九州の尾瀬−樫原湿原 No.1
(佐賀県)2003.7月

樫原(かしばる)湿原は、佐賀県の七山村にあります。 
尾瀬に比べると、ずっと小さな規模の湿原ですが、九州においてはとても貴重な湿原です。


7月のこの時期は、ヌマトラノオの花が綺麗な時期です。。
湿原の周りには、たくさんのヌマトラノオが小さな白い花を咲かせていました。 
オカトラノオによく似ていますが、全体的にほっそりしていて、とらの尾にあたる部分がすっと立ち上がっています。
樫原(かしばる)湿原 ヌマトラノオ ヌマトラノオの花


湿原の周りは木々でおおわれています。
林の中では、ちょうどヤマツツジが赤いかわいい花をつけていました。

木々に囲まれた湿原には、小さな木道もつけられています。
ヤマツツジ    オカトラノオ


夏の花のキスゲが蕾をたくさんつけています。
オオバギボウシも咲き始めました。

湿原に風が吹いてきました。
ふさふさのヤマアワがいっせいに風になびき、なんだかいい感じです。

ヤマアワ オオバギボウシ 風になびくヤマアワ



湧水のたまっているところは、ジュンサイが葉をひろげています。

東北で「じゅんさい鍋」を食べた友人の話を思い出しました。
鍋でつゆを温め、たっぷり「じゅんさい」を入れて食べ、それは贅沢な鍋だったそうです。

湿原のジュンサイをよくみると目立たない紫紅色の花が咲いていました。

ジュンサイの花はたった2日しか咲きません。
1日目はめしべだけをつけ、2日目は雄しべだけをつけます。
2日目に、花粉を風で飛ばすと、花は終わりです。

昆虫が花に来てもらわなくてもよいので、うつくしい花びらは無いのですね。




ジュンサイの花
ジュンサイ