農業情報研究所農業・農村・食料アジア・太平洋地域2014年9月1日

ベトナム企業が神戸ビーフ生産へ 恐るべき世界大競争時代

  「神戸ビーフコーポレ―ション」なるベトナム企業が但馬牛の肉から加工される神戸ビーフを間もなく生産するそうである。神戸ビーフに加工される肉はベトナム最初の「神戸ビーフ農場」で育てられている。肉は2015年までに消費者の届くだろうが、年50頭の牛しか育てられないために、当所は量が限られている。また、育てられている神戸牛はベトナムの牛とのハーフだが、いつかは純粋の神戸牛になるだろう。

 ベトナムのハイブリッド神戸牛第一世代をアメリカ和牛とかけあわせて神戸牛のDNAを75%持つ第二世代のベトナム神戸牛を育成する。これを繰り返して神戸牛のDNA100%の第三世代を作りだすのだそうである。会社は2009年に創立、和牛育成を始め、アメリカ和牛とベトナムの乳牛から第一世代のハイブリッド神戸牛を作った。多分、2020年までには純粋神戸牛を作れるだろうという。

 Viet Nam farm to produce Kobe beef,Viet Nam News,14.8.31

 この恐るべきグローバル化時代、最高級を誇る日本産米だけではない。世界に唯一のはずの和牛肉も安閑としていられない。

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