韓国現代重工 極東ロシアに大農場確保 トウモロコシ生産・輸入で畜産農家を助ける

農業情報研究所(WAPIC)

09.3.15

 韓国の現代重工業が14日、ウラジオストックから車で2時間半のロシア・極東地域で1万fの農場を経営するKhorol Zern社の過半数株(67.6%)取得で合意したと発表した。

 農場運営は、肥料消費を最小限にし、地力を維持するために輪作方式を取る。2014年までに、トウモロコシと大豆を6万トン生産する計画だ。交通などのインフラが整っており、生産物は容易に韓国に輸出できる。韓国は日本に次ぐ世界最大クラスのトウモロコシ輸入国で(FAOSTATによると、2006年、日本が1688万トン、韓国が867万トン)、大豆もほとんどを輸入に頼る。この農場の取得で、「価格の突然の変動や供給不足から開放することで韓国畜産農家を助ける」。

 2012年までには、その農地をさらに5万fにまで拡張するともいう。

  http://english.hhi.co.kr/press/news_view.asp?idx=486
  現代重工業、ロシア沿海地方に大規模農場確保  聨合ニュース 3.14

 大宇によるマダガスカルでの130万fのトウモロコシ・オイルパーム農地開発計画は頓挫したが(マダガスカル新大統領 韓国大宇の食料生産進出計画は棚上げ,09.3.20)、韓国企業の海外農業投資熱は冷めそうにない。国の食料安全保障の不安が巨大企業に格好の商機を提供しているようだ。

  関連情報
 海外農業投資