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終わったのねふたりの恋は



第10巻1895番
春されば まづ三枝の幸あらば 後にも逢はむな 恋ひそ我妹
春になれば 真っ先に咲く三枝のように元気でいて下さい 生きていればまた逢えることもあるだろう 恋に焦がれた泣いて暮らさないで愛しい人よ

別れ際に泣く女性に 幸せでいてと願う男性に優しさが感じられますね


第10巻1917番
春雨に 衣はいたく通らめや 七日し降らば七日来じとや
春雨で着物がそんなに濡れるかしら 雨が降っているから来られないと言うけど 何日も雨が続けばその間は来ないと言うのね

雨を口実に来ない人に 心が離れた事を感じながらも 女心は皮肉を言わずにはいられないのよね

第11巻2626番
古衣 打棄る人は 秋風の立ち来るときに もの思ふものぞ
古衣を棄てる人は 秋風が吹く頃に(私を)想い後悔するでしょう

女が贈った衣を棄て 新しい女が用意した衣を着る。古衣を棄てるとは前の女との関係を断つ事です。
秋=飽き 新しい女性との関係にも飽きが来た時 あなたはきっと私を想って後悔するわと言ってるのです