だったトウモロコシが反発。

08年7月20日

アルゼンチンのクリスチーナ・フェルナンデス大統領が穀物輸出税引き上げ計画への議会の支持を獲得するのに失敗、輸出税引き上げを撤回を求める農民の4ヵ月にわたる抗議で途絶していた輸出が再開され、米国の輸出が減る見通しとなったことから、18日、トウモロコシがストップ安、この12年間で最大の週間下げ幅となった。大豆、小麦も大きく下げた。ただし、アルゼンチンの莫大な国家債務の行方がどうなるのかは知らない。

08年7月15日

 トウモロコシ、上がりすぎで飼料用需要のみならず、採算が取れないエタノール産業からの需要さえ縮み始めた。値上がりの主因を投機マネーの商品市場進出と見てきた人にはお気の毒だが、実需減少には勝てない。以前のレベルに戻ることはなさそうだが、7ドル超は考えられなくなった。

08年7月1日

 6月30日、トウモロコシが急落、小麦も下げた。6月30日午前8時30分、米農務省が中西部洪水後の調査に基づく穀物等の作付・収穫面積予測を発表した。それによると、中西部の洪水にもかかわらず、08年のトウモロコシ収穫面積は予想外に多い。トウモロコシ作付面積は8700万エーカーで昨年の9360万エーカーよりも7%減るが、それでも1946年以来二番目に大きい作付面積だ。生産者は、このうちの7890万エーカーでの収穫を期待しており、これも前年より9%少ないが、やはり1944年以来2番目の記録となる。同時に、トウモロコシと小麦の在庫も予想外に多くなるとされたことから、トウモロコシと小麦が急落した。ただ、洪水による損害もなお不確か、7月10日ころから8月半ばまで(受粉期)の天候次第で収量が大きく減る可能性もある。相場押し上げの圧力は消えていない。

 大豆の作付面積は前年より17%増え、史上3位の7450万エーカーになるが、洪水の影響で収穫面積はその98.1%という洪水前の予測から96.8%(7210万エーカー)に引き下げられた。厳しい在庫状況が予想され、大豆相場は史上最高値に跳ね上がった。

 http://www.usda.gov/nass/PUBS/TODAYRPT/acrg0608.pdf

08年6月27日

甚大な作物被害をもたらした大洪水が収まったばかりの米国中西部が25日夜、またも大雨に見舞われた。最大の産地であるアイオワでは、水に浸かったか、作付けできなかったトウモロコシと大豆の面積は、それぞれ総作付面積の10%(130万エーカー=52万f)、20%(200万エーカー=80万f)に上ると推定され、残った作物も土壌中の酸素欠乏と養分流亡で生育条件は非常に悪い。乾燥で根に酸素が供給されねばならないまさにそのときに、またも大雨。今年の作柄は一層の悪化が予想される。かくて26日、トウモロコシ、大豆、小麦、そろって急伸、トウモロコシ、大豆は一気に史上最高値に跳ね上がった。

 Iowa Crop Losses Estimated at $3B,soyatech.com,6.23
 
Corn, Soybean, Wheat Prices Soar on More US Midwest Rains,soyatech.com,6.26

08年6月14日

米国中西部の大雨による大幅減収の可能性が高まり、13日のトウモロコシ、大豆が急伸、ともに最高値を更新。トウモロコシの高値により飼料が小麦にシフトするという予想や、干ばつによアルゼンチンの小麦作付面積の減少などから、小麦も急伸。

The floods have destroyed acres of corn, soybeans and other crops, prompting worries about a spike in food prices at a time when they already have been rising. "I have real concerns about our agricultural sector," said Gov. Chet Culver (D), who declared 83 of Iowa's 99 counties disaster areas.(Iowa Flooding Rivals 1993 Deluge,The Washington Post,6.14)

08年6月11日

10日のトウモロコシ、期近:6.732$/bu、08年9月:6.866$/bu、08年12月・09年3・5・7月:7$/bu超え。原油価格=120$/barreで補助金ありの場合のエタノール生産の原料トウモロコシ価格採算ラインは6.81$/buとされているから(シカゴ商品取引所バイオエタノールとトウモロコシの先物相場の推移(〜08.5.30))、エタノール生産は、補助金があっても、もはや経済的には成り立たないということだろう。

08年6月6日

大雨で米国中西部の一部畑が水浸し、作付けの遅れと不作の恐れからトウモロコシが史上最高(期近=6.432$/bu)を記録、大豆もこの12週間における最高(期近=14.520$/bu)を記録。小麦も、米国最大の冬小麦生産州であるカンザスの強風・降雹被害の予想で、この2ヵ月で最高の上昇幅。

08年5月9日

中西部の悪天による作付けの遅れから米農務省が生産予想を下方修正したことで、トウモロコシが市場最高値(期近:6.19ドル)に。

08年4月11日)4月9日、米農務省(USDA)が最新の世界穀物生産・市場・貿易貿易報告を発表。米国のトウモロコシ4月予想消費量(2007/08A)が前月予想消費量(2007/08M)より大きく増えたこと(2007/08M)から、予想期末在庫量が大きく減った。10日のシカゴ商品取引所トウモロコシ先物(期近)は、4月3日の史上初めての6ドルをさら超える6.05ドルに。

08年4月4日)寒さと雨で米国中西部の畑が水浸しになり、作付けが遅れる恐れが出たことから、作付面積減少の予想(米国作付予想 大豆の大幅増加にもトウモロコシが減少 飼料・畜産物価格上昇に拍車)で既に急騰していたトウモロコシが、遂に史上初めて6ドルに。

08年3月8日

植物油の国内価格が記録的に下落したために中国輸入業者が一部輸入契約を廃棄したという中国からの情報で、大豆がストップ安、05年7月以来最大の週間下げ幅。

他方、トウモロコシも、食品・飼料価格高騰への恐れからエタノールへの政策的支援がしぼむという思惑から、やはりストップ安。

ブッシュ大統領は3月5日の再生可能エネルギー会議に向け、エタノール用利用の増加によるトウモロコシ価格上昇が消費者の食品向け支出を増やしていると、農業廃棄物、木材チップなどからのエタノール製造方法の開発を強調した。バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長も先月28日、エタノール輸入関税廃止が食品価格上昇を抑えるのに役立つと語った。こうしたことが、エタノールへの政策的支援が後退するのではないかという思惑を生んでいる。

 Soybeans Plunge by Daily Limit After China Cancels Soybean-Oil Purchases ,Bloomberg,3.7
 Corn Falls Exchange Limit on Speculation Support for Ethanol May Be Fading ,Bloomberg,3.7
 Bush Urges Action on Corn Price Rises Fueled by Ethanol ,The New Yiork Times,3.5

08年2月16日)20%近い国内インフレと闘うために輸出税かその他の輸出規制で販売を抑制するというカザフスタン農相の発言で、小麦が一日当たりとしては最大の上げ幅を記録。カザフスタンは穀物大輸出国の一つで(下図)、同じような輸出国のロシア、アルゼンチンはすでに輸出規制に踏み切っている。EU、オーストラリアは不作続きで、米国がどう頑張っても、世界輸出の減少は避けられない。基礎食料を自給できない国には食料危機が迫っている。日本は、米さえ食べる気になれば、当面食いつなぐことはできようが。

08年2月16日)中国南部・北西部を襲った大雪で1000万ha以上の農地に被害。170万haは収穫不能。特に菜種の被害が甚大で、採油用大豆の需要拡大を見越してシカゴ大豆先物も一段の急騰。

なお、マレーシア・パームオイル、パリ・菜種も連動して急騰、もはやこれらを原料とするバイオ燃料産業は存立基盤がなくなるだろう。

CPO(パームオイル粗油)先物相場(マレーシア:BMD:期近)の推移
 

08年1月24日)23日、米国景気減速がバイオ燃料・食料・家畜飼料用需要を減らすという思惑から、急騰を続けてきた大豆、トウモロコシが急落。

08年1月12日)11日、米国農務省(USDA)が、米国トウモロコシの生産予測を昨年12月に比べて240万トン下方修正する一方、需要予測を630万トンも上方修正したことを受けて、トウモロコシがストップ高の高騰。

07年12月27日)26日、世界的需要増大→在庫払底とアルゼンチンの干ばつ予想を背景に大豆とトウモロコシが急伸、大豆は1973年以来の12ドルを突破(12.2075ドル/ブッシェル)。米国における小麦を犠牲にした大豆作付(来年4−5月に播種)の増加予測で、このところ下落気味だった小麦も反騰。

07年12月22日)21日、トウモロコシがこの9ヵ月、大豆がこの34年における最高に―アルゼンチンの干ばつ不作予想。小麦は米国冬嵐の降水で干ばつの恐れが減り、この2ヵ月で最大の下げ幅。

07年12月17日)先週木曜日、2022年までに年360億ガロン(1億3600万kl)のバイオ燃料利用を義務づけるエネルギー法案を米議会上院が承認したことを受け、トウモロコシが急伸、17日には 2月につけたブッシェル・4.3450ドルを上回る4.3875ドルの記録的高値に。 このエネルギー法案は、360億ガロンのうち210億ガロンはバイオディーゼルか、セルロース系エタノールとしているが、それでも残り150億ガロンの大部分はトウモロコシ原料エタノールになり、これは現在の生産量のほぼ2倍に相当する。

ただ、高騰しているのはトウモロコシだけではない。小麦は9月26日の史上最高値を超え、大豆も史上最高に迫っている。FAOは17日、基礎食品の前例のない価格高騰で輸入食料品総コストが前年を25%(1億700万ドル)上回ると推定され・食料安全保障を脅かされている低所得食料不足国(LIFDCs)に対する短期緊急支援(地方食料増産のための種子・肥料等資材供給)と同時に、長期的食料安全保障に必要な水管理、農村インフラ、土壌改良などへの投資を要請した。既にいくつかの国で食料暴動を引き起こしてきたこの歴史的価格高騰は、歴史的な低レベル在庫、気候変動に結びついた干ばつと洪水、石油価格高騰、バイオ燃料用需要の増加に引っ張られたものという。

 FAO calls for urgent steps to protect the poor from soaring food prices,FAO,11.17
 http://www.fao.org/newsroom/en/news/2007/1000733/index.html

07年12月13日)トウモロコシが6月以来の最高値(4.1675ドル/ブッシェル)に。米国のサプライム問題を発端とする金融不安を沈静するために各国短期金融市場に大量の資金を供給するという12日の米欧5中銀緊急声明がインフレ・ヘッジとしての商品に対する需要をあおるという思惑が働いたとされる。

 Corn Rises to Highest Since June on Increased Demand for Inflation Hedge ,Bloomberg,12.12
 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=ayU0Ud.69Om8&refer=commodities

07年12月11日)週が明けても全面続伸。トウモロコシも4ドル突破。ドル安による輸出増加が最大の買い要因。ただし、絶対的価格レベルのこの高さは、原油同様、投機マネーの商品市場参入(金融商品化)によってしか説明できない*

 *例えば、→The cause and effects of wheat inflation,Hindu Business,12.11  

07年12月8日)7日、大豆が遂に11ドル突破、小麦も9ドル突破、トウモロコシも3.9950ドルと限りなく4ドルに近づく。

07年12月5日、12月6日訂正)4日、トウモロコシがほぼ4ドルにまで急伸。世界的な飼料需要の拡大とラ・ニーニャに伴う南米の干ばつ不作予想が主因とみられる。

 米農務省(USDA)が4日、米国輸出業者のメキシコへの545,084トンの販売契約を発表した。USDAの先週の発表では、8月31日までの12ヵ月間の米国のトウモロコシ輸出販売は、既に前年を37%上回っていた。

 アルゼンチンからの小麦輸出減少(最近の凍害で、アルゼンチン政府は12月5日に予定していた輸出制限解除を12月20日まで延長)、南米の干ばつに伴うトウモロコシの減産予想が米国のトウモロコシとソルガム(飼料)に対する需要を膨張させるだろうという思惑も、この急伸を手伝った。これに連動して、小麦も10月4日以来2ヵ月ぶりに9ドル直前にまで上昇している。

 (07年11月29日記)先週金曜日(11月21日)、大豆が1ブッシェル当たり12ドルを超えた1973年以来となる11ドル代に乗せた(それに連動、マレーシアのパームオイル粗油=CPOの先物相場もトン当たり3000リンギを越える歴史的レベルに達した。今や、CPOも国際投機マネーの格好の標的となった)。88年、04年にも10ドルを超える急騰があったが、今回はそのレベルを超えたことになる。問題は、このような高価格が、予測できるかぎりの将来にわたり続きそうだということだ。というのは、過去の急騰は、いずれも異常気象や干ばつによる一時的な供給逼迫が原因だったのに対し、現在の急騰は、供給に大きな異変がないなかでの人口増加や所得向上に伴う世界、特に中国における需要の持続的増加という構造的要因がもたらしているからである。

 1973年の急騰は、エルニーニョ現象のためのペルー沖のカタクチイワシ漁獲量の激減(→配合飼料用魚粉の不足による、とくにヨーロッパの代替大豆需要の増加)や米国の干ばつによる凶作とそれに伴う禁輸などが原因だったし、88年、04年の急騰も米国、南米における干ばつがもたらしたものだった。

 現在の大豆価格高騰の背景に、主要消費国である中国の生産の低迷や減少(高騰しているとはいえ、中国農民にとってはなお安価な米国・南米大豆の穀物メジャー等を通しての大量輸入ーWTO加盟が主因)、バイオエタノール用需要や小麦・大麦等飼料穀物価格の高騰で飼料用需要が急激に伸び、価格が高止まりしているトウモロコシへの米国の作付のシフトなどの供給制約要因があるのは確かだろう。大豆価格高騰にもかかわらず、現在のトウモロコシの価格では、米国農家の利益はなおトウモロコシの方が大きい。南米での増産はあっても、中国や米国の減少を十分に埋め合わせることはできない。

 だが、このような供給増加の制約の中での需要の持続的増加で需給が逼迫、危機的状況がいずれ訪れるだろうことは、既にずっと前から予想されていたことではある。バイオ燃料ブームを現在の価格高騰の主犯に見立てることが流行っているが、バイオ燃料ブームは、人口増加と経済成長がもたらす世界食料需要の増加に世界食料生産能力が追いつけなくなるだろうという将来の食料をめぐる危機的状況の実現を速めただけである。バイオ燃料の消長にかかわらず、いずれ訪れる食料危機にどう対処すべきか、それが現在の価格急騰が突きつけている基本的問題である。バイオ燃料にメリットがあるとすれば、この問題意識に目覚めさせ、それを高めたということかもしれない。

 下図は、米農務省の最新(07年11月12日)の油料種子世界市場・貿易報告(http://www.fas.usda.gov/oilseeds/circular/Current.asp)、及び穀物世界市場・貿易報告(http://www.fas.usda.gov/grain/circular/2007/11-07/graintoc.asp)による。