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韓国:農村人口流出が加速

農業情報研究所(WAPIC)

03.4.5

 3月25日付の「ザ・コリア・タイムズ」紙が伝えるところによると(注)、韓国の農村人口流出がますます激しくなってきた。過去10年で、農村世帯の数は37%、漁村世帯の数は半減した。韓国の国家統計局(NSO)の3月25日の発表によると、2001年12月からの1年で、農家数は7万3,000(5.4%)減少して128万、農業地区の人口は34万3,000(8.7%)減って359万人となったという。2002年、7万3,000世帯の21万5,000人が沿岸の村に住む。

 農業地区と漁業地区の人口は、1992年以来昨年までに、それぞれ37%、50%減少、2002年には国の総人口中の農漁村人口の比率は、それぞれ7.5%、0.5%となっている。

 NSOによれば、この退潮は政府の米政策の変化と経済的困難の深まりによる農漁業人口の他産業への移動に帰せられる。

 農村人口の高齢化も加速している。農業地域に住む人々の26.2%が65歳以上で、14歳以下の人口の2.5倍になる。成人農業者の37.4%は60歳以上で、19.4%が70%以上である。40歳以下は4.1%を占めるにすぎない。

 2002年の専業農家は86万2,000で、2001年に比べ2.5%減少した。他方、農業が副業の農家は41万8,000、同期間に10.8%減少した。年に5,000万ウォン以上販売する農家の比率は、2001年の1.9%から0.8%だけ増加し、販売額が1,000万ウォン以下の農家の比率は65.1%から67.2%に増加した。

 (注)Farming Population Drops by 37% in Decade,The Korea Times,02.3.26