じっくり考えたい☆
アマロ神父の罪 (2002年 メキシコ)
監督:カルロス・カレラ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、アナ・クラウディア・タランコン
■教会の背徳、道徳的な観点などセンセーショナルな内容で
メキシコでは上映禁止を求める声も高かった作品です。
若い神父は敬虔な少女と恋に落ち、神への献身を誓いながらも
2人は溺れていきます。
許されぬ愛の苦悩、教会の腐敗、神への背徳行為、聖職者の汚職
などといった問題を提起しているのかなぁ。
とにかくラストが衝撃的です。
マグダレンの祈り (2002年 イギリス=アイルランド)
監督・脚本:ピーター・ミュラン
出演:ノーラ=ジェーン・ヌーン、アンヌ=マリー・ダフ、ドロシー・ダフィ
■ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。そして、ヴァチカンが激怒した話題作。
1996年までアイルランドに実在し、延べ3万人の少女たちが収容された
マグダレン修道院の真実を描いた実話です。
マグダレンは、性的に"堕落した”女性たちを神の名の下に矯正する施設として
カトリック教会によって作られたが、彼女たちは冷酷なシスターに労働力として酷使され、
閉ざされた環境の中で人間性を剥奪されていました。
その中でも希望を失わずに凛として運命に立ち向かっていく3人の少女たちには
力強く感動させられます。同時にマグダレンの現実には身震いするはず。
私は「うつ依存症」の女 (2001年 アメリカ)
監督:エーリク・ショルビャルグ
原作:エリザベス・ワーツェル
出演:クリスティーナ・リッチ、ジェイソン・ビッグス、アン・ヘッシュ
■作家エリザベス・ワーツェルのベストセラー自伝に基づいて
うつ病を持つ少女のスキャンダラスな生活を描いた作品です。
ハーバード大学で音楽ライターとしての才能を高く評価され、
輝かしいはずの主人公リジーの青春は、うつ病の霧に包まれていく。
パーティやドラッグ、男たちに囲まれて、どんどん悪化していき、
精神がボロボロで文章もろくに書けなくなっていた・・。
共感できる部分もあります。でも、なんと言っても、1番の見どころは、
クリスティーナ・リッチの演技。幅広い感情表現を見事に演じています。
また、ミュージシャン、ル・リードとの共演も話題だとか・・。
ボウリング・フォー・コロンバイン (2002年 カナダ)
監督・脚本・主演:マイケル・ムーア
登場人物:マリリン・マンソン、チャールトン・ヘストン、マット・ストーン
■アカデミー賞もとった話題の長編ドキュメンタリー映画。
カメラ片手にアポなしの突撃取材を行い、アメリカ銃社会を斬っていく。
コロンバイン高校銃乱射事件が切り口になっています。
痛烈な批判に気持ちよくなるほどだけど、やっぱりリアルでした。
見ていて、映画のドキュメンタリーってかなり一方的な価値観を
押し付けられちゃうのかもな・・とも思いました。
めぐりあう時間たち (2002年 アメリカ)
監督:スティーブン・ダルドリー
原作:マイケル・カニンガム
出演:ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ
■3つの時代に生きる3人の女性の1日が、
小説「ダロウェイ婦人」をもとに、1つに紡がれていきます。
何とも不思議な感じなんだけど、でもとても素敵。
見終わった後は自分も精神を病んでしまった気分で
ボーッとしてしまいましたが、後味が悪いわけじゃない。
とにかく素敵でフワフワした感じの映画でした。
処女 (2001年 フランス)
監督:カトリーヌ・ブレイヤ
出演:ロキサーヌ・メスキダ、アナイス・ルブー、アルシネ・カンジアン
■カトリーヌ・ブレイヤの作品リベンジってことで挑戦してみたのに、
やっぱりやられました。一筋縄じゃ行かないのね。最後は心臓止まるかと思った。
美しい15歳の姉と太って醜い13歳の妹。 この2人が処女喪失をテーマに
繰り広げる物語りなんだけど、妹の演技が見ものです。
容姿や考え方の全く違う姉妹の不思議な関係の描き方も面白い。
ただ、やっぱり展開がエグすぎます。胸をグサッと突かれた感じで、なんとも言えない
気持ちで映画館を出なくちゃいけません。
また、途中で車の運転で不安感を煽るのはちょっとイケてなかった気がします。
それにしても、何で15指定なんだろう?主人公の1人は13歳だよ?
戦場のピアニスト (2002年 ポーランド=フランス)
監督:ロマン・ポランスキー
出演:エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッチマン
■カンヌ、アカデミーと話題の感動映画。
ナチスのユダヤ人迫害を背景に、1人のユダヤ人ピアニストを描いた実話です。
どーなんだろうなぁ・・。すごく虚しさが伝わってくるけど・・。
見ていてとっても疲れてしまう感じ。それが真実なのかもしれないけれど。
自分には音楽だけ。彷徨って、ひたすら誰かにすがって頼って生きていく。
なかなか単純な感動には結びつきにくい美学なのかな、とも思ったり。
エイドリアン・ブロディの演技はすごかったし、それ以上にアカデミー賞受賞式の
スピーチは注目に値すると思います。
一方、監督のスキャンダルも何とかならないのかしら。入国できないなんて。(苦笑)
彼女たちの時間 (2001年 フランス)
監督:カトリーヌ・コルシニ
出演:エマニュエル・ベアール、パスカル・ブシェール
■とっても仲が良かった女2人の複雑な関係。
1人は女優として成功し、もう1人は女優は諦めて結婚している。
見ていて、ため息が出ます。気持ちがわかる面もあるけれど・・・
でも、ここまで汚い友情(?)を見せなくても。
この映画を見ると、女性の嫉妬心って恐ろしいんだなぁと実感。
考えさせられるけど、とても気持ちいい映画ではないです。
酔っ払った馬の時間 (2000年 イラン)
監督・脚本:バフマン・ゴバディ
出演:アヨブ・アハマディ、アーマネ・エクティアルディニ、マディ・エクティアルディニ
■イラン=イラク国境の山岳地帯にあるクルド人の村を舞台に、両親をなくした子供たちが
助け合いながら生活していく姿を描いています。
彼らの村は密輸で生計を立てている。ラバにお酒を飲ませて、厳冬の山越えを行う。
不治の病に冒された兄マディの手術代を稼ぐために、少年アヨブはイラクへの密輸行に加わる。
酔っ払った馬に密輸のタイヤを載せ、警備隊と無数の地雷が待ち受ける国境地帯へ決死のキャラバン。
過酷な労働で一家を支えるアヨブと勉強好きな妹アーマネを中心に 家族愛も感動です。
ノート1冊手に入れるのも苦労なのに、学校でロケットの話を読んでいるのも印象的。
クルド人は国家を持たない世界最大の少数民族。監督のバフマン・ゴバディ自身もクルド人です。
キャスティングも現地のクルド人兄弟をそのまま起用しています。
マヨブの姿、アーマネの愛らしさ。彼らの無償の愛情に心打たれる傑作です。
監督の言葉から。
この作品のクルド人たちは私の想像ではなく、行きようとあがく現実の彼らそのものだ。
30年身近に接した同胞たちの姿なのである。
ロバート・イーズ (2000年 アメリカ)
監督・製作:ケイト・デイビス
出演:ロバート・イーズ、ローラ・コーラ
■女性として生まれ、結婚して2人の息子を育てた後に、男性として生きたロバート・イーズ。
やさしく多くの仲間に愛された彼の最期の1年を撮ったドキュメンタリーです。
女性として生まれ男性として生きるロバートと、男性として生まれ女性として生きるローラの愛。
常に彼女を気遣い、男性としての役割を意識して彼女を見守るロバートと、それに応える彼女。
性同一障害、性転換についての見方は様々だと思うが、でも自分の心に正直に、
ためらいを残さずに堂々と男性として生きている彼の姿、そして2人の愛にはやっぱり感動できます。
むしろ、今どきこんなに“男性らしく”素敵な人っていないんじゃないかな・・・と思ってしまうくらい。
ただ、淡々と綴られ、インタビュー集のようになってしまったのは、ドキュメンタリー映画の域をこえる?
映画と言えるのかなぁとも思ってしまう。 映画としては退屈感も!?
性転換。ある意味偏見が生まれそうだけど、ロバート・イーズに対して敬意を払って撮られてるのが
とても良かったです。
ブレッド&ローズ (2000年 イギリス=ドイツ=スペイン合作)
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
出演:エイドリアン・ブロディ、ピラール・パディージャ、エルピディア・カリージョ
■ロサンゼルスを舞台に中南米諸国からの移民たちの苦しい生活を特に労使間闘争に
中心に当てながら描いた作品。また、力強く生きる姉妹の絆と、それぞれの愛がリアルに
描かれていて普通の映画としても、とても感動できます。
「パン」は生きていくためのぎりぎりの糧、「ばら」は尊厳や夢を象徴している。
クライマックスは2つ。姉が今までの苦しみを告白する場面と、爽やかでいながら悲しい最後。
一見、労働闘争を通した尊厳を主題にしているように見えるが、私は違うと思う。たしかに主題は尊厳。
しかし、社会や制度によって尊厳が犯されている!といったものではなく、そういう正義感で
見ないほうがいい。まず彼らは不法移民で、 法には触れている。また、主人公マヤは姉の苦しみに
気づかず奔放に生きていたが、それは彼女が姉を思いやる心の余裕を持っていなかった証拠。
苦しみながら身体を売っていた姉と、サラっと犯罪に手を染めてしまった妹。
最後の場面では、「あんなバカなことをしなければ・・・」とやりきれなくなる。 しかし、そういう状況で
苦しみながら、どうすることもできないままに、気づかないままに力強く生きている人々の存在をそのまま
受け止めることのできる映画だと思いました。
ラストシーンはやりきれなく悲しい場面なのに、爽やかに感動的に感じられるのは何故だろう?
それはマヤの人間的な強さが伝わってくるから。
チャドルと生きる (2000年 イラン)
監督:ジャファル・パナヒ
脚本:カンブジア・パトルビー
出演:フレシテ・ザドル・オラファイ、マルヤム・パルウィン・アルマニ
■イランでの差別の中を静かに生きている女性たちの姿を浮き彫りにした作品。
この映画の原題は「サイクル」。結局女性の行き着く場所は決まっている。
こういう差別、苦しみが淡々と繰り返されていて救いようがにような感じ。
ただ、1つの出来事だけで脚色すれば十分話になるような事柄をいくつも
そのまま綺麗に並べた感じで、ある意味とても綺麗なドキュメンタリーなのかもしれない。
まだ本国イランでは上映が禁止されているそう。
チョコレート (2001年 アメリカ)
監督:マーク・フォスター
脚本:ミロ・アディカ、ウィル・ロコス
出演:ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、ヒース・レジャー、ピーター・ボイル
■ハル・ベリーはこの映画で黒人女性初のアカデミー主演女優賞を獲得した。
多くの悲しみと様々な想いを、酔っ払いながら吐き出す場面は迫力です。
黒人嫌悪、人種差別主義者のハンクと黒人女性レティシア。
それぞれの愛する者を失った2人が、哀しみと葛藤に直面しながら惹かれあっていく姿を
描いたラブストーリー。
半ばキーワード的に出てくるチョコレートアイスクリームと、チョコレートのビターでねっとりと
後味の残る感じと、ラストシーンが絶妙にマッチしていると思いました。
でも原題は「チョコレート」じゃないんだよね・・・。
少年と砂漠のカフェ (2001年 イラン=日本合作)
監督・脚本:アボルファズル・ジャリリ
出演:キャイン・アリザテ、ラハマトラー・エブラヒミ
■実際のアフガン難民である少年キャインとジャリリ監督が出会って
この映画が生まれました。ドキュ・ドラマという独自の方法で、
見知らぬ土地に逃れてきた少年と孤独な夫婦の心の交流を暖かく描いています。
アフガニスタンの今の状況もしっかりと感じ取れます。でも、このユーモアのある
素敵な映画、けなげでたくましい少年の姿に素直に感動です。
この少年キャインは、米軍のアフガン攻撃の直前にアフガニスタンに家族に会いに
戻っていったそうで、その後の彼の消息はつかめていないといいます。
無事でいることを祈るばかりだけれど。
ピアニスト (2001年 フランス=オーストリア合作)
監督:ミヒャエル・ハケネ
出演:イザベル・ユペール、ブノワ・マジメル、アニー・ジラルド
■カンヌで最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞を獲得。
芸術作品ってこういうのを言うのかなぁ、と思いました。
青年がピアニストに恋をして、でも彼女にはある秘密が・・・。
とても気持ちよくは見れません。精神的にグッと来る。
気持ち悪くて吐き気が出てくるほど。でも演技がすごい。
目の動きだけで表現するところなど、すごい迫力です。
インティマシー (2000年 フランス)
監督:パトリス・シェロー
脚本:アンヌ=ルイーズ・トリヴィディク・パトリス・シェロー
出演:ケリー・フォックス、マーク・ライランス、ティモシー・スボール
■幸せな結婚生活を送っているけれども、アマチュア演劇で本当の
自分を探してみても、何かが足りない。欠けている。
不思議な出会いと愛の中で、それは「親密さ」だと気づいていく。
難しいね。オトナの映画。私にはまだわからなかった。
彼女を見ればわかること (1999年 アメリカ)
監督・脚本:ロドリゴ・ガルシア
音楽:エドワード・シーアマー
出演:キャメロン・ディアス、キャリスタ・フロックハート、ハリー・ホンター、
グレン・クローズ、キャシー・ベイカー
■5人のハリウッド女優による、人生の痛みと孤独、希望をめぐる5つの物語。
物語の主人公は老母を介護する女医、不倫中の銀行マネージャー、死の病に侵された同性の恋人と暮らす占い師、
思春期の息子を持つシングルマザー、恋の多い盲目の女性。
みんな独身で男の人に頼らず生きています。彼女たちは独力でキャリア上の成功を勝ち取り、経済的にも自立していて
外側から見ればとても満足した生活を送っているように見えます。
けれど、自分自身と向き合うことを避けてひたすら走りつづけてきた彼女たちは、ふとしたきっかけで立ち止まり、
本当の愛を求めている自分に気づいていきます。
あまりストーリー性はなく、5つの物語もかなり独立して短編集のような感じになっているので
「映画」として満足できるかはわからないけど、女の人なら絶対共感できるはず・・・。
忙しく走り回ったり、経済的に自立してキャリアの仕事をバリバリやってたりすると、一見とても強くて
タフな女の人に見えるけど、そんなのは本当の自分の姿に気づいた時にとても脆く崩れてしまいます。
思わずハッとしてしまう、そして「愛」というものを改めて認識するきっかけになる、そんな映画だと思います。
Romance
X (1998年 フランス)
監督・脚本:カトリーヌ・ブレイヤ
出演:キャロリーヌ・デュセイ、サガモア・ステヴナン、フランソワ・ベルレアン、ロッコ・シフレディ
■フランスの女流監督カトリーヌ・ブレイヤの話題作です。大学の授業でこの映画のシナリオを
扱っていたため、観てきました。主人公のマリーと恋人のポールは美男美女の一見理想的なカップル。
でも、自分しか愛せないポールにマリーは耐え切れなくなり、愛を求めてさまよいます。
R18指定で最初から最後まで過激な描写が続き、私は気持ち悪くなりました。あまりオススメできません。
特に最後の出産シーンが衝撃的で話題を呼びました。
私にはよく理解できないけれど、それは人によるかもしれないので、脚本家の青柳裕美子の感想を
載せておきます。「この映画は恋愛の答えみたいなものがいくつも出てきます。
恋愛に行き詰まっている人が観ると、何かしらの光が見える気がします。すべての女性に、見て、
感じて欲しい映画です。」
神の子たち (2001年 日本)
監督:四ノ宮浩
撮影監督:瓜生敏彦
音楽監督:加藤登紀子
■アジア最大のスラムといわれてきたマニラ市郊外の巨大なゴミ捨て場”スモーキーマウンテン”が
1995年11月にフィリピン政府により強制撤去されました。ここでゴミを拾って生活していた人の一部は
マニラ市から約20Km離れたケソン市パヤタスゴミ捨て場に移り住みました。ここがこの映画の
舞台であり、現在”第2のスモーキーマウンテン”と呼ばれています。しかし、2000年7月10日に起きた
崩落事故が原因となりその後政府によってゴミの搬入が中止されてしまい、そのため
再び搬入が開始されるまでの4ヶ月間、そこに住む人々は生活の糧がなくなってしまいました。
様々な問題を抱える中、新しい命が生まれたり、尊い命が消えていったり・・・。
過酷な環境の中でも誇りを失わず、絆を深め合って生きている人々のそのままを撮ったドキュメンタリーです。
私の感想コメントはこちら
レクイエム・フォー・ドリーム (2000年 アメリカ)
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本・原作:ヒューバート・セルビーJr.
出演: エレン・バースティン、ジャレッド・レト、ジェニファー・コネリー
■麻薬に手を出すカップルと、ダイエットから薬に溺れていく年老いた母親の
悲痛な物語。映像とサウンドがすごくて、精神的・感覚的に怖くてたまりませんでした。
ほんとに自分で薬による幻覚が起きているかのよう。
ゾクゾクする、新しい感覚のホラー映画。 でもエグいシーンなどはなく、
ホラーがだめな私でも見たくらいだから、大丈夫です。
血の記憶 (2000年 イタリア)
監督:エドアルド・ウィンスピア
脚本:ジョルジア・チェチェレ、エドアルド・ウィンスピア
音楽:ZOE' グルッポ・ゾエ
出演:ピーノ・ズィンバ、ランベルト・プローボ
■貧困と犯罪がはびこり、赤い大地が広がり、情熱的なイタリア南部のサレント地方を舞台に、
父親の不幸な死をめぐって対立する兄弟の愛と憎しみ、希望と絶望、多くの不条理な罠、
そしてそうした全てを飲み込んでいくようなピッツィカの音楽と踊り・・・。
サレント地方に今の脈々と力強く生き続ける太古からの意識と、この土地で過酷に暮らす人々の
中に流れる熱い「血」を描き出しています。
ピッツィカというのは、イタリア南部の人々が愛している民族音楽で、古来
毒グモに刺された人(特に女性)を癒すために演奏されました。海のうねりのような、怒涛のような
リズムで聴く人をトランスに導き、私たちの魂の奥底にある記憶を求めて揺さぶるような音楽です。
この映画で音楽を手がけているグルッポ・ゾエは、この失われつつあった伝統音楽を取り戻し、
イタリアや世界各地で絶賛されたグループであり、セミナーを開催ひてダンスを教えたり、
各学校でもピッツィカを紹介しているそうです。現在グルッポ・ゾエのCDは世界中で販売されています。
兄弟の演技はとても素晴らしかったです。ただ、ピッツィカの音楽って少し慣れていないせいか、
最初は聴きづらかったし、最後は感動しつつもシックリこない感じ。
ストーリーや展開を含め、映画全体でピッツィカのうねるような感じを表現しているかのよう。