Commelina benghalensis L.

マルバツユクサ

1.マルバツユクサは関東地方以西、アジア・アフリカ・オーストラリアに分布する種で、葉は広い卵形をしていて、小さな花を咲かせるツユクサの1種である。 地中に閉鎖花を作ることでも知られている。


 1.1年草または多年草 

  2. 地中に閉鎖花をつくる



 3. 葉は卵形で軟毛が生え、縁が波打つ

  4. 茎には毛が多く生え、葉鞘の上部に長い赤い毛がある



 5. 苞の縁は合着し長い毛が生え、集まって着く


 6. ツユクサ(C.communis)との比較

 
 7. 直立した花柄にもよく花をつける、訪問昆虫

  8 長い雄しべは白い花粉、中央の葯からは黄色の花粉を出す


 

 9. 果実 種子は5個できる

 10. 左:包まれた種子 右:落下する種子、種子は黒っぽい褐色



 11. 種子は長さ1.5-2.5mmで、深いしわがある


12.  染色体数 2n=22 Karyotypes of Commelina  benghalensis
 



2.マルバツユクサ(Commelina benghalensis)の閉鎖花

マルバツユクサは土の中に閉鎖花を作ることで知られている、土の中にある閉鎖花を観察してみた。



13. 地上茎の根元から土中に伸びる白い茎があり苞をつける 

14. 白い苞

15 .苞の中の閉鎖花



 16. 白く薄い萼内には、淡紫色の花弁がある

 17. 淡紫色の花弁内には、雄しべ・雌しべがある



 18. 柱頭が葯に密着し、葯はもうすでに花粉を出している

土中に伸びる閉鎖花を着ける白い茎を地上に出すとどうなるのか、さらに確かめてみた。

土から掘り出したばかりの真っ白い茎と苞は、2~3日すると光をあびて緑色に変わっていき、10日ほどたつと先端の苞からは青い花弁が現れてきた。 
マルバツユクサは土の中に閉鎖花をつけるが、茎が土の外に出た場合には花を咲かせることができるようである。 マルバツユクサのたくましい生命力を感じた。


 19. 土中に伸びる白い茎を地上に出して10日後

 20. 地面すれすれにも小さな花を咲かせ種子をつくる


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