韓国 都市・工業開発・規制緩和で耕地減少が加速 食料需要の30%供給も危うい

農業情報研究所(WAPIC)

09.4.22

 22日の食料農林水産省の発表によると、新たな道路・家・工場・公共施設の建設で、韓国の耕地面積が2008年末までの1年で1.4%減少した。

 昨年末の水田・畑を合わせた面積は176万fで、一昨年末の178万fから1万8215f減った。最近の非農業用地への転換は、平均して1万5000fだったが、地域均衡成長を促進する国の生産が一層の土地需要を創り出した。

 政府機関やビジネスのセンターになることができる都市地域の建設が進み、土地に対する規制の緩和も農地への工場建設を促した。ただ、省は、耕地減少は、一部は安価な輸入農産物の流入や農村地域における労働力不足にもよると言っている。

 ともあれ、このような減少が続けば、国は、国の食料需要の最低30%を供給するために必要な160万fの耕地を2020年まで維持することはできなくな恐れがあるという。

 S. Korea's arable land drops 1.4 pct in 2008,Yonhap,4.22
 http://english.yonhapnews.co.kr/business/2009/04/22/55/0501000000AEN20090422003500320F.HTML

 このような農業軽視開発政策が、韓国大企業に格好の海外農業投資機会を生み出している(韓国大宇 日本畑地総面積の6割以上の食料生産農地をマダガスカルに確保,08.11.19;韓国現代重工 極東ロシアに大農場確保 トウモロコシ生産・輸入で畜産農家を助ける,09.4.15,09.4.15)。