ツワブキ(Farfugium japonicum) 筒状花
2006.12.1





晩秋から初冬にかけて
海岸付近に咲くツワブキの花。

九州では海岸付近から低山まで、
わりと普通に咲いているのが見られます。


ツワブキの花は身近にあり、
大きくて見やすいので、
筒状花が花粉を出す様子を
観察してみました。


    1.筒状花

ツワブキの花は、
周りの舌状花は雌花で、
中央の筒状花は両性花です。 

ツワブキの筒状花が
生長する順に並べてみました。

1〜5の白い横線は、
めしべの柱頭の位置です。 

1〜3までは葯だけが
どんどん長く伸びています。 
めしべの柱頭は同じ位置にあります。

葯が伸びた後、
筒状花が開き 花粉が出ます(4−)。 

花粉がたっぷり出た葯の中を
めしべの柱頭が伸びていき、
トコロテン式に花粉を出してゆく
仕組みのようです。

    2.花糸

ツワブキの筒状花は、
5個の雄しべの葯が互いに合生し、
花柱を囲んでいます。
つぼみの時期の筒状花の
花冠をはずして見ました。

雄しべの葯と、
花糸が見られます。
つぼみの時期の雄しべでは、
花糸はゆるいカーブを描くように
折りたたまれています。 

これから上に伸びてゆく前の段階のようです。

実際、筒状花が開く頃にはこの花糸は、
ほぼ真っ直ぐになります。
(上の4−の画像をご覧下さい)
 

ほとんどの筒状花のつぼみでは
このような状態なのですが、
中にはつぼみの時から
花糸が真っ直ぐの花もあります。

なぜ、つぼみの時期から
真っ直ぐのままなのでしょうか? 
なにか訳がありそうなのですが・・・。



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